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XML Web サービスの有効期間の構造

XML Web サービスを呼び出したときに発生する処理は、通常のメソッド呼び出しを行ったときに発生する処理に似ています。主な違いは、クライアント アプリケーション内にあるメソッドを呼び出す代わりに、HTTP などの指定されたトランスポートで要求メッセージを生成する点です。XML Web サービス メソッドは別のコンピュータ上に存在する場合があるので、XML Web サービスが要求を処理するために必要とする情報を、その XML Web サービスをホストするサーバーにネットワーク経由で渡す必要があります。XML Web サービスは、渡された情報を処理し、その結果をネットワーク経由でクライアント アプリケーションに送り返します。

クライアントと XML Web サービスの間の通信プロセスを次の図に示します。

XML Web サービスの有効期間

XML Web サービスの有効期間

XML Web サービスが呼び出されたときに発生する一連のイベントを次に示します。

  1. クライアントは、XML Web サービス プロキシ クラスの新しいインスタンスを作成します。このオブジェクトは、クライアントと同じコンピュータ上に配置されます。

  2. クライアントは、そのプロキシ クラスに対してメソッドを呼び出します。

  3. クライアント コンピュータ上のインフラストラクチャは、XML Web サービス メソッドの引数を SOAP メッセージにシリアル化し、そのメッセージをネットワーク経由で XML Web サービスに送信します。

  4. インフラストラクチャは、SOAP メッセージを受信し、その XML を逆シリアル化します。次に、XML Web サービスを実装するクラスのインスタンスを作成し、XML Web サービス メソッドを呼び出して、逆シリアル化した XML を引数として渡します。

  5. XML Web サービス メソッドは、そのコードを実行し、最終的に戻り値と出力パラメータを設定します。

  6. Web サーバー上のインフラストラクチャは、戻り値と出力パラメータを SOAP メッセージにシリアル化し、そのメッセージをネットワーク経由でクライアントに送り返します。

  7. クライアント コンピュータ上の XML Web サービス インフラストラクチャは、SOAP メッセージを受信し、その XML を戻り値と出力パラメータに逆シリアル化してから、それらをプロキシ クラスのインスタンスに渡します。

  8. クライアントが戻り値と出力パラメータを受け取ります。

XML Web サービスの作成

XML Web サービスを作成することは、外部のプログラムからアプリケーション ロジックにアクセスできるコンポーネントを作成することに似ています。XML Web サービスを作成するには、公開するサービスを構成する機能、そのサービスの使用方法を定義するサービスの説明、さらに、要求の受信と処理および応答の送信をサポートするインフラストラクチャが必要です。ただし、必要なインフラストラクチャのほとんどは、あらかじめ用意されています。

XML Web サービス クライアントの作成

XML Web サービスには、URL、HTTP、および XML を使用してアクセスできるので、プラットフォームや言語とは無関係にどのプログラムでも XML Web サービスにアクセスできます。XML Web サービスの持つ分散型の性質によって、クライアントと XML Web サービスの両方が独立したユニットとして機能できるため、XML Web サービスの利用方法は数多くあります。たとえば、XML Web サービスの呼び出しは、Web アプリケーション、ミドルウェア コンポーネント、または別の XML Web サービスでも行うことができます。XML Web サービス クライアントの形式に関係なく、XML Web サービスを呼び出すために必要な処理は、その XML Web サービス用に公開されているサービスの説明に準拠する正しい形式の要求メッセージを送信することだけです。XML Web サービスは、その性質によっては、応答メッセージを返すこともあります。この場合、要求の送信元は、このメッセージから必要な情報を抽出できる必要があります。

関連項目

概念

XML Web サービスの概要

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