SharePoint 開発の新機能
SharePoint 2010 製品用のソリューションを作成すると、Visual Studio 2010 を使用して次のタスクをもっと簡単に実行できます。
単体テストを作成して実行し、IntelliTrace を使用して SharePoint アプリケーションをデバッグする (Service Pack 1 が必要です)。
ソリューション パッケージ (.wsp) をインポート、変更、および拡張する。
プロジェクトおよびプロジェクト項目用のテンプレートを使用して SharePoint ソリューションを開発する。
シーケンシャル ワークフローと状態管理ワークフローの関連付けフォームと開始フォームをデザインする。
ビジネス データ接続 (BDC: Business Data Connectivity) モデルを使用してバックエンド データを集計および統合する。
SharePoint サイトの Web パーツとアプリケーション ページを作成する。
サーバー エクスプローラーを使用して SharePoint サイトを参照する。
F5 キーを押して SharePoint アプリケーションのデバッグを開始する。
ソリューション パッケージを作成および検証する。
既存の SharePoint プロジェクト項目を拡張し、コンテキスト メニューを追加する。
注意
Visual Studio 2010 で SharePoint ソリューションを開発するためのツールは、Visual Studio 2005 用と Visual Studio 2008 用をダウンロードできる VSeWSS (Windows SharePoint Services の Visual Studio 拡張機能) に似ていますが、 これらのツールセットには、それぞれ異なる機能があります。
IntelliTrace と単体テスト
SP1 をインストールした場合は、SharePoint アプリケーションに対する単体テストの実行とデバッグを IntelliTrace を使用して実行できます。
IntelliTrace を使用して、アプリケーションの現在の状態だけでなく、過去に発生したイベントの発生時のコンテキストも調べることができます。 アプリケーション内の目的のイベントが記録されたさまざまな時点に移動し、各時点の状態と変数値を見直すことができます。 さらに、再読み込みできるファイルにデバッグ セッションを保存し、クラッシュ後のデバッグを実行できます。 詳細については、「IntelliTrace を使用したデバッグ」を参照してください。
単体テストを使用すると、コード内のエラーを検出しやすくなります。単体テストでは、テスト メソッドの内部にテスト コードを記述して、それを実行します。 これらのメソッドには、プロジェクトのロジックと機能を検証し、SharePoint オブジェクト モデルを呼び出すために使用できる空の変数と Assert ステートメントが含まれます。 詳細については、「単体テストを使用したコードの検証」を参照してください。
IntelliTrace と単体テストは、Visual Studio でアプリケーションのライフサイクルを管理するための 2 つの機能であり、これまでは Visual Studio Premium と Visual Studio Ultimate でのみ使用できました。 詳細については、「ALM 機能を使用した SharePoint コードの検証およびデバッグ」および「Visual Studio 2010 のアプリケーション ライフサイクル管理に関する新機能」を参照してください。
SharePoint ソリューション パッケージのインポート
SharePoint 2010 などのツールで SharePoint プロジェクトを開発した場合は、"SharePoint ソリューション パッケージのインポート" テンプレートを使用して、プロジェクト項目を Visual Studio 2010 にインポートできます。 詳細については、「既存の SharePoint サイトからのアイテムのインポート」を参照してください。
SharePoint テンプレート
さまざまな種類のプロジェクトと項目用のテンプレートを使用して、SharePoint サイトとアプリケーションを開発できます。 Visual Studio 2010 には、ビジネス データ接続モデル、イベント レシーバー、リスト定義、シーケンシャル ワークフロー、サイト定義、可視 Web パーツなどのプロジェクト テンプレートがあります。 詳細については、「SharePoint プロジェクトとプロジェクト項目テンプレート」を参照してください。
シーケンシャル ワークフローと状態管理ワークフローのデザイン
