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Configuration Manager での Linux サーバーおよび UNIX サーバーへのソフトウェアの展開

 

適用対象: System Center 2012 Configuration Manager SP1,System Center 2012 Configuration Manager SP2,System Center 2012 R2 Configuration Manager,System Center 2012 R2 Configuration Manager SP1

[!メモ]

このトピックの情報は、System Center 2012 Configuration Manager SP1 以降および System Center 2012 R2 Configuration Manager 以降に適用されます。

Linux および UNIX 用の Microsoft System Center 2012 Configuration Manager クライアントでは、パッケージとプログラムを使用したソフトウェアの展開をサポートしています。 Linux および UNIX を実行しているコンピューターに System Center 2012 Configuration Manager アプリケーションを展開することはできません。

このクライアントでは、パッケージとプログラムの展開の次の機能をサポートしています。

  • 以下を含む Linux サーバーおよび UNIX サーバー用のソフトウェアをインストールできます。

    • 新しいソフトウェア展開

    • コンピューター上に既に配置されているプログラムのソフトウェア更新プログラム

    • オペレーティング システムの修正プログラム

  • ネイティブの Linux コマンドおよび UNIX コマンドを実行して、Linux サーバーおよび UNIX サーバーに配置されているスクリプトを実行できます。

  • プログラム オプション [指定したクライアントのプラットフォームのみ] を選択すると、指定したオペレーティング システムへの展開を制限できます。

  • メンテナンス期間を使用して、ソフトウェアをインストールするタイミングを制御できます。

  • 展開ステータス メッセージを使用して、展開を監視できます。

累積的な更新プログラム 1 以降を適用したクライアントから、次の追加の機能がサポートされています。

  • クライアントで、配布ポイントからソフトウェアをダウンロードするときに、ネットワークの使用帯域幅を調整できる

Linux サーバーおよび UNIX サーバーにパッケージとプログラムを構成して展開するときに、以下のことに注意し、Windows ベースのコンピューターにパッケージとプログラムを構成して展開する際に使用するのと同じ方法を使用します。

構成

説明

コンピューター用の構成のみ使用し、ユーザー用の構成は使用しない

Linux および UNIX 用の Configuration Manager クライアントでは、ユーザー向けの構成はサポートしていません。

配布ポイントからソフトウェアをダウンロードしてローカル クライアント キャッシュからプログラムを実行するように、プログラムを構成する

Linux および UNIX 用の Configuration Manager クライアントでは、配布ポイントからのソフトウェアの実行をサポートしていません。 代わりに、クライアントにダウンロードしてからインストールするように、ソフトウェアを構成する必要があります。

既定では、ソフトウェアは、Linux および UNIX 用のクライアントによってインストールされると、クライアントのキャッシュから削除されます。 ただし、[クライアント キャッシュの内容を保持する] で構成されているパッケージはクライアントから削除されず、ソフトウェアのインストール後もクライアントのキャッシュに残ります。

Linux および UNIX 用のクライアントでは、クライアント キャッシュの構成をサポートしていないため、クライアント キャッシュの最大サイズはクライアント コンピューターの空きディスク領域によってのみ制限されます。

配布ポイントのアクセスにネットワーク アクセス アカウントを構成する

Linux コンピューターと UNIX コンピューターは、ワークグループ コンピューターとなるように設計されています。Configuration Manager サイト サーバー ドメイン内の配布ポイントからパッケージにアクセスするためには、サイトにネットワーク アクセス アカウントを構成する必要があります。 このアカウントをソフトウェアの配布コンポーネントのプロパティとして指定し、ソフトウェアを展開する前に構成する必要があります。

System Center 2012 R2 Configuration Manager 以降、サイトごとに、複数のネットワーク アクセス アカウントを構成できます。 Linux および UNIX のクライアントでは、構成した各アカウントをネットワーク アクセス アカウントとして使用できます。

詳細については、「Configuration Manager のサイト コンポーネントの構成」をご覧ください。

パッケージとプログラムは、Linux クライアントのみまたは UNIX クライアントのみが含まれているコレクションに展開したり、[すべてのシステム コレクション] などのクライアントの種類が混在して含まれているコレクションに展開したりできます。

[!メモ]

