sp_fulltext_service (Transact-SQL)
SQL Server のフルテキスト検索のサーバー プロパティを変更します。
構文
sp_fulltext_service [ [@action=] 'action'
[ , [ @value= ] value ] ]
引数
[ @action=] 'action'
変更またはリセットするプロパティです。 action のデータ型は nvarchar(100) で、既定値はありません。 アクション プロパティとその説明、および設定できる値の一覧については、引数 value の下にある表を参照してください。 この引数によって返されるプロパティには、データ型、現在の実行値、最小値または最大値、非推奨のステータスなどがあります。[ @value=] value
指定したプロパティの値です。 value のデータ型は sql_variant で、既定値は NULL です。 @value が NULL の場合、sp_fulltext_service では現在の設定が返されます。 次の表は、アクション プロパティとその説明、および設定できる値の一覧です。注 clean_up、connect_timeout、data_timeout、および resource_usage の各アクションは、今後の SQL Server のリリースで削除される予定です。 新しい開発作業では、これらのアクションの使用は避け、現在これらのアクションのいずれかを使用しているアプリケーションは修正するようにしてください。
動作
データ型
説明
clean_up
int
旧バージョンとの互換性のためにのみサポートされています。 値は常に 0 です。
connect_timeout
int
旧バージョンとの互換性のためにのみサポートされています。 値は常に 0 です。
data_timeout
int
旧バージョンとの互換性のためにのみサポートされています。 値は常に 0 です。
load_os_resources
int
オペレーティング システムのワード ブレーカー、ステミング機能、およびフィルターを、SQL Server のインスタンスに登録し、使用するかどうかを指定します。 次のうちのいずれかになります。
0 = この SQL Server のインスタンス固有のフィルターとワード ブレーカーのみを使用する
1 = オペレーティング システムのフィルターとワード ブレーカーを読み込む
オペレーティング システムに行われた更新によって予期しない動作が起こるのを防ぐため、既定ではこのプロパティは無効になっています。 オペレーティング システム リソースの使用を有効にすると、インスタンス固有のリソースがインストールされていない Microsoft Indexing Service に登録されている、言語とドキュメントの種類に応じたリソースにアクセスできます。 オペレーティング システム リソースの読み込みを有効にする場合は、オペレーティング システム リソースが信頼された署名付きバイナリであることを確認してください。信頼された署名付きバイナリでない場合、下に示す verify_signature が 1 に設定されたときに、オペレーティング システム リソースを読み込むことができません。
master_merge_dop
int
マスターのマージ処理が使用するスレッドの数を指定します。 この値は使用可能な CPU または CPU コアの数を超える値にしないでください。
この引数を指定しないと、サービスは 4 と、使用可能な CPU または CPU コアの数の、どちらか小さい方を使用します。
pause_indexing
int
フルテキスト インデックス作成が現在実行中である場合に一時停止するか、現在一時停止されている場合に再開するかを指定します。
0 = サーバー インスタンスのフルテキスト インデックス作成を再開する
1 = サーバー インスタンスのフルテキスト インデックス作成を一時停止する
resource_usage
int
SQL Server 2008 以降のバージョンでは機能がなく、無視されます。
update_languages
NULL
フルテキスト検索に登録された言語の一覧を更新します。 この言語は、インデックス作成の構成時やフルテキスト クエリで指定されます。 フィルター デーモン ホストは、varbinary、varbinary(max)、image、xml などのデータ型で格納されている .docx などの対応するファイル形式から文字情報を抽出してフルテキストのインデックス作成を行うためにフィルターを使用します。
詳細については、「登録済みのフィルターおよびワード ブレーカーの表示または変更」を参照してください。
upgrade_option
int
データベースを SQL Server 2005 から SQL Server 2008 以降のバージョンにアップグレードする際のフルテキスト インデックスの移行方法を制御します。 このプロパティは、データベースのアタッチ、データベース バックアップの復元、ファイル バックアップの復元、またはデータベース コピー ウィザードを使用したデータベースのコピーによってアップグレードする場合に適用されます。
次のうちのいずれかになります。
0 = フルテキスト カタログは、導入された新しい拡張機能であるワード ブレーカーを使用して再構築されます。 インデックスの再構築には時間がかかり、アップグレード後にかなりの量の CPU とメモリが必要になる可能性があります。
1 = フルテキスト カタログがリセットされます。 SQL Server 2005 のフルテキスト カタログ ファイルは削除されますが、フルテキスト カタログのメタデータおよびフルテキスト インデックスは保持されます。 アップグレード後、すべてのフルテキスト インデックスで変更の追跡は無効化されており、クロールは自動的には開始されません。 アップグレードの完了後、手動で完全作成を実行するまで、カタログは空のままになります。
2 = フルテキスト カタログがインポートされます。 通常、インポートの方が再構築よりもかなり高速に処理されます。 たとえば、CPU を 1 つだけ使用している場合、インポートは、再構築の約 10 倍の速さで実行されます。 ただし、インポートされたフルテキスト カタログでは、SQL Server 2008 で導入された新しい拡張機能であるワード ブレーカーが使用されません。そのため、最終的にはフルテキスト カタログの再構築が必要になることがあります。
注 再構築はマルチスレッド モードで実行できます。10 を超える CPU が使用可能な場合に、再構築でそれらの CPU をすべて使用できるようにすると、再構築の方がインポートよりも高速に実行されることがあります。
フルテキスト カタログを使用できない場合は、関連付けられたフルテキスト インデックスが再構築されます。 このオプションは SQL Server 2005 データベースでのみ使用できます。
フルテキスト アップグレード オプションの選択については、「SQL Server 2005 からのフルテキスト検索のアップグレード」を参照してください。
注 SQL Server Management Studio でこのプロパティを設定するには、"フルテキスト アップグレード オプション" プロパティを使用します。 詳細については、「サーバー インスタンスでのフルテキスト検索の管理と監視」を参照してください。
verify_signature
int
Full-Text Engine に署名付きバイナリのみを読み込むかどうかを指定します。 既定では、信頼された署名付きバイナリのみが読み込まれます。
1 = 信頼された署名付きバイナリのみを確認して読み込む (既定値)
0 = バイナリが署名付きかどうかを確認しない
リターン コードの値
0 (成功) または 1 (失敗)
結果セット
なし
権限
sp_fulltext_service を実行できるのは、serveradmin 固定サーバー ロールのメンバーまたはシステム管理者だけです。
使用例
A. 登録された言語の一覧を更新する
次の例では、フルテキスト検索に登録された言語の一覧を更新します。
EXEC sp_fulltext_service 'update_languages';
GO
B. フルテキスト カタログをリセットするようにフルテキスト アップグレード オプションを変更する
次の例では、フルテキスト カタログをリセットするようにフルテキスト アップグレード オプションを変更します。 これによりフルテキスト カタログが完全に削除されます。 この例では、省略可能な @action キーワードと @value キーワードを指定します。
EXEC sp_fulltext_service @action='upgrade_option', @value=1;
GO
関連項目
参照
FULLTEXTSERVICEPROPERTY (Transact-SQL)
システム ストアド プロシージャ (Transact-SQL)