次の方法で共有


方法 : 実行時にパフォーマンスを監視する

更新 : 2007 年 11 月

.NET Compact Framework リモート パフォーマンス モニタは、.NET Compact Framework version 2.0 Service Pack 1 に付属している分析ツールです。このツールには、実行時にパフォーマンス データを表示できるユーザー インターフェイスが用意されています。リモート パフォーマンス モニタからアプリケーションを起動すると、ツールが共通言語ランタイム (CLR: Common Language Runtime) から .NET Compact Framework パフォーマンス カウンタの統計データを直接読み取ります。

.NET Compact Framework のパフォーマンス データは、Windows デスクトップ ツールの PerfMon.exe を使用して表示することもできます。これらのツールを組み合わせて使用することにより、CLR で生成されるパフォーマンス カウンタのデータをグラフィカルに表示できます。

リモート パフォーマンス モニタを使用すると、次の操作を実行できます。

  • アプリケーションの実行時にパフォーマンス カウンタのデータを表示する。

  • アプリケーションの実行時に、パフォーマンス カウンタのデータを PerfMon.exe でグラフィカルな形式にして表示する。

  • .stat ファイルを生成できるようにして、以前のバージョンの .NET Compact Framework でサポートされていた動作を複製する。この機能を使用すると、アプリケーションを終了するときに .stat ファイルがディスクに書き込まれます。詳細については、「方法 : パフォーマンスの統計情報を生成する」を参照してください。

  • .NET Compact Framework version 2.0 で以前に作成された .stat ファイルを表示する。

  • ログの記録を有効および無効にする。

リモート パフォーマンス モニタは、Windows Embedded CE 5.0、Windows Embedded CE 6.0、Windows Mobile 5.0、Pocket PC 2003、Smartphone 2003 の各デバイスをサポートします。

リモート パフォーマンス モニタおよびそれに関連するファイルは、Program Files\Microsoft.NET\SDK\CompactFramework\version\bin にあります。このディレクトリには、デバイス側のファイルとデスクトップ側のファイルの両方が格納されています。

ms404355.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

リモート パフォーマンス モニタの詳細については、Program Files\Microsoft.NET\SDK\CompactFramework\version\bin に配置されている readme ファイルを参照してください。

ここでは、.NET Compact Framework 2.0 でのリモート パフォーマンス モニタの使用に関して次の情報を提供します。

  • リモート パフォーマンス モニタの設定

  • アプリケーションのパフォーマンス データの表示

  • リモート パフォーマンス モニタとの PerfMon.exe の使用

.NET Compact Framework 3.5 およびそれ以降のバージョンでは、リモート パフォーマンス モニタとそれに関連するドキュメントは Power Toys for .NET Compact Framework に含まれています。詳しくは、「Power Toys for .NET Compact Framework」を参照してください。

リモート パフォーマンス モニタの設定

リモート パフォーマンス モニタは、次のいずれかの方法で設定できます。

  • ActiveSync を使用する。

  • イーサネット接続を使用する。

ActiveSync を使用してリモート パフォーマンス モニタを設定するには

  1. ActiveSync 接続を使用して、デバイス上の \Windows ディレクトリに Netcfrtl.dll をコピーします。

    このファイルは、Program Files\Microsoft.NET\SDK\CompactFramework\v2.0\bin にあります。

  2. リモート パフォーマンス モニタとの接続に必要なファイルがデバイスに存在することを確認します。

    これらのファイルは、アプリケーションに対して初めて Visual Studio デバッガを実行したときに、デバイスに自動的にコピーされます。Visual Studio を使用していない場合は、eDbgTL.dll ファイルと TcpConnectionA.dll ファイルを \Windows ディレクトリにコピーする必要があります。Windows SDK では、これらのファイルは \Program Files\Common Files\microsoft shared\CoreCon\1.0\Target\wce400\processortype フォルダにあります。

イーサネット接続を使用してリモート パフォーマンス モニタを設定するには

  1. デバイスの IP アドレスとポート番号を取得します。

    Netcflaunch.exe をデバイスにコピーして実行すると、この情報を取得できます。このアプリケーションを実行すると、現在使用中の IP アドレスとポート番号が表示されます。このファイルは、Program Files\Microsoft.NET\SDK\CompactFramework\v2.0\bin にあります。

