次の方法で共有


VMM 2008 R2 から VMM 2008 R2 Service Pack 1 へのアップグレード

適用対象: Virtual Machine Manager 2008 R2 SP1

このトピックでは、VMM 2008 R2 から、既存の VMM データを維持したまま System Center Virtual Machine Manager (VMM) 2008 R2 Service Pack 1 (SP1) にアップグレードする方法を手順に沿って説明します。VMM 2008 R2 SP1 の新規インストールの実行方法については、「VMM の新しいインストール」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=117338) を参照してください。

重要

  • VMM 2008 R2 SP1 へのアップグレードは、既存の VMM 2008 R2 インストールからしか実行できません。VMM 2007 または VMM 2008 から VMM 2008 R2 SP1 へのアップグレードはサポートされません。

  • Service Pack は、VMM サーバーのほか、アップグレード後の VMM サーバーと通信する VMM 管理者コンソールの各インスタンスと VMM セルフサービス ポータルにもインストールする必要があります。管理者コンソールまたはセルフサービス ポータル コンポーネントがアップグレードされていなければ、アップグレード後の VMM サーバーには接続できません。

VMM 2008 R2 から VMM 2008 R2 SP1 にアップグレードするには、以下の手順を実行します。この手順を実行するには、コンピューターの管理者のアクセス許可が必要です。

注意

VMM 2008 R2 SP1 の評価版をダウンロードするには、「System Center Virtual Machine Manager 2008 R2 Service Pack 1 - Evaluation」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=198219) を参照してください。評価版の詳細および製品版の取得方法については、ブログ記事「VMM 2008 R2 SP1 – Is there an "Upgrade Only" Download? (VMM 2008 R2 SP1 – "アップグレード限定" パッケージのダウンロード提供は?)」 (https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkId=228471) を参照してください。

Service Pack のインストール

注意

この手順を始める前に、VMM 2008 R2 データベースの完全バックアップを作成することを強く推奨します。Service Pack は、インストール後に個別に削除することはできません。元の VMM 2008 R2 に戻すには、VMM 2008 R2 データベースの完全バックアップが必要となります。詳細については、後述の「Service Pack の削除」の手順を参照してください。

Virtual Machine Manager 2008 R2 からアップグレードするには

  1. VMM 2008 R2 を実行している VMM サーバーにログオンします。

  2. 製品メディアまたはセットアップ ファイルを保存した場所から、Setup.exe を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

    重要

    VMM コンポーネントをインストールするためにネットワーク共有を設定する場合は、未承認のユーザーや未認証のユーザーがその共有上のコンテンツにアクセスしたり、変更したりできないように、適切なセキュリティをその共有に適用してください。

  3. [セットアップ] メニューの [VMM サーバー] をクリックして、System Center Virtual Machine Manager 2008 R2 のアップグレード ウィザードを開きます。

  4. ライセンス条項を読んで同意してから、[次へ] をクリックします。

  5. [確認] ページで、このコンピューターにすでにインストールされている VMM コンポーネントの一覧を確認します。インストールされている VMM コンポーネントをすべてアップグレードする場合は、[アップグレード] をクリックします。

  6. [SQL Server 資格情報] ページで、次のいずれかを実行して、VMM データベースにアクセスし更新するためのアクセス許可のある資格情報を入力します。

    1. ログオン時に使用した資格情報を使用する場合は、[次へ] をクリックします。

    2. 異なる資格情報を入力するには、[次の資格情報を使用する] のチェック ボックスをオンにして資格情報を入力し、[次へ] をクリックします。

      重要

      アップグレード開始時に実行しているジョブがある場合は、警告メッセージが表示されます。次のいずれかの手順を実行することができます。

      • [キャンセル] をクリックしてウィザードをキャンセルし、ジョブが完了するまで待ってから、再度アップグレード ウィザードを実行します。

      • [OK] をクリックして警告を無視し、アップグレードを続行します。VMM が、実行しているジョブをキャンセルします。

      VMM サーバーをアップグレードする前にすべてのジョブを完了させることをお勧めします。アップグレード中に取り消されたジョブは、アップグレードの完了後に再起動することはできません。

  7. [完了] ページで [閉じる] をクリックします。

  8. System Center Virtual Machine Manager 2008 のアップグレード ウィザードを実行して、アップグレード後の VMM サーバーと通信するその他のコンピューター上の VMM 管理者コンソールの各インスタンスと VMM セルフサービス ポータルをアップグレードします。

