配置の概念
このセクションでは、C++ アプリケーションを配置するうえでの主な考慮事項について説明します。
C++ での Windows インストーラーの配置
一般に、Visual C++ プロジェクトの配置には、従来の Windows インストーラーによるセットアップを使用します。 Windows インストーラーを配置できるようにするには、アプリケーションを setup.exe ファイルにパッケージ化し、そのファイルをインストーラー パッケージ (.msi) と共に配布します。 その後、ユーザーは、setup.exe を実行してアプリケーションをインストールします。
アプリケーションをパッケージ化するには、セットアップ プロジェクトをソリューションに追加します。これにより、ユーザーに配布するセットアップ ファイルとインストーラー パッケージ ファイルがビルド時に作成されます。 詳細については、「配置方法の選択」を参照してください。
ライブラリの依存関係
Visual C++ ライブラリに用意された機能を使用して C/C++ アプリケーションをビルドすると、C/C++ アプリケーションは、実行時にそれらのライブラリの存在に依存するようになります。 アプリケーションを実行するには、静的または動的に、必要な Visual C++ ライブラリにリンクする必要があります。 アプリケーションが動的に Visual C++ ライブラリにリンクしている場合、アプリケーションの実行時には、そのライブラリが存在し、読み込むことができる必要があります。 それに対してアプリケーションが静的に Visual C++ ライブラリにリンクしている場合は、対応する DLL がユーザーのコンピューター上に存在する必要はありません。 ただし、静的なリンクにはいくつかの短所があります。たとえば、アプリケーション ファイルのサイズが大きくなったり、場合によっては保守が困難になったりします。 詳細については、「DLL の利点」を参照してください。
パッケージ化と再配布
Visual C++ ライブラリは DLL としてパッケージ化され、C/C++ アプリケーションに必要なすべてのライブラリは、Visual Studio によって開発者のコンピューターにインストールされます。 ただし、アプリケーションをユーザーに配置するときに、そのアプリケーションを実行するためにユーザーに対して Visual Studio のインストールを求めることは、ほとんどの場合は不可能です。 アプリケーションを正しく実行するために必要な Visual C++ の部分のみを再配布できることが重要です。
パッケージ化と再配布の詳細については、次のトピックを参照してください。
配置のサンプルとトラブルシューティングの詳細については、次のトピックを参照してください。