方法 : C++ Interop を使用して ANSI 文字列をマーシャリングする
更新 : 2007 年 11 月
このトピックでは、C++ Interop を使用して ANSI 文字列を渡す方法を説明します。ただし、.NET Framework の String は、文字列を Unicode 形式で表すため、ANSI に変換する手順が別途必要です。その他の文字列型との相互運用の詳細については、次のトピックを参照してください。
次のコード例では、managed, unmanaged の #pragma ディレクティブを使用してマネージ関数とアンマネージ関数を同じファイル内で実装していますが、これらの関数は、別個のファイルに定義された場合も同じように相互運用できます。アンマネージ関数のみを含むファイルは、/clr (共通言語ランタイムのコンパイル) でコンパイルする必要がないため、アンマネージ関数のパフォーマンス特性を維持できます。
使用例
StringToHGlobalAnsi を使用してマネージ関数からアンマネージ関数に ANSI 文字列を渡す方法を次の例に示します。このメソッドは、アンマネージ ヒープ上にメモリを割り当て、変換後にアドレスを返します。つまり、固定の必要がなく (GC ヒープ上のメモリはアンマネージ関数に渡されないため)、StringToHGlobalAnsi から返された IntPtr は明示的に開放する必要があります。これを行わないと、メモリ リークが発生します。
// MarshalANSI1.cpp
// compile with: /clr
#include <iostream>
#include <stdio.h>
using namespace std;
using namespace System;
using namespace System::Runtime::InteropServices;
#pragma unmanaged
void NativeTakesAString(const char* p) {
printf_s("(native) received '%s'\n", p);
}
#pragma managed
int main() {
String^ s = gcnew String("sample string");
IntPtr ip = Marshal::StringToHGlobalAnsi(s);
const char* str = static_cast<const char*>(ip.ToPointer());
Console::WriteLine("(managed) passing string...");
NativeTakesAString( str );
Marshal::FreeHGlobal( ip );
}
アンマネージ関数によって呼び出されるマネージ関数内の ANSI 文字列にアクセスするために必要なデータのマーシャリングを次の例に示します。マネージ関数は、ネイティブ文字列を受け取る際、それを直接使用するか、次に示す PtrToStringAnsi メソッドを使用してその文字列をマネージ文字列に変換できます。
// MarshalANSI2.cpp
// compile with: /clr
#include <iostream>
#include <vcclr.h>
using namespace std;
using namespace System;
using namespace System::Runtime::InteropServices;
#pragma managed
void ManagedStringFunc(char* s) {
String^ ms = Marshal::PtrToStringAnsi(static_cast<IntPtr>(s));
Console::WriteLine("(managed): received '{0}'", ms);
}
#pragma unmanaged
void NativeProvidesAString() {
cout << "(native) calling managed func...\n";
ManagedStringFunc("test string");
}
#pragma managed
int main() {
NativeProvidesAString();
}