  9. VMM のアップグレード後は、最新の情報に更新してすべてのホストとライブラリ サーバーを表示します。ホストを手動で更新するには、アップグレードした管理者コンソールの [ホスト] ビューで 1 つまたは複数のホストを選択してから、[操作] ウィンドウで [最新の情報に更新] をクリックします。ホストの更新の状態は [ジョブ] ビューで確認することができます。

  10. ホスト エージェントのバージョンが 2.0.4275.0 以上の場合、このエージェントは最新であり、状態が "OK" と表示されます。この場合は、エージェントを更新する必要はありません。エージェントが上記よりも古い場合は、ホストを最新の情報に更新した後、VMM サーバーがホストでもある場合を除いて、状態が "要注意" になります。これは、スタンドアロン ホストに以前のバージョンの VMM エージェントがインストールされたままになっていることによるものです。このようなホストは完全に機能しているため、すべてのホスト上のエージェントを直ちに更新する必要はありません。

    注意

    パフォーマンスを低下させないために、ホストの更新は 10 ~ 20 台単位のバッチ処理で行うことをお勧めします。

  11. ホストを更新するには、VMM 管理者コンソールの [ホスト] ビューで、状態が "要注意" になっているホストを 1 つ以上選択し、[操作] ウィンドウで [エージェントの更新] をクリックします。

    エージェントの更新の状態は [ジョブ] ビューで確認することができます。更新が完了すると、ホストの状態が [OK] になります。

    重要

    VMM に System Center Operations Manager 2007 が統合されている場合は、それを別途更新する必要があります。詳細については、「Updating Operations Manager Integration After Upgrading to VMM 2008 R2 SP1 (VMM 2008 R2 SP1 への移行後、Operations Manager 統合を更新する方法)」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=199953) を参照してください。

  12. ライブラリを手動で更新するには、[ライブラリ] ビューで、1 つまたは複数のライブラリ サーバーを選択してから、[操作] ウィンドウで [最新の情報に更新] をクリックします。手動更新を行わない場合は、既定で 1 時間置きにライブラリが更新されます。ライブラリの更新状態は [ジョブ] ビューで確認することができます。

  13. ライブラリを更新したら、VMM 管理者コンソールで [管理] ビューに移動し、[管理されたコンピューター] をクリックします。

  14. ロールが [ライブラリ] であり、エージェントの状態が [アップグレード可能] となっているコンピューターを 1 つ以上選択し、[操作] ウィンドウで [エージェントの更新] をクリックします。

    更新が完了すると、すべてのスタンドアロン ライブラリ サーバーのバージョンの状態が "最新" になります。高可用性ライブラリ サーバーの場合は、次のライブラリ更新後に、各クラスター ノードのバージョンの状態が更新されます。

  15. VMM のアップグレード後に、必要に応じて Operations Manager 統合を更新します。詳細については、「Updating Operations Manager Integration After Upgrading to VMM 2008 R2 SP1 (VMM 2008 R2 SP1 への移行後、Operations Manager 統合を更新する方法)」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=199953) を参照してください。

Service Pack の削除

Service Pack は、インストール後に個別に削除することはできません。Service Pack を削除して元の VMM 2008 R2 に戻すには、アップグレードされた VMM コンポーネントをアンインストールし、元の VMM 2008 R2 データベースを復元してから、VMM 2008 R2 を再インストールする必要があります。そのため、この手順を行うには、元の VMM 2008 R2 データベースのバックアップが必要となります。

警告

この手順を実行すると、VMM 2008 R2 SP1 のインストール後にデータベースに加えた変更はすべて失われます。

Service Pack を削除して VMM 2008 R2 に戻すには

  1. コントロール パネルで、[プログラムと機能] (小さいアイコンまたは大きいアイコンの表示形式で利用可能) をクリックして、[Microsoft System Center Virtual Machine Manager 2008 Server (x64)] をクリックし、[アンインストール] をクリックします。

  2. 左側の [アンインストール オプション] ページで、[データの削除] オプションを選択して [次へ] をクリックします。

  3. [確認] ページで、[アンインストール] をクリックしてデータベースを削除します。

  4. [プログラムと機能] で、管理者コンソールやセルフサービス ポータルなどのその他の VMM 2008 R2 SP1 コンポーネントを削除します。

  5. 操作が完了したら、[閉じる] をクリックします。

  6. SQL Server で、データベースを元のバージョンに復元します。

  7. VMM 2008 R2 を再インストールします。その際、[SQL Server の設定] ページの [データベースを選択または入力] ボックスで、必ず復元後のデータベースを指定してください。また、管理者コンソールや VMM セルフサービス ポータルなどの追加コンポーネントも再インストールする必要があります。

参照:

概念

Virtual Machine Manager 2008 R2 SP1 の新機能
VMM コンポーネントでサポートされているオペレーティング システム