VMM でカスタム MAC アドレス プールを作成する方法
適用対象: System Center 2012 SP1 - Virtual Machine Manager,System Center 2012 R2 Virtual Machine Manager,System Center 2012 - Virtual Machine Manager
次のオプションの手順を実行して、管理対象ホスト上で実行しているバーチャル マシン用にカスタムのメディア アクセス コントロール (MAC) アドレス プールを作成することができます。 静的な MAC アドレス プールを使用することで、Virtual Machine Manager (VMM) は MAC アドレスを自動的に生成して新しい仮想ネットワーク デバイスに割り当てることができます。 既定の MAC アドレス プールを使用するか、特定のホスト グループにスコープを設定したカスタムの MAC アドレス プールを構成できます。
重要 |
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既定の MAC アドレス プールを使用する場合は、この手順は不要です。 |
VMM で使用する既定の MAC アドレス プールの範囲は次のとおりです。
既定の MAC アドレス プール名 |
ハイパーバイザーのプラットフォーム |
既定の MAC アドレス プールの範囲 |
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既定の MAC アドレス プール |
Hyper-V および Citrix XenServer |
00:1D:D8:B7:1C:00 ~ 00:1D:D8:F4:1F:FF |
既定の VMware MAC アドレス プール |
VMware ESX |
00:50:56:00:00:00 ~ 00:50:56:3F:FF:FF |
カスタムの MAC アドレス プールを作成する場合は、次の制限があります。
既定のプールをさらに小さなカスタム プールに分割する場合は、最初に既定の MAC アドレス プールまたは既定の VMware アドレス プールを必ず削除すること。 重複した MAC アドレスが割り当てられることを避けるために、既定のプールを削除する必要があります。
開始 MAC アドレスと終了 MAC アドレスの最初の 3 オクネットが同じであること。
00 ~ FF の有効な 16 進数値を入力する必要があります。
重複する範囲を指定しないこと。
1 となるマルチキャスト ビットをアドレス範囲に使用しないこと。 たとえば、X1、X3、X5、X7、X9、XB、XD、または XF で始まるアドレスは使用できません。この場合の X は任意の値です。
Microsoft、VMware、Citrix で予約されているアドレスとの競合を避けるため、以下のプレフィックスは使用しないこと。
予約先
プレフィックス
Microsoft
00:03:FF
00:0D:3A
00:12:5A
00:15:5D
00:17:FA
00:50:F2
00:1D:D8 (VMM に予約されている 00:1D:D8:B7:1C:00 ~ 00:1D:D8:F4:1F:FF の範囲を除く)
VMware
00:05:69
00:0C:29
00:1C:14
00:50:56 (既定の VMware 静的範囲として予約されている 00:50:56:00:00:00 から 00:50:56:3F:FF:FF の範囲を除く)
Citrix
00:16:3E
重要 |
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「既定の MAC アドレス プールを削除するには (オプション)」の手順は、既定のプールを使用しない場合、または既定のプールを小さなプールに分割する場合にのみ実行します。 |
既定の MAC アドレス プールを削除するには (オプション)
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[ファブリック] ワークスペースを開きます。
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[ファブリック] ウィンドウで [ネットワーク] を展開し、[MAC アドレス プール] をクリックします。
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[ホーム] タブの [表示] グループで、[ファブリックのリソース] をクリックします。
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[MAC プール] ウィンドウで、削除する既定の MAC アドレス プールをクリックします。
たとえば、Hyper-V の既定のプールを削除するには、[既定の MAC アドレス プール] をクリックします。
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[ホーム] タブの [削除] グループで、[削除] をクリックします。
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既定の MAC アドレス プールの削除を確認するメッセージが表示されたら、[はい] をクリックします。
カスタム MAC アドレス プールを作成するには
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[ファブリック] ワークスペースを開きます。
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[ファブリック] ウィンドウで [ネットワーク] を展開し、[MAC アドレス プール] をクリックします。
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[ホーム] タブの [表示] グループで、[ファブリックのリソース] をクリックします。
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[ホーム] タブの [作成] グループで、[MAC プールの作成] をクリックします。
MAC アドレス プールの作成ウィザードが開きます。
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[名前およびホスト グループ] ページで、次の操作を行ってから、[次へ] をクリックします。
[MAC アドレス プール名] ボックスと [説明] ボックスに、MAC アドレス プールの名前と説明 (オプション) を入力します。
たとえば、次の情報を入力します。
MAC プール名
MAC プール - Seattle
説明
シアトルの MAC プールとその子ホスト グループ (Hyper-V と Xenserver)
[ホスト グループ] で、MAC アドレス プールが使用できるようになる各ホスト グループの横のチェック ボックスをオンにします。
たとえば、[シアトル] ホスト グループの横のチェック ボックスをオンにします。 既定では、すべての子ホスト グループのチェック ボックスがオンになります。
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[MAC アドレスの範囲] ページで、開始 MAC アドレスと終了 MAC アドレスを指定します。
たとえば、次の情報を入力して、[次へ] をクリックします。
[!メモ]
この例では、既定の MAC アドレス プールが削除されていることを前提としています。
開始 MAC アドレス
00:1D:D8:B7:1C:00
終了 MAC アドレス
00:1D:D8:B7:1F:E8
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[サマリー] ページで、設定を確認して、[完了] をクリックします。
[ジョブ] ダイアログ ボックスが表示されます。 ジョブの状態が [完了] になっていることを確認して、このダイアログ ボックスを閉じます。
MAC アドレス プールが [MAC プール] ウィンドウに表示されます。
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オプションで、この手順を繰り返して、別のホスト グループのカスタム MAC プールを作成します。
[!メモ]
シナリオの例に従って既定の MAC アドレス プールを削除し、シアトル用のカスタム MAC アドレスを作成した場合は、ニューヨーク ホスト グループ (およびその子ホストグループ) 用のカスタム MAC プールも必ず作成してください。
[!メモ]
Windows PowerShell コマンドレットの Get-SCMACAddress と Get-SCMACAddressPool を使用して、MAC アドレス プール内の MAC アドレスの状態を表示できます。 コマンドレットには次の構文を使用します。ここで <MACAddressPool> は MAC アドレス プールの名前です。
$MACpool=Get-SCMACAddressPool –Name <MACAddressPool>
Get-SCMACAddress –MACAddressPool $MACpool | Format-Table –property Address,VirtualNetworkAdapter,State
場合によっては、VMM により "非アクティブ" とマークされた、プール内にある MAC アドレスを解放する必要があります。 これらのアドレスを解放すると、その再割り当てが可能になります。 詳細については、「VMM で非アクティブな IP アドレスまたは MAC アドレスを解放する方法」をご覧ください。