チュートリアル : ローカル処理モードでの ReportViewer Web サーバー コントロールとデータベースのデータ ソースの使用法
このチュートリアルでは、ASP.NET Web サイトのレポート作成方法と、ユーザーがレポートを表示できるように Web ページに ReportViewer コントロールを追加する方法について説明します。
必要条件
このチュートリアルを使用するには、AdventureWorks2008 サンプル データベースへのアクセス権が必要です。詳細については、「チュートリアル: AdventureWorks データベースのインストール」を参照してください。
コンピューターで次の手順を実行し、ローカル レポートを表示するように構成した ReportViewer コントロールで ASP.NET Web ページを作成します。この例では、Microsoft Visual Basic でアプリケーションを作成します。
新しい Web サイトの作成
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[Web サイト] をクリックします。
[新しい Web サイト] ダイアログ ボックスの [インストールされたテンプレート] ペインで、[Visual Basic] を選択し、[ASP.NET Web サイト] を選択します。
[場所] ボックスで、プロジェクト ディレクトリを指定し、[OK] をクリックします。
Web サイト プロジェクトが開きます。
DataSet の追加による、データ接続と DataTable の定義
[Web サイト] メニューの [新しい項目の追加] をクリックします。
[新しい項目の追加] ダイアログ ボックスの [Dataset] を選択し、[追加] をクリックします。App_Code フォルダーへの項目の追加を確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
これにより、新しい XSD ファイル DataSet1.xsd がプロジェクトに追加され、データセット デザイナーが開きます。
[ツールボックス] ウィンドウから TableAdapter コントロールをデザイン画面にドラッグします。これにより、TableAdapter 構成ウィザードが呼び出されます。
[データ接続の選択] ページで [新しい接続] をクリックします。
Visual Studio で初めてデータ ソースを作成する場合は、[データ ソースの選択] ページが表示されます。[データ ソース] ボックスで [Microsoft SQL Server] を選択します。
[接続の追加] ダイアログ ボックスで、次の手順を実行します。
[サーバー名] ボックスに、AdventureWorks2008 データベースが配置されているサーバーの名前を入力します。
SQL Server Express の既定のインスタンスは (local)\sqlexpress です。
[サーバーにログオンする] セクションで、データにアクセスするためのオプションを選択します。既定値は [Windows 認証 (統合セキュリティ) を使用する] です。
[データベース名の選択または入力] ボックスの一覧の [AdventureWorks2008] をクリックします。
[次へ] をクリックします。
前の手順で [SQL Server 認証を使用する] を指定した場合は、オプションを選択して、重要情報を文字列に含めるか、情報をアプリケーション コードに設定するかを指定します。
[接続文字列をアプリケーション構成ファイルに保存する] ページで、接続文字列の名前を入力するか、既定の AdventureWorks2008ConnectionString をそのまま使用します。[次へ] をクリックします。
[コマンドの種類を選択します] ページで [SQL ステートメントを使用する] を選択し、[次へ] をクリックします。
[SQL ステートメントの入力] ページで、AdventureWorks2008 データベースからデータを取得するための次の Transact-SQL クエリを入力し、[完了] をクリックします。
SELECT d.Name as Dept, s.Name as Shift, e.BusinessEntityID as EmployeeID FROM (HumanResources.Department d INNER JOIN HumanResources.EmployeeDepartmentHistory e ON d.DepartmentID = e.DepartmentID) INNER JOIN HumanResources.Shift s ON e.ShiftID = s.ShiftID[クエリ ビルダー] ボタンをクリックし、クエリ ビルダーを使用してクエリを作成し、[クエリの実行] ボタンを使用してクエリをチェックすることもできます。クエリから必要なデータが返されない場合は、AdventureWorks の以前のバージョンを使用している可能性があります。AdventureWorks2008 バージョンの AdventureWorks のインストールの詳細については、「チュートリアル: AdventureWorks データベースのインストール」を参照してください。
レポート データ ソースとして、ADO.NET DataTable の設定が完了しました。Visual Studio の [データセット デザイナー] ページでは、追加した DataTable が表示され (既定の名前は DataTable1)、クエリを定義したことによる列がリストされます。[データ] メニューで [データのプレビュー] をクリックして [プレビュー] ボタンをクリックし、クエリ結果をチェックします。
[生成するメソッドの選択] ページで、[完了] をクリックします。
ファイルを保存します。
レポート ウィザードを使用したレポートのデザイン
最上位レベルの Web サイトがソリューション エクスプローラーで選択されていることを確認します。
Web サイトを右クリックし、[新しい項目の追加] をクリックします。
[新しい項目の追加] ダイアログ ボックスで [レポート ウィザード] を選択し、レポート ファイル名を入力してから [追加] をクリックします。
これにより、レポート ウィザードが起動されます。
[データセットのプロパティ] ページの [データ ソース] ボックスで、作成した DataSet を選択します。
[使用できるデータセット] ボックスの一覧が更新され、作成した DataTable が表示されます。
[次へ] をクリックします。
[フィールドの配置] ページで、次の操作を行います。
[使用できるフィールド] から [Dept] を [行グループ] ボックスにドラッグします。
[使用できるフィールド] から [Shift] を [列グループ] ボックスにドラッグします。
[使用できるフィールド] から [EmployeeID] を [値] ボックスにドラッグします。
Sum(EmplyeeID) の横にある矢印をクリックし、[Count] を選択します。
[次へ] を 2 回クリックしてから [完了] をクリックし、レポート ウィザードを終了します。
.rdlc ファイルが作成され、レポート デザイナーで開かれます。デザインした Tablix がデザイン画面に表示されます。
.rdlc ファイルを保存します。
アプリケーションへの ReportViewer コントロールの追加
ソリューション エクスプローラーで Default.aspx Web フォームを右クリックし、[ビュー デザイナー] を選択します。
[ツールボックス] ウィンドウを開きます。[AJAX Extensions] グループから ScriptManager コントロールをデザイン画面にドラッグします。
[ツールボックス] ウィンドウの [レポート] グループから、ReportViewer コントロールを ScriptManager コントロールの下のページにドラッグします。
[ReportViewer タスク] のスマート タグ パネルが開いていない場合は、右上隅にあるスマート タグ グリフをクリックして開きます。[レポートの選択] ボックスで、作成したレポートを選択します。
レポートを選択すると、レポートで使用するデータ ソースのインスタンスが自動的に作成されます。コードが生成され、各 DataTable (およびその DataSet コンテナー) と、レポートで使用される各データ ソースに対応する ObjectDataSource コントロールのインスタンスが生成されます。このデータ ソース コントロールは自動的に構成されます。
アプリケーションのビルドと実行
ページを実行するには、デバッグを行わない場合は Ctrl キーを押しながら F5 キーを押します。デバッグを行う場合は F5 キーを押します。
ビルド プロセスの一環として、レポートがコンパイルされ、エラー (レポートで使用された式の構文エラーなど) が発生した場合、タスク一覧にそのエラーが追加されます。
Web ページがブラウザーに表示されます。ReportViewer コントロールによってレポートが表示されます。ツール バーを使用してレポート全体を参照したり、ズームしたり、Excel にエクスポートしたりできます。
ブラウザーを閉じます。
関連項目
参照
LocalReport.SubreportProcessing
LocalReport.SubreportProcessing
概念
ReportViewer タスクのスマート タグ パネルの使用