Visual Studio では、SharePoint サイト内のドキュメントとリスト項目のライフ サイクルを管理するカスタム ワークフローを作成できます。 デザイナー、ドラッグ アンド ドロップに対応したアクティビティ コントロールのセット、必要なアセンブリ参照などのツールを使用できます。 さらに、SharePoint カスタマイズ ウィザードを使用して、ワークフローを作成して構成できます。 詳細については、「SharePoint ワークフロー ソリューションの作成」を参照してください。
SharePoint へのビジネス データの統合
サーバー アプリケーションまたはデータベースからビジネス データを SharePoint に統合して検証すると、エンド ユーザーがリストと Web パーツを使用して、ビジネス データを表示、更新、または削除できます。 SharePoint にデータを統合するには、ビジネス データ接続サービスのモデルを作成します。 詳細については、「SharePoint へのビジネス データの統合」を参照してください。
SharePoint サイトの Web パーツとアプリケーション ページの作成
Web パーツを作成すると、SharePoint サイト ページのコンテンツ、外観、および動作をユーザーがブラウザーから直接変更できます。 Web パーツとは、Web パーツ ページ内で実行されるサーバー側のコントロールです。 詳細については、「SharePoint の Web パーツの作成」を参照してください。
アプリケーション ページは、Visual Studio のデザイナーを使用して作成できます。アプリケーション ページには、SharePoint のマスター ページとマージされるコンテンツが含まれます。 デザイナーには、マスター ページに定義された各コンテンツ プレースホルダーのコンテンツ領域が表示されます。 詳細については、「SharePoint のアプリケーション ページの作成」を参照してください。
Web パーツまたはアプリケーション ページの再利用できるコントロールを作成することもできます。 詳細については、「Web パーツまたはアプリケーション ページの再利用できるコントロールの作成」を参照してください。
サーバー エクスプローラーを使用した SharePoint サイトの参照
Visual Studio 2010 では、サーバー エクスプローラーを使用して SharePoint 接続を参照し、SharePoint サイトのコンポーネント (リスト定義、コンテンツ タイプ、イベント レシーバー、Web パーツ、モジュールなど) の間を移動できます。 これらのコンポーネントは、サーバー エクスプローラーのツリー ビューで SharePoint Connections という名前のノードに表示されます。 詳細については、「サーバー エクスプローラーを使用した SharePoint 接続の参照」を参照してください。
F5 キーの押下による SharePoint アプリケーションのデバッグの開始
デバッグ セッションを開始する前に、Visual Studio により、ソリューション パッケージが SharePoint 製品 を実行中のサーバーにコピーされ、サイトと Web スコープのフィーチャーがアクティブ化され、プロジェクトが開始されます。 詳細については、「SharePoint ソリューションのビルドとデバッグ」を参照してください。
配置用のソリューション パッケージの作成
Visual Studio では、SharePoint プロジェクト項目をフィーチャーにまとめたり、SharePoint フィーチャーを配置するためのソリューション パッケージ (.wsp) を作成したりすることができます。 ソリューション パッケージは、次のツールを使用してカスタマイズおよび作成できます。
フィーチャー デザイナー。フィーチャーの作成、スコープの設定、他のフィーチャーを依存関係としてマークすることを実行します。
パッケージ デザイナー。SharePoint 項目をソリューション パッケージにグループ化します。
パッケージ エクスプローラー。SharePoint プロジェクトの階層化されたコンテンツをグループ化して表示します。
Visual Studio では、ソリューション パッケージの作成時にパッケージとパッケージ ファイルを検証します。 詳細については、「SharePoint ソリューションのパッケージ化と配置」を参照してください。
既存のプロジェクト項目の拡張
Visual Studio は、SharePoint システム拡張機能を作成してネイティブ SharePoint オブジェクト モデルを呼び出すことで拡張できます。サーバー エクスプローラーも、既存のノードに対するノードまたはコンテキスト メニューを作成することで拡張できます。 詳細については、「Visual Studio の SharePoint ツールの拡張」を参照してください。
参照
概念
はじめに (Visual Studio での SharePoint 開発)