以前のランタイム バージョンでの C++ /clr アプリケーションの実行
特に指定されていない限り、Visual C++ .NET アプリケーションは、コンパイラがアプリケーションのビルドに使用する共通言語ランタイム バージョンを使用して実行するようにビルドされます。 ただし、あるバージョンのランタイムでビルドされた .exe アプリケーションを、必要なすべての機能を備えた他のバージョンのランタイムで実行できます。
この場合、.exe アプリケーションには、ランタイム バージョン情報を (supportedRuntime タグで) 含む app.config ファイルが必要です。 Visual C++ 開発環境は app.config ファイルの変更をサポートしていませんが、他の Visual Studio 言語は、プロジェクトのプロパティ ページ ダイアログ ボックスでこの変更をサポートしています。 たとえば、Visual C# の Windows アプリケーションの Supported Runtimes プロパティを変更すると、新しい app.config ファイルを C++ アプリケーションで使用できます。
実行時には、app.config ファイルの名前が filename.ext.config であることが必要です。filename.ext は、アプリケーションを起動した実行可能ファイルの名前です。また、ファイルはその実行可能ファイルと同じディレクトリに格納されている必要があります。 たとえば、アプリケーションの名前が TestApp.exe の場合、app.config ファイルの名前は TestApp.exe.config になります。
複数のランタイム バージョンを指定し、複数のランタイム バージョンをインストールしたコンピューターでアプリケーションを実行する場合は、そのシステムで使用できるインストール済みのランタイムと一致するバージョンのうち、config ファイルで最初に指定されているバージョンが使用されます。
詳細については、「.NET Framework バージョンの指定」を参照してください。
Visual C++ コンパイラでビルドされた Windows アプリケーションを共通言語ランタイムのバージョン 1.0 および 1.1 で実行するには、/clr:initialAppDomain を使用してコンパイルする必要があります。