混在したコレクションにソフトウェアを展開する場合、プログラム ファイルを認識するには適切ではないオペレーティング システムの種類であるため、コレクション内の多くのクライアントでソフトウェアを正常に実行できない可能性があります。 その結果、展開でエラーがレポートされます。

Linux および UNIX 用の Configuration Manager クライアントは、展開を受け取って実行すると、ステータス メッセージを生成します。 これらのステータス メッセージを Configuration Manager コンソールに表示できます。また、レポートを使用して展開ステータスを監視できます。

パッケージとプログラムの使用方法の詳細については、「Configuration Manager のパッケージとプログラム」を参照してください。

以下のセクションでは、Linux サーバーと UNIX サーバーへのソフトウェア展開について詳しく説明します。

Linux サーバーと UNIX サーバーのパッケージ、プログラム、および展開の構成

パッケージとプログラムを作成して展開するには、Configuration Manager コンソールで既定で使用することができるオプションを利用します。 クライアントには固有の構成は必要ありません。

パッケージ、プログラム、および展開を構成するときに、以下のセクションの情報を参照してください。

パッケージとプログラム

Linux サーバーまたは UNIX サーバー用のパッケージとプログラムを作成するには、Configuration Manager コンソールでパッケージとプログラムの作成ウィザードを使用します。 Linux および UNIX 用のクライアントでは、パッケージとプログラムのほとんどの設定がサポートされています。 ただし、サポートされていない設定がいくつかあります。 パッケージとプログラムを作成または構成するときには、次のことを考慮してください。

  • 対象コンピューターでサポートされているファイルの種類を含めます。

  • 対象コンピューターでの使用に適したコマンド ラインを定義します。

  • ユーザーと対話する設定はサポートされません。

次の表に、パッケージとプログラムのサポートされていないプロパティを示します。

パッケージとプログラムのプロパティ

動作

説明

パッケージ共有の設定:

  • すべてのオプション

エラーが生成されて、ソフトウェアのインストールが失敗する

クライアントでは、この構成をサポートしていません。 代わりに、クライアントでは、HTTP または HTTPS を使用してソフトウェアをダウンロードしてから、クライアントのローカル キャッシュからコマンド ラインを実行する必要があります。

パッケージの更新設定:

  • 配布ポイントからユーザーの接続を切断する

設定が無視される

クライアントでは、この構成をサポートしていません。

オペレーティング システムの展開設定:

  • すべてのオプション

設定が無視される

クライアントでは、この構成をサポートしていません。

レポート:

  • MIF のステータスの照合にパッケージのプロパティを使用する

  • 次のフィールドを MIF によるステータスの照合に使用する

設定が無視される

クライアントでは、ステータス MIF ファイルの使用をサポートしていません。

Run:

  • すべてのオプション

設定が無視される

クライアントでは常に、ユーザー インターフェイスを使用せずにパッケージを実行します。

クライアントでは、実行に関するすべての構成オプションを無視します。

実行後

  • Configuration Manager がコンピューターを再起動する

  • プログラムで再起動を制御します

  • Configuration Manager がユーザーをログオフする

エラーが生成されて、ソフトウェアのインストールが失敗する

システム再起動の設定とユーザー固有の設定はサポートされていません。

[操作の必要なし] 以外の設定を使用している場合、クライアントによってエラーが生成されてソフトウェアのインストールが続行されるため、操作は不要です。

プログラムの実行条件:

  • ユーザーがログオンしているときのみ

エラーが生成されて、ソフトウェアのインストールが失敗する

ユーザー固有の設定はサポートされていません。

このオプションを構成している場合、クライアントによってエラーが生成されて、ソフトウェアのインストールは失敗します。

その他のオプションは無視されて、ソフトウェアのインストールが続行されます。

実行モード:

  • ユーザーの権限で実行する

設定が無視される

ユーザー固有の設定はサポートされていません。

ただし、クライアントでは、管理者権限を使って実行する構成はサポートされています。

System_CAPS_important重要

[管理者権限で実行する] を指定すると、Configuration Manager クライアントはそのルート資格情報を使用します。

この設定では、エラーやログ エントリは生成されません。 その代わり、[プログラムの実行条件] が [ユーザーがログオンしているときのみ] という前提条件の構成でクライアントのエラーが発生すると、ソフトウェアのインストールは失敗します。

