/TSAWARE (ターミナル サーバーに対応したアプリケーションの作成)
/TSAWARE[:NO]
解説
/TSAWARE オプションは、プログラム イメージのオプションのヘッダーにある IMAGE_OPTIONAL_HEADER DllCharacteristics フィールドにフラグを設定します。 このフラグが設定されていると、ターミナル サーバーはアプリケーションに対して特定の変更を加えません。
アプリケーションがターミナル サーバーに対応していない場合 (従来のアプリケーション)、マルチユーザー環境で正しく動作するようにアプリケーションに対して特定の変更が加えられます。 たとえば、仮想 Windows フォルダーを作成して、ユーザーがシステムの Windows ディレクトリではなく、Windows フォルダーを使用できるようにします。 これにより、ユーザーはそれぞれの INI ファイルにアクセスできます。 また、ターミナル サーバーは従来のアプリケーションのレジストリを調整します。 この変更を加えると、従来のアプリケーションをターミナル サーバーに読み込むときに時間がかかります。
ターミナル サーバーに対応したアプリケーションは、INI ファイルに依存したり、セットアップ時に HKEY_CURRENT_USER レジストリに書き込んだりする必要はありません。
/TSAWARE を使用した場合、アプリケーションで INI ファイルを使用し続けると、INI ファイルはシステムのすべてのユーザー間で共有されます。 ファイルの共有を受け入れる場合は、/TSAWARE を使用してアプリケーションをリンクします。それ以外の場合は、/TSAWARE:NO を使用する必要があります。
Windows アプリケーションおよびコンソール アプリケーションを使用する場合、/TSAWARE オプションは Windows 2000 以降では既定で有効に設定されます。 詳細については、「/SUBSYSTEM (サブシステムの指定)」および「/VERSION (バージョン情報)」を参照してください。
/TSAWARE は、VxDs や DLL などのドライバーには使用できません。
/TSAWARE オプションを使用してリンクされたアプリケーションの場合は、DUMPBIN /HEADERS によってその情報が表示されます。
Visual Studio 開発環境でこのリンカー オプションを設定するには
プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。 詳細については、「Visual C++ プロジェクトのプロパティの設定」を参照してください。
[リンカー] フォルダーをクリックします。
[システム] プロパティ ページをクリックします。
[ターミナル サ-バー] プロパティを変更します。
このリンカーをコードから設定するには
- TerminalServerAware を参照してください。