/define (C# コンパイラ オプション)
/define オプションは、name をプログラムのすべてのソース コード ファイル内のシンボルとして定義します。
/define:name[;name2]
引数
- name, name2
定義する 1 つ以上のシンボルの名前。
解説
/define オプションには、#define プリプロセッサ ディレクティブを使用する場合と同じ効果があります。ただし、コンパイラ オプションがプロジェクト内のすべてのファイルに対して有効な点が異なります。 ソース ファイルの #undef ディレクティブがこの定義を削除するまで、ソース ファイルのシンボルは削除されません。 /define オプションを使用する場合、あるファイルで指定されている #undef ディレクティブは、プロジェクト内の他のソース コード ファイルには影響しません。
このオプションで作成されるシンボルを #if、#else、#elif、および #endif で使用すると、ソース ファイルを条件付きでコンパイルできます。
/d は /define の省略形です。
/define では、シンボル名をセミコロンまたはコンマで区切ることにより、複数のシンボルを定義できます。 次に例を示します。
/define:DEBUG;TUESDAY
C# コンパイラ自体は、ソース コードで使用できるシンボルやマクロを定義しません。すべてのシンボル定義はユーザーが定義する必要があります。
注意
C++ などの言語とは異なり、C# の #define では、シンボルに値を割り当てることはできません。 たとえば、マクロの作成や定数の定義に #define を使用することはできません。 定数を定義する必要がある場合は、enum 変数を使用します。 C++ のようなマクロを作成する場合は、ジェネリックなどで代用してください。 マクロはエラーを招きやすいため、C# では、マクロの使用を禁止し、代わりに、より安全な方法を提供しています。
Visual Studio 開発環境でこのコンパイラ オプションを設定するには
プロジェクトの [プロパティ] ページを開きます。
[ビルド] タブで、[条件付きコンパイル シンボル] ボックスに、定義するシンボルを入力します。 たとえば、次のコード例を使用している場合は、テキスト ボックスに「xx」と入力します。
このコンパイラ オプションをプログラムで設定する方法については、「DefineConstants」を参照してください。
使用例
// preprocessor_define.cs
// compile with: /define:xx
// or uncomment the next line
// #define xx
using System;
public class Test
{
public static void Main()
{
#if (xx)
Console.WriteLine("xx defined");
#else
Console.WriteLine("xx not defined");
#endif
}
}