DPM の修復
公開日: 2016年3月
対象: System Center 2012 SP1 - Data Protection Manager、System Center 2012 - Data Protection Manager、System Center 2012 R2 Data Protection Manager
万一、Microsoft Windows レジストリ、システム ファイル、または System Center 2012 – Data Protection Manager (DPM) バイナリが破損した場合には、DPM を再インストールして修復することができます。DPM の修復には、データ保護構成を保持したまま DPM をアンインストールしてから DPM を再インストールする作業が伴います。
このトピックでは、以下の情報を含めて、DPM の修復の手順を紹介します。
DPM を再インストールする前に必要な作業
すぐに DPM を再インストールしない場合に必要な作業
修復プロセスの過程での保護ジョブへの影響
DPM の修復を正常に完了するために必要な手順
DPM のアンインストールから DPM の再インストールの間に必要な作業
重要 |
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DPM の再インストールを開始する前に、DPM データベース、Report データベース、およびレプリカをテープまたはその他のリムーバブル記憶メディアにバックアップすることを強くお勧めします。 詳細については、「Managing Disaster Recovery (障害回復の管理)」を参照してください。 |
ほとんどの場合、DPM の前提条件ソフトウェアは、DPM を再インストールする前にアンインストールする必要はありません。 ただし、SQL Server 2008 SP1 バイナリが破損した場合は、SQL Server 2008 SP1 もアンインストールして再インストールしなければならない可能性があります。
DPM を再インストールするために保護エージェントを保護対象のコンピューターからアンインストールする必要はありません。
保護ジョブは、修復作業中は正しく実行されません。 修復作業中に実行するようにスケジュールされているジョブは、すべて、正しく実行されません。 修復作業の一部のアンインストールが開始された時点で進行中となっているジョブは、キャンセルされます。 修復作業が完了すると、DPM ではキャンセルされたレプリカ作成ジョブ、同期ジョブ、または整合性チェック ジョブが自動的に試行されますが、キャンセルされた回復ポイント作成ジョブは試行されません。
重要 |
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すぐに DPM を再インストールしない場合は、DPM をアンインストールする前に、次の手順を実行してください。
これらの手順を実行すると、保護されているコンピューター上のファイルへのアクセスが拒否されているユーザーが DPM サーバー上のそれらのファイルのレプリカにアクセスできないようにするのに役立ちます。 |
DPM を正常に修復するには、以下の手順を順番に実行する必要があります。
DPM データベースをバックアップします。
DPM をアンインストールします。
DPM データベースを削除します。
DPM を再インストールします。
DPM データベースを復元します。
DPMSync –sync
を実行します。
DPM データベースをバックアップするには
DPM データベースがあるコンピューター上で、次の構文を使用して DPMBackup.exe を実行します。
DpmBackup.exe [-db [-instanceName <名前>] [-dpmdbName <名前>] [-targetLocation <場所>]]
DPM データベースが DPM サーバー上にある場合
DPM サーバーで、管理者特権でのコマンド プロンプトを開き、DPM のインストール フォルダー内の \DPM\bin フォルダーに移動します。 その後、次のコマンドを実行します。
dpmbackup -db -instancename CustomInstance -dpmdbname DPMDB_NAME -targetlocation C:\target_path
SQL Server の既定のインスタンスを使用している場合、インスタンス名として「local」を使用します。
dpmbackup -db -instancename (Local) -dpmdbname DPMDB_NAME -targetlocation C:\target_path
DPM データベースがリモート コンピューター上にある場合
DPM データベースがインストールされているコンピューターで、管理者特権でのコマンド プロンプトを開き、<システム ドライブ>:\Program Files\Microsoft Data Protection Manager\DPM\SQLPrep に移動します。 その後、次のコマンドを実行します。
dpmbackup -db -instancename CustomInstance -dpmdbname DPMDB_NAME -targetlocation C:\target_path
SQL Server の既定のインスタンスを使用している場合、インスタンス名として「local」を使用します。
dpmbackup -db -instancename (Local) -dpmdbname DPMDB_NAME -targetlocation C:\target_path
DPM データベースがあるコンピューターで、以下のいずれかの操作を実行します。
DPM データベースが DPM サーバー上にある場合
上の DpmBackup コマンドで指定されている –targetlocation に移動します。DPM データベース バックアップのファイル名は、DPMDB.bak です。
DPM データベースがリモート コンピューター上にある場合
上の DpmBackup コマンドで指定されている –targetlocation に移動します。DPM データベース バックアップのファイル名は、DPMDB.bak です。
データベース バックアップ ファイルを、DPM データベースを復元する準備が整ったときにアクセスできる安全な場所にコピーします。
DPM をアンインストールするには
[コントロール パネル] で、[プログラム] をクリックしてから、[プログラムと機能] をクリックします。
[プログラムのアンインストールと変更] リストで、System Center 2012 – Data Protection Manager (DPM) を右クリックして、[アンインストールと変更] をクリックします。
セットアップ ウィザードが開きます。
[アンインストール オプション] ページで、[データの保持] オプションを選択し、[次へ] をクリックします。
[オプションの概要] ページで、[アンインストール] をクリックします。
アンインストールが完了したら、[閉じる] をクリックします。
DPM データベースを削除するには
DPM データベースがあるコンピューターで、[スタート] をクリックし、[すべてのプログラム] をポイントして、[Microsoft SQL Server 2008]、[SQL Server Management Studio] の順にクリックします。
[サーバー名] ボックスに、<コンピューター名>\<インスタンス名> と入力して、[接続] をクリックします。 DPM サーバー上の DPM データベース インストールの既定のインスタンス名は、MSDPM2012 です。
[データベース] を展開し、[DPMDB] データベースを右クリックして、[削除] をクリックします。
[はい] をクリックして、削除を確定します。
DPM をインストールするには
- DPM のインストール方法の詳細については、「DPM をインストールする」を参照してください。
DpmSync ツールを使用して DPM データベースを復元するには
DPM データベースを復元するコンピューターで、管理者特権でのコマンド プロンプト ウィンドウを開き、cd <システム ドライブ>:\Program Files\Microsoft DPM\DPM\bin を実行して移動してから、DpmSync –restoredb –dbloc <DPMDB ファイルの場所> を実行します。
DPM データベースおよび DPM Report データベースが復元され、復元された DPM データベースが以前の状態の DPM システムと同期されます。 このコマンドでは、<DPMDB ファイルの場所> は、DPM データベース バックアップ ファイル (DPMDB.bak) の保存場所です。 DpmSync の使用方法の詳細については、DpmSync /? を実行して確認してください。
DPMDB の既定の場所は、C:\Program Files\Microsoft DPM\DPM\DPMDB です。DPM に SQL Server リモート インスタンスを使用する場合、DPM データベースの既定の場所は、そのインスタンスで SQL データベース ファイルが配置されているパスです。
コマンド プロンプトから、DpmSync -sync を実行します。
新規インストールが完了してデータベースが復元されたら、DPM 管理者コンソールの [監視] ワークスペースで、修復作業中に失敗した保護ジョブを確認します。 失敗したすべてのジョブを手動で再起動します。
失敗したジョブを再起動した後、すべてのデータ ソースの整合性チェックを実行する必要があります。