sp_helptracertokenhistory (Transact-SQL)
指定されたトレーサー トークンの詳細な待機時間情報を、各サブスクライバーに対して 1 行ずつ返します。 このストアド プロシージャは、パブリッシャー側でパブリケーション データベースについて実行されます。または、ディストリビューター側でディストリビューション データベースについて実行されます。
構文
sp_helptracertokenhistory [ @publication = ] 'publication'
, [ @tracer_id = ] tracer_id
[ , [ @publisher = ] 'publisher' ]
[ , [ @publisher_db = ] 'publisher_db' ]
引数
[ @publication= ] 'publication'
トレーサー トークンが挿入されたパブリケーションの名前を指定します。 publication のデータ型は sysname で、既定値はありません。[ @tracer_id= ] tracer_id
履歴情報が返される MStracer_tokens (Transact-SQL) テーブルにおけるトレーサー トークンの ID を指定します。 tracer_id のデータ型は int で、既定値はありません。[ @publisher= ] 'publisher'
パブリッシャーの名前を指定します。 publisher のデータ型は sysname で、既定値は NULL です。注 このパラメーターを指定するのは、Microsoft SQL Server 以外のパブリッシャーの場合だけです。
[ @publisher_db= ] 'publisher_db'
パブリケーション データベースの名前を指定します。 publisher_db のデータ型は sysname で、既定値は NULL です。 ストアド プロシージャがパブリッシャーで実行される場合、このパラメーターは無視されます。
結果セット
列名 |
データ型 |
説明 |
---|---|---|
distributor_latency |
bigint |
トレーサー トークン レコードがパブリッシャーでコミットされてからディストリビューターでコミットされるまでの秒数です。 |
subscriber |
sysname |
トレーサー トークンを受信したサブスクライバーの名前です。 |
subscriber_db |
sysname |
トレーサー トークン レコードが挿入されるサブスクリプション データベースの名前です。 |
subscriber_latency |
bigint |
トレーサー トークン レコードがディストリビューターでコミットされてからサブスクライバーでコミットされるまでの秒数です。 |
overall_latency |
bigint |
トレーサー トークン レコードがパブリッシャーでコミットされてからサブスクライバーでコミットされるまでの秒数です。 |
戻り値
成功した場合は 0 を、失敗した場合は 1 をそれぞれ返します。
説明
sp_helptracertokenhistory は、トランザクション レプリケーションで使用します。
sp_helptracertokens (Transact-SQL) を実行して、パブリケーションのトレーサー トークンの一覧を取得します。
結果セットの値が NULL の場合は、待機時間の統計を計算することができません。 これは、トレーサー トークンが、ディストリビューターまたはいずれかのサブスクライバーで受信されなかったためです。
使用例
DECLARE @publication AS sysname;
DECLARE @tokenID AS int;
SET @publication = N'AdvWorksProductTran';
USE [AdventureWorks2012]
-- Insert a new tracer token in the publication database.
EXEC sys.sp_posttracertoken
@publication = @publication,
@tracer_token_id = @tokenID OUTPUT;
SELECT 'The ID of the new tracer token is ''' +
CONVERT(varchar,@tokenID) + '''.'
GO
-- Wait 10 seconds for the token to make it to the Subscriber.
WAITFOR DELAY '00:00:10';
GO
-- Get latency information for the last inserted token.
DECLARE @publication AS sysname;
DECLARE @tokenID AS int;
SET @publication = N'AdvWorksProductTran';
CREATE TABLE #tokens (tracer_id int, publisher_commit datetime)
-- Return tracer token information to a temp table.
INSERT #tokens (tracer_id, publisher_commit)
EXEC sys.sp_helptracertokens @publication = @publication;
SET @tokenID = (SELECT TOP 1 tracer_id FROM #tokens
ORDER BY publisher_commit DESC)
DROP TABLE #tokens
-- Get history for the tracer token.
EXEC sys.sp_helptracertokenhistory
@publication = @publication,
@tracer_id = @tokenID;
GO
権限
sp_helptracertokenhistory を実行できるのは、固定サーバー ロール sysadmin、パブリケーション データベースの固定データベース ロール db_owner、ディストリビューション データベースの固定データベース ロール db_owner、またはディストリビューション データベースの replmonitor ロールのメンバーだけです。
関連項目
参照
sp_deletetracertokenhistory (Transact-SQL)