Configuration Manager のサイト通信のテクニカル リファレンス

 

適用対象: System Center 2012 Configuration Manager,System Center 2012 Configuration Manager SP1,System Center 2012 Configuration Manager SP2,System Center 2012 R2 Configuration Manager,System Center 2012 R2 Configuration Manager SP1

System Center 2012 Configuration Manager のサイト間の通信の技術的な詳細については、以下のセクションを参照してください。

• Configuration Manager のレプリケーションの種類

  • データベースのレプリケーション

  • ファイルベースのレプリケーション

Configuration Manager のレプリケーションの種類

System Center 2012 Configuration Manager は、データベースのレプリケーションとファイルベースのレプリケーションを使ってサイト間でデータを転送します。 また、レプリケートされるデータは次のように分類されます。

• データベースのレプリケーションを使用してレプリケートされるグローバル データ。

• データベースのレプリケーションを使用してレプリケートされるサイト データ。

• ファイルベースのレプリケーションを使用してレプリケートされるファイルのコンテンツ。

次の表に、System Center 2012 Configuration Manager のレプリケーションの方法とデータの種類を記載します。

レプリケーションの種類	データの種類	例
データベースのレプリケーション	グローバル データ	コレクション、パッケージ メタデータ、展開
データベースのレプリケーション	サイト データ	コレクション メンバーシップ、ハードウェア インベントリ、アラート
ファイルベースのレプリケーション	ファイル コンテンツ	ソフトウェア パッケージ、ソフトウェア更新プログラム

データベースのレプリケーション

System Center 2012 Configuration Manager のデータベースのレプリケーションでは、Configuration Manager データベースのレプリケーションが使用されます。Configuration Manager データベースのレプリケーションは、SQL Server Service Broker を使用して、階層内の異なるサイトの SQL Server データベース間のデータを転送します。 既定では、SQL Server Service Broker は SQL Server と共にインストールされ、ポート 4022 を使用します。

オブジェクトとして表示されるデータには、構成設定やクライアント インベントリ、ステータス情報など、各種の情報を含めることができます。 新しいサイトがインストールされると、親サイトのデータベースのスナップショットが一括コピー プログラム (BCP) により作成され、そのスナップショットがサーバー メッセージ ブロックを使用して新しいサイトに転送され、BCP によりローカル データベースに挿入されます。

データベースのレプリケーションによりレプリケートされるオブジェクトには以下が含まれます。

グローバル データ
アラートの規則
クライアントの探索
コレクションの規則と数
構成項目のメタデータ
展開
オペレーティング システムのイメージ (ブート イメージとドライバー パッケージ)
パッケージのメタデータ
プログラムのメタデータ
サイト コントロール ファイル
サイト セキュリティ オブジェクト (セキュリティ ロールとセキュリティ スコープ)
ソフトウェア更新プログラムのメタデータ
システム リソース リスト (サイト システム サーバー)

サイト データ
アラート メッセージ
資産インテリジェンス クライアント アクセス ライセンス (CAL) の追跡データ
クライアントの正常性データ
クライアントの正常性履歴
コレクション メンバーシップの結果
コンポーネントとサイトのステータス要約機能
ハードウェア インベントリ
ソフトウェアの配布ステータスの詳細
ソフトウェアのインベントリと使用状況
ソフトウェア更新プログラムのサイト データ
ステータス メッセージ
ステータス要約データ

ファイルベースのレプリケーション

System Center 2012 Configuration Manager のファイルベースのレプリケーションでは、System Center 2012 Configuration Manager サイト間でファイル形式のデータが転送されます。 この処理には、親サイトまたは子サイトへのネットワーク接続をいつどのように確立するかを定義する送信元とファイル レプリケーション ルートの組み合わせが使用されます。 旧バージョンの Configuration Manager からの変更点として、System Center 2012 Configuration Manager では単一の種類の送信元をサポートしています。 ファイルベースのレプリケーションは Server Message Block プロトコルを使用します。

重要
Configuration Manager SP1 以降、アドレスという用語はファイル レプリケーション ルートになりました。 サービス パックが適用されていない Configuration Manager を使用する場合、ファイル レプリケーション ルートをアドレスという用語に読み替えてください。

ファイルベースのレプリケーションによりレプリケートされるオブジェクトには以下が含まれます。

データ	保存先
展開で使用されるパッケージ ファイル	プライマリ サイトまたはセカンダリ サイトに送信されます。
セカンダリ サイトからのデータ	セカンダリ サイトのプライマリ サイト (親) に送信されます。
フォールバック ステータス ポイントのステータス メッセージ	1 つのフォールバック ステータス ポイントのみが使用される場合は、割り当てられたサイトに転送されます。
データ探索レコード	生成元のサイトで処理されない場合は、割り当てられたサイトに転送されます。

参照

Configuration Manager のサイト管理のテクニカル リファレンス