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方法: Lab Management 用の仮想マシンおよびテンプレートを作成して保存する

更新 : 2011 年 3 月

システム管理者は、さまざまなチーム プロジェクトのニーズを満たすために、新しいゴールデン仮想マシンを定期的に作成することが必要な場合があります。 Lab Management を使用して仮想マシン (VM) を最初から作成することはできないため、Hyper-V または SCVMM (System Center Virtual Machine Manager) で作成された既存の仮想マシンをチーム プロジェクトにインポートする必要があります。 テスト ビルドおよびラボ エージェントをインストールしたら、次のことが可能になります。

  • ホストに仮想マシンを残し、その周囲に環境を構築する。

  • 仮想マシンをテンプレートに変換し、そのテンプレートをチーム プロジェクト ライブラリに格納する。

次の図は、さまざまなコンピューターとエージェントがどのように相互に連携して動作するのかを示しています。

統合された Lab Management 設定のコンポーネント

このトピックでは、SCVMM を使用して必要なエージェントをすべて備えた仮想マシンを作成する方法、その仮想マシンをテンプレートに変換する方法、および SCVMM ライブラリにテンプレートを格納する方法を示します。

3 つのエージェントをすべて備えた仮想マシンの準備

仮想マシンを作成するには

  1. Virtual Machine Manager を実行しているサーバーに管理者としてログインします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックし、[Microsoft System Center] をクリックします。次に、[Virtual Machine Manager 2008 R2] をクリックして、[Virtual Machine Manager 管理者コンソール] をクリックします。

  3. 次の 3 つの方法のいずれかを使用して、SCVMM で仮想マシンを作成します。

    1. 既存のバーチャル ハード ディスクからバーチャル マシンを作成する方法

    2. 空のバーチャル ハード ディスクからバーチャル マシンを作成する方法

    3. バーチャル マシンのテンプレートからの作成

  4. SCVMM 管理者コンソールの VM コンソールを使用して、仮想マシンに接続します。

    1. SCVMM で、[バーチャル マシン] タブをクリックし、仮想マシンを右クリックして、[バーチャル マシンに接続] をクリックします。

    2. 適切なオペレーティング システムと必要なアプリケーションがこの仮想マシンにインストールされていることを確認します。

  5. この仮想マシンへのリモート デスクトップ接続を有効にします。

    これにより、仮想マシンにゲスト ベースで接続できるようになります。 接続の種類の詳細については、「方法: 仮想環境に接続する」を参照してください。

    1. 仮想マシンで、[スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

    2. [システム] ダイアログ ボックスで、[リモートの設定] をクリックします。

    3. [システムのプロパティ] ダイアログ ボックスの [リモート] タブで、接続の許可に関する適切なオプションをオンにし、[ユーザーの選択] をクリックします。

    4. [リモート デスクトップ ユーザー] ダイアログ ボックスで、適切なユーザー名が表示されていることを確認するか、[追加] をクリックして他のユーザー アカウントを追加し、[OK] をクリックします。

Lab Management を使用すると、アプリケーションを自分の環境に配置し、その環境でテストを実行できます。 これらの機能は、それぞれ Lab Management のワークフロー統合機能およびテスト機能と呼ばれます。 ワークフロー統合機能でアプリケーションを配置するには、自分の環境の各仮想マシンにアプリケーションを配置するワークフローを含むビルド定義を作成します。 その後、テストの設定で選択したロールでテストを実行できます。 環境およびロールの詳細については、「テスト コンピューターでのテストの実行またはデータの収集の設定」を参照してください。

次に、作成した各仮想マシンにビルド エージェント、ラボ エージェント、およびテスト エージェントをインストールします。 これらのエージェントは、以下で説明するように手動でインストールするか、パワー ツールを使用してインストールします。 パワー ツールは、エージェントと共にインストールされ、この仮想マシンからテンプレートを作成することもできます。 詳細については、次の Microsoft Web サイトを参照してください。

仮想マシンにエージェントをインストールするには

  1. この仮想マシンにビルド エージェントをインストールします。 ビルド エージェントのインストール方法の詳細については、「Visual Studio Agents、テスト コントローラー、およびビルド コントローラーのインストールと構成」を参照してください。 インストールが完了すると、ビルド サービス構成ウィザードが起動します。 ここでは、データを入力する必要はありません。 [次へ] をクリックすると、使用するユーザー アカウントの既定値がそのまま使用されます。

    注意

    チーム プロジェクト コレクションの名前を追加する必要はありません。 この操作は、Lab Management によって仮想マシンが配置されるときに自動的に行われます。

  2. この仮想マシンにラボ エージェントをインストールします。 ラボ エージェントのインストール方法の詳細については、「Visual Studio Agents、テスト コントローラー、およびビルド コントローラーのインストールと構成」を参照してください。

  3. この仮想マシンにテスト エージェントをインストールします。 テスト エージェントのインストール方法の詳細については、「Visual Studio Agents、テスト コントローラー、およびビルド コントローラーのインストールと構成」を参照してください。

    注意

    インストール時にテスト エージェントをテスト コントローラーに登録する必要はありません。 この操作は、Lab Management によって仮想マシンが配置されるときに自動的に行われます。

この仮想マシンを使用して仮想環境を構築する場合は、これで完了です。 仮想マシンをライブラリに格納する場合は、次のセクションに進んでください。

ヒント

Lab Management には、分離環境を作成するときのネットワークの構成方法について非常に厳格な要件があります。 禁止事項を次に示します。

  • ネットワーク アダプターに仮想 LAN ID を設定すること。 VLAN ID は、仮想マシンが配置されるときにクリアされます。 VLAN ID の使用方法の詳細については、「VMM における仮想ネットワークの構成」を参照してください。

