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Office プライマリ相互運用機能アセンブリ

  • [アーティクル]

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio Tools for Office プロジェクトから Microsoft Office アプリケーションを使用するには、アプリケーションのプライマリ相互運用機能アセンブリを使用することが必要です。プライマリ相互運用機能アセンブリにより、Microsoft Office アプリケーションの COM ベースのオブジェクト モデルとマネージ コードとの相互運用を実行できるようになります。

新しい Visual Studio Tools for Office プロジェクトを作成すると、Visual Studio により、そのプロジェクトのビルドに必要なプライマリ相互運用機能アセンブリへの参照が追加されます。場合によっては、その他のプライマリ相互運用機能アセンブリへの参照を追加することが必要になります (たとえば、Microsoft Office Excel 用のプロジェクトで Microsoft Office Word の機能を使用する場合など)。

このトピックでは、Microsoft Office プライマリ相互運用機能アセンブリの使用に関する次の側面について説明します。

  • プロジェクトをビルドして実行するためのプライマリ相互運用機能アセンブリ

  • 1 つのプロジェクトで複数の Microsoft Office アプリケーションの機能を使用する

  • Microsoft Office 2003 プライマリ相互運用機能アセンブリ

  • 2007 Microsoft Office System プライマリ相互運用機能アセンブリ

プライマリ相互運用機能アセンブリの詳細については、「プライマリ相互運用機能アセンブリ」を参照してください。

プロジェクトをビルドして実行するためのプライマリ相互運用機能アセンブリ

Visual Studio Tools for Office は、開発用コンピュータでプライマリ相互運用機能アセンブリのさまざまなセットを使用します。これらのアセンブリ セットは、次の場所に配置されます。

  • Program Files ディレクトリ下のフォルダ。

    これらのアセンブリのコピーは、コードを記述してプロジェクトをビルドするときに使用されます。これらのアセンブリは、Visual Studio Tools for Office によって自動的にインストールされます。

  • グローバル アセンブリ キャッシュ

    これらのアセンブリのコピーは、プロジェクトを実行またはデバッグするときに使用されます。これらのアセンブリのインストールと登録は、Visual Studio Tools for Office では行われません。手動で行う必要があります。

Program Files ディレクトリ下のプライマリ相互運用機能アセンブリ

Visual Studio Tools for Office をインストールすると、ファイル システム内の場所 (グローバル アセンブリ キャッシュ外部) にプライマリ相互運用機能アセンブリが自動的にインストールされます。新しいプロジェクトを作成すると、Visual Studio Tools for Office により、これらのプライマリ相互運用機能アセンブリのコピーへの参照がプロジェクトに自動的に追加されます。Visual Studio Tools for Office は、(グローバル アセンブリ キャッシュ内のアセンブリではなく) プライマリ相互運用機能アセンブリのコピーを使用して、プロジェクトの開発やビルドを行うときに型参照を解決します。

プライマリ相互運用機能アセンブリのコピーを使用することで、Visual Studio Tools for Office は、2003 バージョンおよび 2007 バージョンの Office プライマリ相互運用機能アセンブリがグローバル アセンブリ キャッシュに登録されている場合に発生することのある開発上の問題を回避できます。

Visual Studio Tools for Office は、開発用コンピュータの次の場所に、プライマリ相互運用機能アセンブリのコピーをインストールします。

  • %ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 9.0\Visual Studio Tools for Office\PIA\Office11

  • %ProgramFiles%\Microsoft Visual Studio 9.0\Visual Studio Tools for Office\PIA\Office12

グローバル アセンブリ キャッシュ内のプライマリ相互運用機能アセンブリ

開発タスクを実行するには、グローバル アセンブリ キャッシュにプライマリ相互運用機能アセンブリをインストールし、登録する必要があります。この操作を行うには、Microsoft Office の完全なインストールを実行するか、またはプライマリ相互運用機能アセンブリの再頒布可能パッケージをインストールします。詳細については、「方法 : Office のプライマリ相互運用機能アセンブリをインストールする」を参照してください。

