新しいドキュメント
更新 : 2007 年 11 月
.NET Framework 1.1 のドキュメントには、新しいトピックと共に、共通のプログラミング タスクを実行する新しいコード例が数多く含まれています。
ここでは、バージョン 1.1 のドキュメントに追加された重要なポイントについて説明します。
安全なコーディングのガイドライン
新しいトピックである「安全なコーディングのガイドライン」では、アプリケーションのセキュリティおよび信頼性の低下につながる一般的なプログラミング エラーを回避する方法について説明します。また、コード アクセス セキュリティやセキュリティ ポリシーなど、.NET Framework 技術に固有のセキュリティの管理方法についても説明します。
.NET Compact Framework
.NET Framework 1.1 ドキュメントには .NET Compact Framework に関する新しい情報が含まれています。.NET Compact Framework は、小型デバイス用の共通言語ランタイム、Windows フォーム コントロール、およびその他の .NET Framework 機能を提供します。.NET Compact Framework は、小型デバイス用に最適化された .NET Framework クラス ライブラリのサブセットをサポートします。
メモ : |
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.NET Framework 1.1 ドキュメントには .NET Compact Framework に関する情報が含まれますが、Windows Software Development Kit (SDK) には .NET Compact Framework 製品は含まれません。.NET Compact Framework 製品は Visual Studio に含まれています。 |
サポートされるデバイスは、Pocket PC 2000、Pocket PC 2002、Pocket PC 2002 Phone Edition、および Windows CE 4.1 オペレーティング システムを搭載するカスタム設計された組み込みデバイスです。これ以前のバージョンの Windows CE はサポートされません。
.NET Compact Framework の主な機能は次のとおりです。
コンパクトな共通言語ランタイム。マネージ コードのメモリ管理、コードの信頼性、言語中立性などの利点をデバイスで実現します。
デスクトップおよびサーバーのプログラミング モデルとの一貫性。
XML Web サービスとのシームレスな接続。
XML クラスおよび ADO.NET による豊富なエンタープライズ クラスのデータ アクセス機能。
Microsoft SQL Server 2000 Windows CE Edition 2.0 を使用してデータにアクセスするアプリケーションをプログラミングするためのクラス。
プラットフォーム呼び出しによるネイティブ機能への完全なアクセス。
最適なパフォーマンスを実現するジャスト イン タイム (JIT: Just-In-Time) コンパイル。
.NET Compact Framework を対象とするアプリケーションを開発するには、Visual Studio のスマート デバイス プロジェクトを使用します。スマート デバイス プロジェクトは、デバイス固有のプロジェクトの種類と、.NET Compact Framework Windows フォーム コントロールを実装するフォーム デザイナによって、Visual Basic および Visual C# 製品を強化します。デバッグし、デバイスに直接配置することも、Pocket PC エミュレータおよび Windows CE エミュレータに配置することもできます。
Web リソース
Smart Client Developer Center
Pocket PC、Smartphone、Windows CE オペレーティング システムが動作するその他のデバイスなど、スマート デバイスについての情報センターです。.NET Compact Framework のサービス パック、FAQ、技術関連記事、ダウンロード、トレーニングなどの情報が提供されています。.NET Compact Framework クイック スタート チュートリアル
Windows フォーム コントロールの使用、Pocket PC の機能、カスタム コントロール、データの取り扱い、Web サービスの使用、ネイティブ コードとの相互運用、アプリケーション ディレクトリの取得、Pocket PC 識別番号の確認などについて、さまざまなコード サンプルが用意されています。
アプリケーションの配置
.NET Framework 用に作成されたアプリケーションおよびコントロールでは、アプリケーションやコントロールを実行するコンピュータ上に .NET Framework をインストールする必要があります。.NET Framework Version 1.0 では、.NET Framework アプリケーションの実行に必要な共通言語ランタイムと .NET Framework コンポーネントを含む再頒布可能なインストーラが提供されていました。バージョン 1.1 では、新しいトピック「.NET Framework の再頒布」で次の項目について説明しています。
.NET Framework 再頒布可能パッケージの Dotnetfx.exe をダウンロードできる場所。
.NET Framework の頒布に関する法的事項。
.NET Framework 再頒布可能パッケージをインストールするための最低構成要件。
このトピックでは、次のような Dotnetfx.exe の配置シナリオについても説明しています。
電子的なソフトウェア配布ツールを使用した Dotnetfx.exe の配布。
ネットワーク共有、イントラネット サイト、または Microsoft Web サイトからの手動での Dotnetfx.exe のインストール。
.NET Framework アプリケーションと Dotnetfx.exe をインストールするための単一のセットアップ プロジェクトの作成。
プライマリ相互運用機能アセンブリ
サードパーティの販売元が提供する COM ベース ソフトウェアと相互運用できるマネージ アプリケーションを作成するには、販売元が提供するプライマリ相互運用機能アセンブリと呼ばれるアセンブリを使用します。プライマリ相互運用機能アセンブリは、販売元の COM タイプ ライブラリをマネージ アプリケーションに公開します。プライマリ相互運用機能アセンブリを作成できるのはライブラリの販売元だけであり、プライマリ相互運用機能アセンブリは発行元によって厳密な名前を使用して署名されます。詳細については、「プライマリ相互運用機能アセンブリ」を参照してください。
バージョン 1.1 では、新しいトピック「プライマリ相互運用機能アセンブリの作成」で、プライマリ相互運用機能アセンブリの命名、生成、カスタマイズ、および配布を行う方法について説明します。「プライマリ相互運用機能アセンブリを使ったプログラミング」では、プライマリ相互運用機能アセンブリを検索、登録、および再配布する方法について説明します。
共通言語基盤規格
.NET Framework クラス ライブラリ リファレンス ページの要件セクションには共通言語基盤 (CLI) 規格という項目があり、そのページのメンバが、CLI を規定する ECMA-335 と ISO/IEC 23271 で指定されていることを表します。この情報は、この規格のメンバに対して、開発者がコードの使用を制限するときに使用します。Microsoft では、この規格に完全準拠することを条件としていません。ECMA-335 の詳細については、ECMA Web サイト (www.ecma.ch) を参照してください。ISO 規格は 2002 年 12 月までに公開される予定です。