  • 特定のネットワークに接続している仮想マシンで複数のネットワーク アダプターを作成すること。 Lab Management はこの構成をオーバーライドして 2 つのアダプターを作成します。 1 つのアダプターはラボ ネットワークと接続し、もう 1 つのアダプターは仮想マシン間の通信を処理します。

  • ネットワーク アダプターで MAC アドレスを構成すること。 Lab Management は、ネットワーク分離環境の作成時に MAC アドレスをクリアします。

SCVMM ライブラリへの仮想マシンの保存

SCVMM ライブラリに仮想マシンを保存するときには、仮想マシンとして保存するのか、テンプレートとして保存するのかを決定する必要があります。 仮想マシンとしてそのまま保存するか、テンプレートとして保存するかは、次に示すいくつかの要因を考慮して判断します。

  • 仮想マシンに関する一意の識別情報が削除された場合でも、仮想マシンにインストールされたアプリケーションが引き続き動作できるかどうか。

  • 仮想マシンをネットワーク分離環境の一部としてのみ使用するかどうか。

たとえば、この仮想マシンの複数のコピーを作成して同じ環境内で使用する場合 (つまり環境内でそのマシンを 1 回だけ使用する場合) は、仮想マシンから仮想環境を構築し、ライブラリには格納しません。 仮想マシンを同じネットワーク上の複数の環境で使用する場合は、仮想マシンをテンプレートに変換してそのテンプレートをライブラリに格納するか、ネットワークの分離を使用するように各環境を構成します。 考慮する必要のある要因の詳細については、「仮想環境の概念およびガイドライン」を参照してください。

仮想マシンをそのままライブラリに格納するには

  • 仮想マシンをチーム プロジェクトにインポートできるように保存して、その仮想マシンを右クリックし、[ライブラリに保存] をポイントします。

    1. SCVMM 管理者コンソールで、仮想マシンを右クリックし、[シャットダウン] をクリックします。

    2. チーム プロジェクト コレクションに追加した SCVMM ライブラリ共有を選択して、[次へ] をクリックします。

    3. この仮想マシンの共有場所のパスを選択し、[次へ] をクリックします。

    4. [格納] をクリックします。

VM をテンプレートに変換してからライブラリに格納するには

  1. 管理者パスワードとローカル パスワード ポリシーをクリアして、仮想マシンをテンプレートに変換できるようにします。

    1. 仮想マシンがドメインに参加している場合は、ドメインから削除し、ワークグループに追加します。 再起動を要求するメッセージが表示されたら、コンピューターを再起動します。

    2. gpedit.msc を開き、[ローカル コンピューター ポリシー][コンピューターの構成][Windows の設定][セキュリティの設定][アカウント ポリシー] の順にクリックし、[パスワード ポリシー] をクリックします。

      次の値を設定します。

      パスワードの履歴を記録する: 0

      パスワードの長さ: 0

      パスワードは、複雑さの要件を満たす必要がある: 無効

    3. gpedit.msc を閉じます。

    4. ローカル管理者アカウントのパスワードを空に変更します。 これを行うには、 \Administrator としてログインし、Ctrl キーと Alt キーを押しながら Del キーを押してパスワードを変更します。

  2. 仮想マシンに既にインストールされているアプリケーションが、仮想マシンの名前を変更した後も適切に動作することを確認します。

    ヒント

    アプリケーションが特定のコンピューター名または所属している特定のドメインに依存している場合は、テンプレートから新しい仮想マシンを配置すると、アプリケーションが動作しなくなる可能性があります。

  3. 仮想マシンにメディア (DVD) が読み込まれていないことを確認します。 メディアを削除する方法の詳細については、「バーチャル マシンに DVD または CD ドライブを追加する方法」を参照してください。

  4. 仮想マシンをシャットダウンします。 SCVMM 管理者コンソールで、仮想マシンを選択して右クリックし、[シャットダウン] をクリックします。

  5. 仮想マシンを選択して複製します。 テンプレートに変換するときに元の仮想マシンが破棄されるので、このようにすることをお勧めします。

  6. 複製を選択し、仮想マシンのチェックポイントをすべて削除します。 SCVMM はチェックポイントを含む仮想マシンをテンプレートに変換できないので、これを行う必要があります。

    1. 仮想マシンを右クリックし、[チェックポイントの管理] をクリックします。

    2. 各チェックポイントをクリックし、[削除] をクリックします。

  7. チェックポイントを仮想マシンから削除すると、Hyper-V はチェックポイントと関連付けられているディスクをマージします。 チェックポイントのサイズによっては、この処理に数分かかることがあります。 このマージの進行状況は、仮想マシンが配置されているホストで Hyper-V マネージャーを使用して確認できます。 マージが完了してから、次の手順に進みます。

  8. SCVMM 管理者コンソールで、仮想マシンを右クリックし、[新しいテンプレート] をクリックします。

    1. すべての画面で、既定の設定をそのまま使用します。 ライブラリ共有の場所の指定を求められたら、SCVMM ライブラリ共有を選択します。

    2. [作成] をクリックして、SCVMM の処理を開始します。 SCVMM の処理が正常に完了しなかった場合は、エラー メッセージを確認して必要な操作を行います。

参照

処理手順

Lab Management の初めての構成

仮想環境の作成

その他の技術情報

方法: ネットワーク分離環境を作成して使用する

履歴の変更

日付

履歴

理由

2011 年 3 月

ネットワーク アダプターで仮想 LAN ID を設定しないという指示、仮想マシンで複数のネットワーク アダプターを作成しないという指示、ネットワーク アダプターで MAC アドレスを構成しないという指示を追加。

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