次に挙げる開発タスクを実行するには、グローバル アセンブリ キャッシュにプライマリ相互運用機能アセンブリをインストールし、登録しておく必要があります。

  • ドキュメント レベルのカスタマイズ プロジェクトを作成する。

  • Visual Studio Tools for Office プロジェクトを実行またはデバッグする。

エンド ユーザーのコンピュータで Visual Studio Tools for Office ソリューションを実行する場合にも、グローバル アセンブリ キャッシュにプライマリ相互運用機能アセンブリをインストールし、登録しておく必要があります。

単一のプロジェクトで複数の Microsoft Office アプリケーションの機能を使用する

Visual Studio Tools for Office のプロジェクト テンプレートは、単一の Microsoft Office アプリケーションと連動するようになっています。複数の Microsoft Office アプリケーションの機能を使用したり、Visual Studio Tools for Office 内にプロジェクトが含まれないアプリケーションやコンポーネントの機能を使用したりするには、必要なプライマリ相互運用機能アセンブリへの参照を追加しなければなりません。 

ほどんどの場合、Visual Studio Tools for Office によって %ProgramFiles% ディレクトリにインストールされるプライマリ相互運用機能アセンブリへの参照を追加することが必要になります。これらのバージョンのアセンブリは、[参照の追加] ダイアログ ボックスの [.NET] タブに表示されます。詳細については、「方法 : プライマリ相互運用機能アセンブリを利用して Office アプリケーションを使用する」を参照してください。

グローバル アセンブリ キャッシュにプライマリ相互運用機能アセンブリをインストールして登録すると、これらのバージョンのアセンブリは、[参照の追加] ダイアログ ボックスの [COM] タブに表示されます。これらのバージョンのアセンブリを使用すると開発上の問題が発生するため、これらのアセンブリに参照を追加することは避ける必要があります。たとえば、2003 バージョンおよび 2007 バージョンの Office プライマリ相互運用機能アセンブリがグローバル アセンブリ キャッシュに登録されている場合、プロジェクトは最後に登録されたバージョンのアセンブリに自動的にバインドします。[参照の追加] ダイアログ ボックスの [COM] タブで別のバージョンのアセンブリを指定しても、プロジェクトは最後に登録されたバージョンのアセンブリにバインドします。

15s06t57.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

アセンブリによっては、参照元のアセンブリを追加すると、参照先のアセンブリも自動的に追加される場合があります。たとえば、Word、Excel、Outlook、Microsoft Forms、または Graph アセンブリへの参照を追加すると、アセンブリの Office.dll と Microsoft.Vbe.Interop.dll への参照も自動的に追加されます。

Microsoft Office 2003 プライマリ相互運用機能アセンブリ

Microsoft Office 2003 で利用できるプライマリ相互運用機能アセンブリの一覧を次の表に示します。

Office アプリケーションまたはコンポーネント

プライマリ相互運用機能アセンブリの名前

Microsoft Access 11.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Access.dll

Microsoft Excel 11.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Excel.dll

Microsoft FrontPage 6.0 Web Object Reference Library

Microsoft.Office.Interop.Frontpage.dll

Microsoft FrontPage 6.0 Page Object Reference Library

Microsoft.Office.Interop.Frontpageeditor.dll

Microsoft Graph 11.0 Object Library (PowerPoint、Access、および Word のグラフで使用)

Microsoft.Office.Interop.Graph.dll

Microsoft Outlook 11.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Outlook.dll

Microsoft Outlook View Control (受信トレイにアクセスする Web ページおよびアプリケーションで使用可能)

Microsoft.Office.Interop.OutlookViewCtl.dll

Microsoft Office Web Components 11.0 (Web ページ用のスプレッドシート、グラフ、およびピボット テーブル)

Microsoft.Office.Interop.owc11.dll

Microsoft PowerPoint 11.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.PowerPoint.dll

Microsoft Project 11.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.MSProject.dll

Microsoft Publisher 11.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Publisher.dll

Microsoft Smart Tags 2.0 Type Library

Microsoft.Office.Interop.SmartTag.dll

Microsoft Word 11.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Word.dll

Microsoft Visual Basic for Applications Extensibility 5.3

Microsoft.Vbe.Interop.dll

Microsoft Forms 2.0 Object Library (アプリケーションで使用できるプログラミング可能コントロール)

