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eMbedded Visual C++ から Visual Studio へのアップグレード ウィザード

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio には、eMbedded Visual C++ 3.0 および eMbedded Visual C++ 4.0 のプロジェクトを Visual Studio に移行するためのアップグレード ウィザードがあります。

このアップグレード ウィザードの機能は次のとおりです。

  • eMbedded VC++ から移行したソース コード、ヘッダー、リソースを含む Visual Studio ソリューションとプロジェクトの作成

  • プロジェクト設定 (コンパイラのスイッチなど) の移行

  • eMbedded Visual C++ ではサポートされるが Visual Studio ではサポートされないアーキテクチャの、Visual Studio でサポートされるアーキテクチャへの変換

eMbedded Visual C++ から Visual Studio へのアップグレード ウィザードの使用

アップグレード ウィザードを使用して eMbedded Visual C++ プロジェクトを Visual Studio に移行するには

  1. [ファイル] メニューの [開く] をクリックし、[プロジェクト/ソリューション] をクリックします。

  2. eMbedded Visual C++ プロジェクトのディレクトリに移動します。.vcp ファイルを選択します。または、eMbedded Visual C++ のワークスペースに複数のプロジェクトがあり、すべてのプロジェクトを移行する場合は、.vcw ファイルを選択します。

  3. [OK] をクリックします。

ms228806.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

移行ウィザードは、その場での移行プロセスを実行します。たとえば、ソース コードのコピーを作成するのではなく、Visual Studio プロジェクトのみを作成します。移行によって作成された Visual Studio プロジェクトには、元の eMbedded Visual C++ プロジェクトに含まれていたものと同じソース ファイルが含まれます。

アーキテクチャの変換

eMbedded Visual C++ でサポートされていたデバイス アーキテクチャの中には、Visual Studio ではサポートされなくなっているものがあります。これは、Visual Studio が対象とする新しいプラットフォームで、新しいアーキテクチャがサポートされているためです。ただし、古いアーキテクチャはすべて新しいデバイス アーキテクチャに変換できます。アップグレード ウィザードでは、この変換が自動的に実行されます。次の表は、eMbedded Visual C++ がサポートするデバイス アーキテクチャと、Visual Studio がサポートするデバイス アーキテクチャを示したものです。

eMbedded Visual C++ のアーキテクチャ

互換性のある Visual Studio のアーキテクチャ

ARM

ARMv4

ARMv4

ARMv4

ARMv4i

ARMv4i

ARMv4T

ARMv4i

MIPS

MIPSII

Mips16

MIPSII

MipsII

MipsII

MipsII_fp

MipsII_fp

MipsIV

MipsIV

MipsIV_fp

MipsIV_fp

SH3

SH4

SH4

SH4

エミュレータ

X86

X86

X86

このウィザードを使用して eMbedded Visual C++ プロジェクトをアップグレードすると、Visual Studio で作成される新しいプロジェクトは、新しいプロジェクトのアーキテクチャをサポートするすべてのインストール済み SDK を対象とします。移行されたアーキテクチャでは、eMbedded Visual C++ アーキテクチャのいずれかの設定が継承されます。次の表は、eMbedded Visual C++ がサポートするデバイス アーキテクチャと、Visual Studio がサポートするデバイス アーキテクチャの対応を示しています。

元のアーキテクチャ

変換先

メモ

ARM/ARMV4/ARMV4I 以外

「アーキテクチャの変換」の表を参照してください

ARM で ARMV4i 以外

ARMV4 と ARMV4i

ARMV4i の構成設定は、eMbedded Visual C++ の ARM の構成設定から継承されます。

ARMV4 で ARMV4i 以外

ARMV4 と ARMV4i

ARMV4i の構成設定は、eMbedded Visual C++ の ARMV4 の構成設定から継承されます。

ARM/ARMV4 と ARMV4i

ARMV4 と ARMV4i

ARMV4i の構成設定は、eMbedded Visual C++ の ARMV4i の構成設定から継承されます。

eMbedded Visual C++ バージョン 4.0 では、ダイアログ ボックスのスタイルが既定で MFC Pocket PC アプリケーションの DS_MODALFRAME に設定されます。MFC 9.0 では、このスタイルはサポートされません。

ms228806.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

"利用できるプラットフォームで、このプロジェクト ファイルの元のプラットフォームと一致するものはありません" というエラー メッセージが表示された場合は、元のプロジェクトの構成時に使用した SDK と互換性のあるバージョンの SDK をインストールする必要があります。

参照

概念

eMbedded Visual C++ からの移植に関する既知の問題