プログラムのインストールの表示および対話をユーザーに許可する

設定が無視される

ユーザー固有の設定はサポートされていません。

この構成は無視されて、ソフトウェアのインストールが続行されます。

ドライブ モード:

  • すべてのオプション

設定が無視される

コンテンツは常にクライアントにダウンロードされてローカルに実行されるため、この設定はサポートされていません。

別のプログラムを最初に実行する

エラーが生成されて、ソフトウェアのインストールが失敗する

繰り返しのプログラム インストールはサポートされていません。

別のプログラムをまず実行するようにプログラムを構成している場合、ソフトウェアのインストールは失敗して、他のプログラムのインストールは開始されません。

このプログラムがコンピューターに割り当てられるとき

  • ログオンしたユーザーごとに 1 回実行する

設定が無視される

ユーザー固有の設定はサポートされていません。

ただし、クライアントでは、コンピューターごとに 1 回実行する構成はサポートされています。

[プログラムの実行条件] が [ユーザーがログオンしているときのみ] という前提条件の構成で、エラーとログのエントリが既に作成されているので、この設定ではエラーやログのエントリは生成されません。

プログラムの通知を抑制する

設定が無視される

クライアントでは、ユーザー インターフェイスを実装しません。

この構成を選択している場合、この構成は無視されてソフトウェアのインストールが続行されます。

展開先のコンピューターでこのプログラムを無効にする

設定が無視される

この設定はサポートされていないため、ソフトウェアのインストールに影響しません。

展開せずにパッケージのインストール タスク シーケンスでこのプログラムをインストールできるようにする

設定が無視される

クライアントでは、タスク シーケンスはサポートされていません。

この設定はサポートされていないため、ソフトウェアのインストールに影響しません。

Windows インストーラー:

  • すべてのオプション

設定が無視される

クライアントでは、Windows インストーラー ファイルまたは設定をサポートしていません。

OpsMgr メンテナンス モード:

  • すべてのオプション

設定が無視される

クライアントでは、この構成をサポートしていません。

パッケージとプログラムの作成方法の詳細については、「Configuration Manager でのパッケージとプログラムの作成方法」を参照してください。

展開

パッケージとプログラムを使用して Linux サーバーまたは UNIX サーバーにソフトウェアを展開するには、Configuration Manager コンソールのソフトウェアの展開ウィザードを使用します。 ほとんどの展開設定が Linux および UNIX 用のクライアントでサポートされていますが、サポートされていない設定がいくつかあります。 ソフトウェアを展開するときには、次のことを考慮してください。

  • コンテンツの場所に構成されている境界グループに関連付けられた、少なくとも 1 つの配布ポイントにパッケージをプロビジョニングする必要があります。

  • この展開を受け取る Linux および UNIX 用のクライアントが、そのネットワークの場所からこの配布ポイントにアクセスできる必要があります。

  • Linux および UNIX 用のクライアントは、配布ポイントからパッケージをダウンロードして、ローカル コンピューターでプログラムを実行します。

  • Linux および UNIX 用のクライアントでは、共有フォルダーからパッケージをダウンロードすることはできません。 これらのクライアントでは、HTTP または HTTPS をサポートしている IIS 対応の配布ポイントからパッケージをダウンロードします。

次の表に、展開のサポートされていないプロパティを示します。

展開のプロパティ

動作

説明

展開設定 - 目的:

  • 利用可能

  • 必須

設定が無視される

ユーザー固有の設定はサポートされていません。

ただし、クライアントでは、スケジュールされているインストール時間を適用する設定 [必須] をサポートしていますが、そのスケジュールされている時間以前の手動インストールはサポートしていません。

ウェイクアップ パケットを送信する

設定が無視される

クライアントでは、この構成をサポートしていません。

割り当てスケジュール:

  • ログオン

  • ログオフ

エラーが生成されて、ソフトウェアのインストールが失敗する

ユーザー固有の設定はサポートされていません。

ただし、クライアントでは設定 [直ちに] をサポートしています。

通知設定:

  • 割り当てられたプログラムの個別の実行をユーザーに許可する

設定が無視される

クライアントでは、ユーザー インターフェイスを実装しません。

予定した割り当て日時に達した場合に、メンテナンス期間外に次の操作の実行を許可する:

  • システムの再起動 (インストールの完了に必要な場合)

