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ASP.NET のキャッシュの構成

更新 : 2007 年 11 月

ASP.NET には、ページ出力キャッシュおよびキャッシュ API を構成するための数多くのオプションが用意されています。ページ出力キャッシュを使用すると、処理後のページ応答をキャッシュできます。キャッシュ API を使用すると、プログラムによってアプリケーション データをキャッシュできます。詳細については、「ASP.NET のキャッシュの概要」を参照してください。

ページ出力キャッシュの構成

ページ出力キャッシュは、次の場所で構成できます。

  • 構成ファイル   ページ出力キャッシュの設定は、コンピュータのすべての Web アプリケーションの設定を行う Machine.config ファイル、および単一のアプリケーションの設定を行う Web.config ファイルを含むアプリケーションの構成階層の任意の構成ファイルで構成できます。

  • 個々のページ   個々のページのキャッシュのオプションは、宣言またはプログラムを使用して設定できます。構成ファイルで作成したキャッシュ プロファイルを個々のページに適用することもできます。

  • ユーザー コントロール   個々のユーザー コントロールのキャッシュは、宣言またはプログラムを使用して設定できます。これによって、別の方法ではキャッシュできないページのコンテンツを簡単にキャッシュできます。

Web.config のキャッシュの構成設定

Web.config ファイルのページ出力キャッシュには、OutputCacheSectionOutputCacheSettingsSection の 2 つのトップ レベルの構成セクションがあります。

OutputCacheSection セクションは、ページ出力キャッシュの有効、無効など、アプリケーション スコープ設定を構成するために使用します。たとえば、アプリケーション全体のページ出力キャッシュは、Web.config ファイルの OutputCacheSection に enableOutputCache="false" を追加することによって無効にできます。構成ファイルの設定は個々のページのキャッシュ設定より優先されるので、この例の設定では出力キャッシュは使用されません。

OutputCacheSettingsSection は、個々のページで使用できるプロファイルと依存関係を構成するために使用します。たとえば、次のコードは実装しているページを 60 秒間キャッシュする CacheProfile1 という OutputCacheProfile を作成します。

<outputCacheSettings>
  <outputCacheProfiles>
    <add name="CacheProfile1" duration="60" />
  </outputCacheProfiles>
</outputCacheSettings>

Machine.config のキャッシュの構成設定

Machine.config ファイルの構成セクションは、個々のアプリケーションがすべてのレベルでオーバーライドできないようにするために Machine.config ファイルの構成設定をロックできることを除いて、Web.config ファイルと同じです。これは、個々のアプリケーションがホストのキャッシュ構成を変更できないようにする共有されたホスト環境で必要になる場合があります。詳細については、「方法 : ASP.NET 構成設定をロックする」を参照してください。

ページのキャッシュの構成設定

個々のページのキャッシュは、構成ファイルで定義されたキャッシュ プロファイルを適用して構成できます。または、@ OutputCache ディレクティブで個々のキャッシュ プロパティを構成するか、またはページのクラス定義に属性を設定して構成することもできます。詳細については、「@ OutputCache」および「ページのキャッシュの設定」を参照してください。

ユーザー コントロールのキャッシュの構成設定

ユーザー コントロールのキャッシュは、ユーザー コントロール ファイルの @ OutputCache ディレクティブを設定するか、コントロールのクラス定義で PartialCachingAttribute 属性を設定することで構成できます。詳細については、「ASP.NET ページの一部だけのキャッシュ」を参照してください。

キャッシュ API の構成設定

アプリケーションのキャッシュ API は、Web.config ファイルで構成できます。ページ出力キャッシュと同様に、アプリケーションのホストは Machine.config ファイルで構成プロパティを設定し、キャッシュの構成設定をすべてのアプリケーションに対してロックできます。アプリケーションのキャッシュ API は、CacheSection で構成します。たとえば、次の構成要素によって、項目の有効期限を無効にできます。

<cache disableExpiration="true" />

アプリケーションのキャッシュ API のその他の構成設定は、構成ファイルの CacheSectionDisableExpirationDisableMemoryCollection などの属性に値を割り当てることによって指定できます。

参照

概念

ASP.NET のキャッシュの概要

ASP.NET ページのキャッシュ

アプリケーション データのキャッシュ

ASP.NET 構成の概要

その他の技術情報

ASP.NET 構成ファイル