fscanf_s、_fscanf_s_l、fwscanf_s、_fwscanf_s_l
更新 : 2007 年 11 月
ストリームから書式化されたデータを読み出します。これらの関数は、「CRT のセキュリティ強化」に説明されているように、fscanf、_fscanf_l、fwscanf、_fwscanf_l のセキュリティが強化されたバージョンです。
int fscanf_s(
FILE *stream,
const char *format [,
argument ]...
);
int _fscanf_s_l(
FILE *stream,
const char *format,
locale_t locale [,
argument ]...
);
int fwscanf_s(
FILE *stream,
const wchar_t *format [,
argument ]...
);
int _fwscanf_s_l(
FILE *stream,
const wchar_t *format,
locale_t locale [,
argument ]...
);
パラメータ
stream
FILE 構造体へのポインタ。format
書式指定文字列。argument
省略可能な引数。locale
使用するロケール。
戻り値
これらの関数は、正常に変換および代入されたフィールドの数を返します。読み込まれただけで代入されなかったフィールドは戻り値には含まれません。戻り値が 0 の場合は、代入されたフィールドがなかったことを示します。エラーが発生した場合や、最初の変換の前にファイル ストリームの終端を検出した場合、fscanf_s および fwscanf_s は EOF を返します。
これらの関数では、パラメータの検証が行われます。stream が無効なファイル ポインタの場合、または format が null ポインタの場合、「パラメータの検証」に説明されているように、これらの関数は無効なパラメータ ハンドラを呼び出します。実行の継続が許可された場合、これらの関数は EOF を返し、errno を EINVAL に設定します。
解説
fscanf_s 関数は、stream の現在位置から argument (ある場合) で指定された位置にデータを読み込みます。各 argument には、format で指定した型指定子に対応する型の変数へのポインタを指定する必要があります。format は、入力フィールドの解釈を制御し、形式および機能は scanf_s 関数の引数 format と同じです。format の詳細については、「scanf 関数と wscanf 関数の書式指定フィールド」を参照してください。fwscanf_s 関数は fscanf_s 関数のワイド文字バージョンであり、 fwscanf_s の引数 format はワイド文字列です。ストリームが ANSI モードで開かれている場合、これらの関数の動作は同じになります。fscanf_s では、現在、UNICODE ストリームへの入力がサポートされていません。
セキュリテ保護された関数 (_s サフィックス付き) と以前の関数との主な違いは、セキュリティ保護された関数では c、C、s、S 、および [ の各型フィールドを引数として変数の直後に渡すために、サイズを指定する必要がある点です。詳細については、「scanf_s、_scanf_s_l、wscanf_s、_wscanf_s_l」および「scanf 関数の文字幅指定」を参照してください。
メモ : |
---|
サイズ パラメータは size_t 型ではなく、unsigned 型です。 |
_l サフィックスが付いているこれらの関数の各バージョンは、現在のスレッド ロケールの代わりに渡されたロケール パラメータを使用する点を除いて同じです。
汎用テキスト ルーチンのマップ
TCHAR.H のルーチン |
_UNICODE および _MBCS が未定義の場合 |
_MBCS が定義されている場合 |
_UNICODE が定義されている場合 |
---|---|---|---|
_ftscanf_s |
fscanf_s |
fscanf_s |
fwscanf_s |
_ftscanf_s_l |
_fscanf_s_l |
_fscanf_s_l |
_fwscanf_s_l |
必要条件
関数 |
必須ヘッダー |
---|---|
fscanf_s, _fscanf_s_l |
<stdio.h> |
fwscanf_s, _fwscanf_s_l |
<stdio.h> または <wchar.h> |
互換性の詳細については、「C ランタイム ライブラリ」の「互換性」を参照してください。
使用例
// crt_fscanf_s.c
// This program writes formatted
// data to a file. It then uses fscanf to
// read the various data back from the file.
#include <stdio.h>
FILE *stream;
int main( void )
{
long l;
float fp;
char s[81];
char c;
errno_t err = fopen_s( &stream, "fscanf.out", "w+" );
if( err )
printf_s( "The file fscanf.out was not opened\n" );
else
{
fprintf_s( stream, "%s %ld %f%c", "a-string",
65000, 3.14159, 'x' );
// Set pointer to beginning of file:
fseek( stream, 0L, SEEK_SET );
// Read data back from file:
fscanf_s( stream, "%s", s, 81 );
fscanf_s( stream, "%ld", &l );
fscanf_s( stream, "%f", &fp );
fscanf_s( stream, "%c", &c, 1 );
// Output data read:
printf( "%s\n", s );
printf( "%ld\n", l );
printf( "%f\n", fp );
printf( "%c\n", c );
fclose( stream );
}
}
a-string
65000
3.141590
x
.NET Framework の相当するアイテム
System::IO::StreamReader::ReadLine.System::Double::Parse などの Parse メソッドも参照してください。
参照
参照
_cscanf_s、_cscanf_s_l、_cwscanf_s、_cwscanf_s_l
fprintf_s、_fprintf_s_l、fwprintf_s、_fwprintf_s_l
scanf_s、_scanf_s_l、wscanf_s、_wscanf_s_l