エラーが生成される

クライアントでは、システムの再起動をサポートしていません。

高速 (LAN) ネットワークの展開オプション:

  • 配布ポイントからプログラムを実行する

エラーが生成されて、ソフトウェアのインストールが失敗する

クライアントでは、配布ポイントからソフトウェアを実行できないため、代わりにプログラムをダウンロードしてから実行する必要があります。

低速または信頼性の低いネットワーク境界、または代替のコンテンツ ソースの場所の展開オプション:

  • 同じサブネットにある他のクライアントとのコンテンツの共有を許可する

設定が無視される

 クライアントでは、ピア間のコンテンツ共有をサポートしていません。

コンテンツの場所の詳細については、「Configuration Manager のコンテンツ管理の計画」を参照してください。

展開の作成方法の詳細については、「Configuration Manager でのパッケージとプログラムの展開方法」を参照してください。

配布ポイントからソフトウェアをダウンロードするためのネットワーク帯域幅の管理

累積的な更新プログラム 1 以降を適用した Linux および UNIX のクライアントから、配布ポイントからソフトウェアをダウンロードするときに、クライアントでネットワーク帯域幅を制御できるようになりました。

クライアントは、Configuration Manager でクライアント設定として構成した BITS 設定を使用しますが、BITS は使用しません。 クライアントは、ネットワーク帯域幅の使用を調整するために、ソフトウェア ダウンロードの HTTP 要求チャンクのサイズと、チャンク間の遅延を制御します。

クライアントでネットワーク帯域幅制御の使用を構成するには、[バックグラウンド インテリジェント転送] の設定を構成してから、その設定をクライアント コンピューターに適用します。 帯域幅制御を使用するには、クライアントで、次の設定が [はい] に構成された [バックグラウンド インテリジェント転送] のクライアント設定を受け取る必要があります。

  • [BITS バックグラウンド転送の最大ネットワーク帯域幅を制限する]

クライアントは、バックグラウンド インテリジェント転送の次の構成をサポートしています。

  • [調整期間の開始時間]

  • [調整期間の終了時間]

  • [調整期間内の最大転送速度 (Kbps)]

  • [調整期間内の最大転送速度 (Kbps)]

バックグラウンド インテリジェント転送の次の構成はサポートされていません。Linux および UNIX のクライアントでは無視されます。

  • [調整期間外に BITS ダウンロードを許可する]

配布ポイントからクライアントへのソフトウェアのダウンロードが中断された場合、Linux および UNIX のクライアントでは、ダウンロードを途中から再開せず、ソフトウェア パッケージ全体のダウンロードを再度開始します。

ソフトウェア展開の操作

Windows クライアントと同様に、Linux および UNIX 用の Configuration Manager クライアントでは、新しいポリシーをポーリングして確認するときに新しいソフトウェア展開を検出します。 クライアントが新しいポリシーを確認する頻度は、クライアント設定によって異なります。 ソフトウェア展開が実行されるタイミングを制御するように、メンテナンス期間を構成できます。

パッケージ プロパティ、プログラム プロパティ、および展開プロパティを使用すると、Linux サーバーおよび UNIX サーバーへのソフトウェア展開を構成できます。

クライアントは、展開のポリシーを受け取ると、ステータス メッセージを送信します。 クライアントは、ソフトウェアのインストールを開始したときと、インストールが終了したとき、または失敗したときにも、ステータス メッセージを送信します。

ソフトウェア展開のプログラムは、Linux および UNIX 用の Configuration Manager クライアントの実行に使用される、ルート資格情報を使用して実行されます。 プログラム コマンドの終了コードを使用して、成功または失敗が判別されます。 終了コード 0 (ゼロ) は成功として処理されます。 また、ログ レベルが情報またはトレースに設定されている場合、stdout (standard output stream) と stderr (standard error stream) がログ ファイルにコピーされます。

System_CAPS_tipヒント

展開するソフトウェアが Linux サーバーまたは UNIX サーバーからアクセスすることができる Network File System(NFS) 共有に配置されている場合、配布ポイントを使用してパッケージをダウンロードする必要はありません。 代わりに、パッケージを作成するときに、チェック ボックス [このパッケージにソース ファイルを含める] をオフにします。 その後で、プログラムを構成するときに、適切なコマンド ラインを指定して NFS マウント ポイントのパッケージに直接アクセスします。