Microsoft.Vbe.Interop.Forms.dll

Microsoft Office 11.0 Object Library (Office の共有機能)

office.dll

2007 Microsoft Office System プライマリ相互運用機能アセンブリ

2007 Microsoft Office system で利用できるプライマリ相互運用機能アセンブリの一覧を次の表に示します。

Office アプリケーションまたはコンポーネント

プライマリ相互運用機能アセンブリの名前

Microsoft Access 12.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Access.dll

Microsoft Office 2007 Access Database Engine Object Library

Microsoft.Office.Interop.Access.Dao.dll

Microsoft Excel 12.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Excel.dll

Microsoft Graph 12.0 Object Library (PowerPoint、Access、および Word のグラフで使用)

Microsoft.Office.Interop.Graph.dll

Microsoft InfoPath 2.0 Type Library

Microsoft.Office.Interop.InfoPath.dll

Microsoft InfoPath XML Interop Assembly

Microsoft.Office.Interop.InfoPath.Xml.dll

Microsoft Outlook 12.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Outlook.dll

Microsoft Office Outlook View Control (受信トレイにアクセスする Web ページおよびアプリケーションで使用可能)

Microsoft.Office.Interop.OutlookViewCtl.dll

Microsoft PowerPoint 12.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.PowerPoint.dll

Microsoft Project 12.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.MSProject.dll

Microsoft Publisher 12.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Publisher.dll

Microsoft SharePointDesigner 12.0 Web Object Reference Library

Microsoft.Office.Interop.SharePointDesigner.dll

Microsoft SharePointDesigner 12.0 Page Object Reference Library

Microsoft.Office.Interop.SharePointDesignerPage.dll

Microsoft Smart Tags 2.0 Type Library

Microsoft.Office.Interop.SmartTag.dll

Microsoft Visio 12.0 Type Library

Microsoft.Office.Interop.Visio.dll

Microsoft Visio 12.0 Save As Web Type Library

Microsoft.Office.Interop.Visio.SaveAsWeb.dll

Microsoft Visio 12.0 Drawing Control Type Library

Microsoft.Office.Interop.VisOcx.dll

Microsoft Word 12.0 Object Library

Microsoft.Office.Interop.Word.dll

Microsoft Visual Basic for Applications Extensibility 5.3

Microsoft.Vbe.Interop.dll

Microsoft Office 12.0 Object Library (Office の共有機能)

office.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Access Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Access.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Excel Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Excel.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Graph Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Graph.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft InfoPath Type Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.InfoPath.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft InfoPath XML Interop Assembly

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.InfoPath.Xml.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Outlook Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Outlook.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Outlook View Control

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.OutlookViewCtl.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft PowerPoint Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.PowerPoint.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Project Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.MSProject.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Publisher Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Publisher.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Smart Tags Type Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.SmartTag.dll

Microsoft Visio Type Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Visio.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Visio Save As Web Type Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Visio.SaveAsWeb.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Visio Drawing Control Type Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.VisOcx.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Word Object Library

Policy.11.0.Microsoft.Office.Interop.Word.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Visual Basic for Applications Extensibility 5.3

Policy.11.0.Microsoft.Vbe.Interop.dll

Binding Redirect Assembly for Microsoft Office Object Library

Policy.11.0.office.dll
15s06t57.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

バインディング リダイレクト アセンブリでは、実行時にプライマリ相互運用機能アセンブリの 2007 Microsoft Office バージョンを読み込むことを確認します。Microsoft Office 2003 プライマリ相互運用機能アセンブリを参照する Visual Studio Tools for Office ソリューションが、同じプライマリ相互運用機能アセンブリの 2007 Microsoft Office バージョンがあるコンピュータで実行されると、バインディング リダイレクト アセンブリによってそのプライマリ相互運用機能アセンブリの 2007 Microsoft Office バージョンを読み込むように .NET Framework ランタイムに指示されます。詳細については、「アセンブリ バインディングのリダイレクト」を参照してください。

参照

処理手順

方法 : プライマリ相互運用機能アセンブリを利用して Office アプリケーションを使用する

その他の技術情報

汎用リファレンス (Visual Studio Tools for Office)