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式の適用 (グラフ コントロール)

グラフ コントロールの Chart.DataManipulator プロパティに式を指定すると、データ系列に関する統計分析や財務分析を実行できます。

統計数式の使用

Chart オブジェクトに統計数式を使用して 1 つまたは複数の Series オブジェクトに関する統計分析を実行するには、Chart.DataManipulator.Statistics プロパティ メソッドのメソッドを使用します。各式の詳細については、「ChartingStatisticFormula()」または「ChartingStatisticFormula()」を参照してください。

入力データに 1 つまたは複数のデータ系列を使用するすべての統計メソッドには、インデックス付きデータ ポイントを使用できません。統計数式メソッドを使用する前に、次の操作を実行します。

  • すべてのデータ ポイントの XValue プロパティを明示的に設定します。

  • 各系列の XValueIndexed プロパティを False に設定します。

財務に関する式の使用

1 つまたは複数の Series オブジェクトに関する財務分析を実行するには、Chart.DataManipulator.FinancialFormula メソッドを使用します。各式の詳細については、「財務に関する式」を参照してください。

式を適用するには

  1. 必要なデータのフィルター処理およびグループ化をすべて実行します。DataManipulator オブジェクトで Filter メソッドおよび Group メソッドを使用します。

    詳細については、「データのフィルター処理」および「データのグループ化」を参照してください。

  2. 移動平均を含む式の場合、DataManipulator オブジェクトの StartFromFirst プロパティを目的の値に設定します。

  3. DataManipulator クラスで FinancialFormula メソッドを使用して、選択した式を適用します。

    各式には、さまざまな固有の要件が実装されています。各式の詳細については、対応するトピックを参照してください。

  4. 式を適用すると、出力のデータ系列は入力のデータ系列とサイズが変わります。同じグラフに 2 つのデータ系列を描画するには、データのフィルター処理を追加し、各入力データ ポイントに、1 つの出力データ ポイントが対応するようにします。

StartFromFirst プロパティの設定

初期の数値データ ポイントについては指定した期間の移動平均を計算できないため、DataManipulator.StartFromFirst プロパティでこのような初期のデータ ポイントを扱う方法を決定します。

既定では、StartFromFirst は False に設定されています。移動平均を含む式を使用する場合、移動平均を計算できるデータ ポイント数になるまで、初期のデータ ポイントは無視されます。たとえば、20 日の移動平均を計算する場合、20 日目までは 20 日の移動平均を計算できるデータ ポイント数が足りないため、初期の 19 データ ポイントは無視されます。ただし、StartFromFirst を True に設定すると、データ ポイント数が足りなくても、初期のデータ ポイントについて移動平均が計算されます。その結果、系列内の各入力データ ポイントが 1 つの移動平均を持つことができるという利点があります。

FinancialFormula メソッドの使用

FinancialFormula メソッドは、4 つの引数を次の順序で使用します。

  • Formula Name
    FinancialFormula 列挙値を使用して式の種類を指定します。たとえば、次のように指定します。

    FinancialFormula.AccumulationDistribution

    その結果、集積/離散式を使用してこのメソッドが呼び出されます。

    入力パラメーター、出力パラメーター、および各パラメーターの要件の数は、選択する式によって変わります。

  • Parameters
    パラメーターが必須の式や、パラメーターをオプションで指定できる式があります。また、一部の式にはパラメーターがありません。

    式に複数のパラメーターを使用する場合、コンマ区切りの文字列で指定します。たとえば、"2,true" のようにします。

  • Input Values
    式を適用するインスタンス化した Series オブジェクトの名前を、コンマ区切りの文字列で指定します。

    入力値に使用する特定の Y 値を指定するには、系列名の後にコロンを付け、Y 値インデックスを続けます。たとえば、"Series1:Y" は Series1 の最初の Y 値を示し、"Series1:Y2" は Series1 の 2 番目の Y 値を示します。Y 値を指定しない場合、指定された系列の最初の Y 値が式に使用されます。

    次に例を示します。

    "Series1:Y,Series3:Y2,Series4"

  • Output Values
    (省略可能) 出力を保存するインスタンス化した Series オブジェクトを、コンマ区切りの文字列で指定します。出力値を指定しない場合、一覧の最初の入力値には最初の出力値、2 番目には 2 番目の出力値などが保存されます。この場合、入力値の数が出力値の数より少ないと、例外がスローされます。

    出力値に使用する特定の Y 値を指定するには、系列名の後にコロンを付け、Y 値インデックスを続けます。たとえば、"Series1:Y" は Series1 の最初の Y 値を示し、"Series1:Y2" は Series1 の 2 番目の Y 値を示します。Y 値を指定しない場合、指定された系列の最初の Y 値が式に使用されます。

    たとえば、"Series1:Y,Series4" のようにします。

関連項目

参照

System.Windows.Forms.DataVisualization.Charting

System.Web.UI.DataVisualization.Charting

その他の技術情報

データのバインドと操作