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getenv_s、_wgetenv_s

現在の環境から値を取得します。 これらの関数は、「CRT のセキュリティ機能」に説明されているように、getenv、_wgetenv のセキュリティが強化されたバージョンです。

errno_t getenv_s( 
   size_t *pReturnValue,
   char* buffer,
   size_t numberOfElements,
   const char *varname 
);
errno_t _wgetenv_s( 
   size_t *pReturnValue,
   wchar_t *buffer,
   size_t numberOfElements,
   const wchar_t *varname 
);
template <size_t size>
errno_t getenv_s( 
   size_t *pReturnValue,
   char (&buffer)[size],
   const char *varname 
); // C++ only
template <size_t size>
errno_t _wgetenv_s( 
   size_t *pReturnValue,
   wchar_t (&buffer)[size],
   const wchar_t *varname 
); // C++ only

パラメーター

  • pReturnValue
    必要なバッファー サイズ。変数が見つからない場合は 0。

  • buffer
    環境変数の値を格納するバッファー。

  • numberOfElements
    buffer のサイズ。

  • varname
    環境変数名。

戻り値

正常終了した場合は 0 を返します。失敗した場合はエラー コードを返します。

エラー条件

pReturnValue

buffer

numberOfElements

varname

戻り値

NULL

any

any

任意

EINVAL

any

NULL

0 より大きい

any

EINVAL

任意

any

any

NULL

EINVAL

上記のいずれかのエラー状況が発生すると、「パラメーターの検証」に説明されているように、無効なパラメーター ハンドラーが呼び出されます。 実行の継続が許可された場合、この関数は errno を EINVAL に設定し、EINVAL を返します。

また、バッファーが小さすぎる場合は、ERANGE が返されます。 無効なパラメーター ハンドラーは呼び出されません。 関数は必要なバッファー サイズを pReturnValue に書き出し、より大きなバッファーを使用してプログラムから再度この関数を呼び出すことができるようにします。

解説

getenv_s 関数は、環境変数のリストから varname を検索します。 Windows オペレーティング システムでは、getenv_s 関数は大文字と小文字を区別しません。 getenv_s 関数と _putenv_s 関数は、_environ グローバル変数が指す環境のコピーを使用して環境にアクセスします。 getenv_s は、ランタイム ライブラリからアクセスできるデータ構造体だけを対象とし、プロセス用にオペレーティング システムで作成された環境 "セグメント" は参照しません。 そのため、main または wmain の引数 envp を使用するプログラムは、無効な情報を取得する可能性があります。

ワイド文字を扱う場合は、getenv_s ではなく _wgetenv_s を使用します。_wgetenv_s の場合、引数にはワイド文字列を指定します。また戻り値もワイド文字列です。 _wenviron グローバル変数は _environ と同じですが、ワイド文字を扱えるという点で異なっています。

SBCS ASCII プログラムなどの MBCS プログラムでは、環境がマルチバイト文字列で構成されているため、_wenviron の初期値は NULL です。 その後、_wputenv を最初に呼び出すとき、または (MBCS) 環境が既に存在する場合に _wgetenv_s を最初に呼び出すとき、対応するワイド文字列環境が作成され、その後は作成されたワイド文字列環境が _wenviron によって参照されます。

同様に、Unicode (_wmain) プログラムでは、環境がワイド文字列で構成されているため、_environ の初期値は NULL です。 その後、_putenv を最初に呼び出すとき、または (Unicode) 環境が既に存在する場合に getenv_s を最初に呼び出すときは、対応する MBCS 環境が作成され、その後は作成された MBCS 環境が _environ によって参照されます。

2 つの環境のコピー (MBCS および Unicode) がプログラムに同時に存在する場合、ランタイム システムは、両方のコピーを保持する必要があるため、実行時間が長くなります。 たとえば、_putenv を呼び出す場合は、2 つの環境文字列が対応するように _wputenv も自動的に呼び出されます。

ヒント

まれに、ランタイム システムが Unicode 環境とマルチバイト環境の両方を保持している場合、これら 2 つの環境が正確に対応しないことがあります。 これは、一意のマルチバイト文字列はすべて一意の Unicode 文字列に対応していますが、一意の Unicode 文字列は必ずしも一意のマルチバイト文字列に対応していないためです。 詳細については、「_environ、_wenviron」を参照してください。

注意

_putenv_s 系関数と _getenv_s 系関数はスレッド セーフではありません。 _putenv_s が文字列を変更している間に _getenv_s が文字列ポインターを返すことがあり、これはランダム エラーの原因になります。 これらの関数の呼び出しが同期されていることを確認する必要があります。

C++ では、テンプレートのオーバーロードによってこれらの関数を簡単に使用できます。オーバーロードでは、バッファー長を自動的に推論できるため、サイズ引数を指定する必要がなくなります。 詳細については、「セキュリティ保護されたテンプレート オーバーロード」を参照してください。

汎用テキスト ルーチンのマップ

TCHAR.H のルーチン

_UNICODE および _MBCS が未定義の場合

_MBCS が定義されている場合

_UNICODE が定義されている場合

_tgetenv_s

getenv_s

getenv_s

_wgetenv_s

TZ 環境変数の値を確認または変更するには、必要に応じて、getenv_s、_putenv、および _tzset を使用します。 TZ の詳細については、「_tzset」および「_daylight、_timezone、および _tzname」を参照してください。

必要条件

ルーチン

必須ヘッダー

getenv_s

<stdlib.h>

_wgetenv_s

<stdlib.h> または <wchar.h>

互換性の詳細については、「C ランタイム ライブラリ」の「互換性」を参照してください。

使用例

// crt_getenv_s.c
// This program uses getenv_s to retrieve
// the LIB environment variable and then uses
// _putenv to change it to a new value.
 
#include <stdlib.h>
#include <stdio.h>

int main( void )
{
   char* libvar;
   size_t requiredSize;

   getenv_s( &requiredSize, NULL, 0, "LIB");
   if (requiredSize == 0)
   {
      printf("LIB doesn't exist!\n");
      exit(1);
   }

   libvar = (char*) malloc(requiredSize * sizeof(char));
   if (!libvar)
   {
      printf("Failed to allocate memory!\n");
      exit(1);
   }

   // Get the value of the LIB environment variable.
   getenv_s( &requiredSize, libvar, requiredSize, "LIB" );

   printf( "Original LIB variable is: %s\n", libvar );

   // Attempt to change path. Note that this only affects
   // the environment variable of the current process. The command
   // processor's environment is not changed.
   _putenv_s( "LIB", "c:\\mylib;c:\\yourlib" );

   getenv_s( &requiredSize, NULL, 0, "LIB");

   libvar = (char*) realloc(libvar, requiredSize * sizeof(char));
   if (!libvar)
   {
      printf("Failed to allocate memory!\n");
      exit(1);
   }

   // Get the new value of the LIB environment variable. 
   getenv_s( &requiredSize, libvar, requiredSize, "LIB" );

   printf( "New LIB variable is: %s\n", libvar );

   free(libvar);
}
  

同等の .NET Framework 関数

System::Environment::GetEnvironmentVariable

参照

参照

プロセス制御と環境制御

環境定数

_putenv、_wputenv

_dupenv_s、_wdupenv_s