    リモート パフォーマンス モニタからアプリケーションを実行するときに、IP アドレスとポート番号を使用します。

  2. デバイス上の \Windows ディレクトリに Netcfrtl.dll をコピーします。

    このファイルは、Program Files\Microsoft.NET\SDK\CompactFramework\v2.0\bin にあります。

  3. リモート パフォーマンス モニタとの接続に必要なファイルがデバイスに存在することを確認します。

    これらのファイルは、アプリケーションに対して初めて Visual Studio デバッガを実行したときに、デバイスに自動的にコピーされます。Visual Studio を使用していない場合は、eDbgTL.dll ファイルと TcpConnectionA.dll ファイルを \Windows ディレクトリにコピーする必要があります。Windows SDK では、これらのファイルは \Program Files\Common Files\microsoft shared\CoreCon\1.0\Target\wce400\processortype フォルダにあります。

アプリケーションのパフォーマンス データの表示

リモート パフォーマンス モニタを使用してアプリケーションのパフォーマンス データを表示するには

  1. リモート パフォーマンス モニタを起動します。

    このファイルの名前は NetCFrpm.exe で、Program Files\Microsoft.NET\SDK\CompactFramework\v2.0\bin にあります。

    ms404355.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    .NET Compact Framework 2.0 Service Pack 2 に付属しているバージョンよりも古いバージョンのリモート パフォーマンス モニタを使用している場合は、リモート パフォーマンス モニタの起動後、[ファイル] メニューの [Live Counters] をクリックします。

  2. [デバイス] ボックスにデバイスを入力するか、デバイスを選択します。

    ActiveSync 接続を使用する場合は、目的のデバイスを一覧から選択します。イーサネット接続を使用する場合は、[デバイス] ボックスに IP アドレスとポート番号を入力します。たとえば、IP アドレスが 128.128.0.1 のデバイスのポート 6519 を使用するには、「128.128.0.1 6519」と入力します。

  3. アプリケーションの完全パスを [アプリケーション] ボックスに入力します。

  4. アプリケーションのコマンド ライン引数を [パラメータ] ボックスに入力します。

  5. デバイス上でアプリケーションが実行されていないことを確認します。

  6. [接続] をクリックします。

    リモート パフォーマンス モニタでアプリケーションが起動され、パフォーマンス データが表示されます。

PerfMon.exe の使用

リモート パフォーマンス モニタと共に PerfMon.exe を使用するには

  1. リモート パフォーマンス モニタを起動します。

    このファイルの名前は NetCFrpm.exe で、Program Files\Microsoft.NET\SDK\CompactFramework\version\bin にあります。

    ms404355.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

    .NET Compact Framework 2.0 Service Pack 2 に付属しているバージョンよりも古いバージョンのリモート パフォーマンス モニタを使用している場合は、リモート パフォーマンス モニタの起動後、[ファイル] メニューの [Live Counters] をクリックします。

  2. [オプション] メニューの [Publish to Perfmon] をクリックします。

  3. リモート パフォーマンス モニタからアプリケーションを起動します。

  4. PerfMon.exe を起動します。

    このファイルは \Windows\System32 にあります。

  5. PerfMon.exe の左ペインで、[システム モニタ] をクリックします (選択されていない場合)。

  6. 右ペインで右クリックし、[カウンタの追加] をクリックします。

  7. [パフォーマンス オブジェクト] ボックスの一覧で、PerfMon.exe にグラフを表示するカウンタのカテゴリを選択します。

    カテゴリの名前は、リモート パフォーマンス モニタに統計データを表示すると表示されるカテゴリ名に対応しています。たとえば、ガベージ コレクション カウンタは、PerfMon.exe では .NET CF GC という名前が付けられています。

  8. [追加] をクリックします。

参照

概念

.NET Compact Framework のパフォーマンス カウンタ

その他の技術情報

.NET Compact Framework でのパフォーマンスと診断