System.DirectoryServices.ActiveDirectory のアーキテクチャ
System.DirectoryServices.ActiveDirectory 名前空間のクラスによって、スキーマ管理、レプリケーション管理、信頼管理、トポロジ管理などのさまざまな Active Directory ドメイン サービス管理タスクが容易になります。この名前空間は、サーバー側アプリケーションだけでなく、基幹業務 (LOB) クライアント アプリケーションからも使用できます。
System.DirectoryServices.ActiveDirectory 名前空間のクラスは、次の 4 つの一般的なカテゴリに分類できます。
- パーティション
- スキーマ
- サーバーとレプリケーション
- 信頼管理
System.DirectoryServices.ActiveDirectory のクラスの概要図については、「クラス階層」を参照してください。
アーキテクチャの要素
以降のセクションでは、System.DirectoryServices.ActiveDirectory 名前空間のクラスの 4 つのカテゴリのそれぞれについて、アーキテクチャを説明します。
信頼管理
トップ レベルの信頼関連クラスは、Domain、Forest、および TrustRelationshipInformation です。TrustRelationshipInformation クラスに基づいた追加のクラスである ForestTrustRelationshipInformation は、フォレストの信頼関係に固有のメソッドとプロパティ、たとえば、その信頼関係に固有のドメイン情報にアクセスできるようにします。
これらのクラスの構造を示す図については、「オブジェクトの図」を参照してください。
パーティション
System.DirectoryServices.ActiveDirectory 名前空間のトップ レベルのパーティション関連クラスは、ActiveDirectoryPartition および ConfigurationSet です。
ActiveDirectoryPartition クラスに基づいた 3 つの追加のクラスは、さまざまな種類のパーティションに固有の情報を提供します。これらのクラスは、次のとおりです。
ConfigurationSet クラスは、AD LDS インスタンスの管理に関連しています。たとえば、このクラスは、すべての AD LDS インスタンスの列挙、この AD LDS インスタンスのレプリケーション セキュリティ レベルの取得または設定、および特定の構成セットで定義されたすべてのアプリケーション パーティションのコレクションの取得に使用できます。
これらのクラスの構造を示す図については、「オブジェクトの図」を参照してください。
スキーマ
System.DirectoryServices.ActiveDirectory 名前空間のスキーマ要素関連クラスには、ActiveDirectorySchema、ActiveDirectorySchemaClass、および ActiveDirectorySchemaProperty があります。
これらのクラスによって、アプリケーションでは、Active Directory ドメイン サービス スキーマの探索、特定の非アクティブなプロパティなど特定の要素の検索、スキーマで定義されているすべてのクラスなど特定の種類のすべての要素の列挙を行えます。また、PossibleSuperiors や SubClassOf などのプロパティを調べることによってスキーマの構造を探索することもできます。
これらのクラスの構造を示す図については、「オブジェクトの図」を参照してください。
サーバーとレプリケーション
System.DirectoryServices.ActiveDirectory 名前空間のトップ レベルのサーバー関連クラスは、DirectoryServer です。System.DirectoryServices.ActiveDirectory 名前空間のこの領域には、異なる種類のディレクトリ サーバーに固有の情報を提供する DirectoryServer に基づいた 2 つのクラスも含まれています。これらのクラスは、次のとおりです。
AdamInstance クラスには、さまざまなメソッドとプロパティが含まれています。たとえば、1 つまたはすべての使用可能な AD LDS インスタンスを検索するメソッド、AD LDS サーバー レプリケーション データを調査するメソッド、インスタンス構成セットやこのサーバーに適用されるロールなどのプロパティです。DomainController クラスで定義されるメソッドおよびプロパティには、ディレクトリ検索を実行するメソッド、このドメイン コントローラのレプリケーションの状態を監視するメソッド、ドメインが属するフォレストやこのサーバーに割り当てられたロールなどのプロパティがあります。
GlobalCatalog クラスは、DomainController クラスに基づいており、グローバル カタログ サーバーでもあるドメイン コントローラに関する情報を提供します。
レプリケーション関連クラスには、レプリケーション トポロジの構成に関連するクラス、およびレプリケーションの状態の監視に関連するクラスがあります。レプリケーション トポロジの構成に使用されるクラスには、次のものがあります。
- ActiveDirectoryInterSiteTransport
- ActiveDirectorySite
- ActiveDirectorySiteLink
- ActiveDirectorySiteLinkBridge
- ActiveDirectorySubnet
これらのクラスを使用して、レプリケーション サイト間の接続の調査や変更、1 つのサイトから別のサイトへのサブネットの移動などのレプリケーション トポロジ管理関数を実行できます。
レプリケーションの監視に使用されるクラスには、次のものがあります。
これらのクラスを使用して、特定のパーティションおよびソース コンピュータに関連するレプリケーション操作の最後の正常な同期時間の取得、レプリケーション エラー データの調査、特定のレプリケーション接続の有効化または無効化、レプリケーション スケジュールなどレプリケーション接続固有のデータの変更などの関数を実行できます。
これらのクラスの構造を示す図については、「オブジェクトの図」を参照してください。
関連項目
概念
System.DirectoryServices.ActiveDirectory のテクノロジの概要
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