グローバル リストの定義
更新 : 2011 年 1 月
グローバル リストを使用すると、複数の作業項目の種類で共有されるリストの更新に必要となる作業を最小限に抑えることができます。 グローバル リストは、1 つ以上のフィールドおよび作業項目の種類に含めることができる選択リストです。 グローバル リストは、チーム プロジェクトまたはプロセス テンプレートに追加する作業項目の種類で定義することも、チーム プロジェクト コレクションのグローバル リストとして定義することもできます。また、グローバル ワークフローで定義することもできます。 リスト項目は、1 つまたは複数の GLOBALLIST 要素に含めることによって、コレクションの複数の作業項目の種類間で共有できます。
注意
グローバル ワークフローを定義するには、アプリケーション層サーバーでこの機能を有効にする必要があります。 このため、このサーバーでは、この機能をサポートする Visual Studio Team Foundation Server のバージョン (Team Foundation Server 2010 Service Pack 1 (SP1) など) が実行されている必要があります。 Service Pack は、Microsoft Web サイトの「Visual Studio Team Foundation Server 2010 SP1 Beta」からダウンロードできます。 詳細については、「グローバル ワークフローのカスタマイズ」を参照してください。
作業項目の種類を定義する際に、いくつかのフィールドが同じ値を共有することに気付くことがあります。 多くの場合、複数の作業項目の種類間、および複数のチーム プロジェクト間でも共有はできます。 この値の一部は、たとえば夜間ビルドのビルド番号のように頻繁に変化するため、管理者はこれらのリストを多くの場所で頻繁に更新することが必要になります。 リストが外部システムから派生する必要がある場合、グローバル リストは非常に便利です。 たとえば、会社が個別の顧客データベースを保持しているものとします。 顧客によって検出されたバグをファイルする場合、顧客の名前はカスタムの Found By Customer フィールドに入力されます。
コレクションのグローバル リストは、表示、インポート、エクスポート、および削除できる XML ファイルとして管理できます。 各グローバル リストの名前は最大 254 文字の Unicode 文字で、コレクション内において一意である必要があります。
注意
Microsoft Solutions Framework (MSF) プロセス テンプレートには、システム定義のグローバル リストも、定義済みのグローバル リストも含まれません。
このトピックの内容
グローバル リストの追加と管理
グローバル リストを定義する場合の構文構造
作業項目の種類の定義またはグローバル ワークフローに追加するグローバル リストの構文構造
コレクションで維持されるグローバル リストの構文構造
グローバル リストの追加と管理
グローバル リストは、コレクションのすべてのチーム プロジェクトによってグローバルに格納および使用される LISTITEM 要素のセットです。 グローバル リストは、複数の作業項目の種類内で定義されるフィールド ([オペレーティング システム]、[発見されたビルド]、[修正されたビルド] のフィールド) で役立ちます。
グローバル リストおよび各グローバル リストの項目は、次の 4 つの方法のいずれかを使用して定義できます。
プロセス テンプレート: プロセス テンプレートにグローバル リストを定義します。 このテンプレートから作成された各チーム プロジェクトは、グローバル リストにアクセスできます。
チーム プロジェクト コレクション: チーム プロジェクト コレクションに定義されたグローバル リストをエクスポート、変更、削除、およびインポートできます。 これらのグローバル リストは、コレクションに定義されているすべてのチーム プロジェクトで使用できます。
作業項目の種類の定義: グローバル リストを作業項目の種類で使用できるようにする場合は、その作業項目の種類の定義にグローバル リストを追加できます。
グローバル ワークフローの定義: グローバル リストをすべての作業項目の種類でグローバルに使用できるようにする場合は、チーム プロジェクトまたはコレクションのグローバル ワークフローの定義にグローバル リストを追加できます。 詳細については、「グローバル ワークフローのカスタマイズ」を参照してください。
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グローバル リストを定義する場合の構文構造
次の表に、GLOBALLIST 要素と LISTITEM 要素を示します。 これらの要素を使用して、項目の選択リストまたはドロップダウン メニューとしてユーザーに表示される値のリストを列挙できます。
要素 |
構文 |
説明 |
---|---|---|
GLOBALIST |
|
コレクション用に保存され、コレクション内のすべてのチーム プロジェクトで使用できる一連の LISTITEM 要素を定義します。 globalListName: 1 ~ 255 文字で構成されたテキスト文字列です。 GLOBALLIST は、GLOBALLISTS 要素の必須の子要素であり、ALLOWEDVALUES 要素、SUGGESTEDVALUES 要素、および PROHIBITEDVALUES 要素の省略可能な子要素です。 詳細については、「選択リストの定義」を参照してください。 |
LISTITEM |
|
有効なリスト値を定義します。
メモ
グローバル リストのスコープはプロジェクトではないため、グローバル リストにはプロジェクトをスコープとするグループは指定しないでください。
LISTITEM は、GLOBALLIST 要素の必須の子要素であり、ALLOWEDVALUES 要素、SUGGESTEDVALUES 要素、および PROHIBITEDVALUES 要素の省略可能な子要素です。 |
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作業項目の種類の定義またはグローバル ワークフローに追加するグローバル リストの構文構造
次の構文を追加すると、作業項目の種類またはグローバル ワークフローの XML 定義ファイルでグローバル リストを定義できます。
<GLOBALLISTS>
<GLOBALLIST name="name of global list">
<LISTITEM value="List item 1" />
<LISTITEM value="List item 2" />
<LISTITEM value="List item 3" />
<LISTITEM value="List item 4" />
. . .
<LISTITEM value="List item n" />
</GLOBALLIST>
</GLOBALLISTS>
次の構文を使用すると、作業項目の種類の XML 定義ファイル内でグローバル リストを参照できます。
<GLOBALLISTS>
<GLOBALLIST name=" name of global list 1" />
<GLOBALLIST name=" name of global list 2" />
. . .
<GLOBALLIST name=" name of global list n" />
</GLOBALLISTS>
作業項目の種類の定義ファイルまたはグローバル ワークフローの構造と場所については、「すべての WITD XML 要素のリファレンス」または「グローバル ワークフローに関する XML 要素のリファレンス」をそれぞれ参照してください。
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プロジェクト コレクションで維持されるグローバル リストの構文構造
グローバル リストをプロジェクト コレクションに追加するには、witadmin importgloballist コマンドを使用して、次の構文をインポートします。
<gl:GLOBALLISTS xmlns:gl="https://schemas.microsoft.com/VisualStudio/2008/workitemtracking/globallists">
<GLOBALLIST name="NameOfGlobalList">
<LISTITEM value="ListItem1" />
<LISTITEM value="ListItem2" />
<LISTITEM value="ListItem3" />
<LISTITEM value="ListItem4" />
. . .
<LISTITEM value="ListItemN" />
</GLOBALLIST>
</gl:GLOBALLISTS>
空のグローバル リストは使用できません。 各 GLOBALLIST 要素には、少なくとも 1 つの LISTITEM 要素が定義されている必要があります。
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参照
処理手順
参照
作業項目の種類のグローバル リストの管理 [witadmin]
概念
プロジェクトの追跡データ、フォーム、ワークフロー、その他のオブジェクトのカスタマイズ
その他の技術情報
履歴の変更
日付 |
履歴 |
理由 |
---|---|---|
2011 年 1 月 |
グローバル ワークフローなど、グローバル リストを定義する際に使用できる 4 つの方法を追加して内容を更新。 スキーマ定義のセクションを削除。 |
情報の拡充 |