SQL Server 2012 で提供が中止されたマスター データ サービス機能
このトピックでは、SQL Server 2012 で使用できなくなった マスター データ サービス の機能について説明します。
セキュリティ
セキュリティの割り当てを簡単にするために、モデル オブジェクト権限を派生階層、明示的階層、および属性グループの各オブジェクトに割り当てることができなくなりました。
派生階層権限は、モデルに基づくようになりました。 たとえば、ユーザーに派生階層に対する権限を割り当てる場合は、更新権限をモデル オブジェクトに割り当てる必要があります。 次に、ユーザーがアクセスできないようにするすべてのエンティティに拒否権限を割り当てることができます。
明示的階層権限は、エンティティに基づくようになりました。 たとえば、ユーザーが Account エンティティに対する更新権限を持っている場合は、そのエンティティのすべての明示的階層が更新可能になります。
属性グループの権限は、[ユーザー/グループの権限] 機能領域で割り当てることができなくなりました。 代わりに、属性グループを作成する [システム管理] 機能領域で、属性グループに対する更新権限をユーザーとグループに与えることができます。 属性グループに対する読み取り専用権限は使用できなくなりました。
ステージング処理
新しいステージング処理を使用して、次の操作を実行することはできません。
コレクションの作成または削除。
コレクションへのメンバーの追加またはコレクションからのメンバーの削除。
メンバーまたはコレクションの再アクティブ化。
SQL Server 2008 R2 のステージング処理を使用して、コレクションを操作できます。
モデル配置ウィザード
データを含むパッケージは、ウィザードを使用して マスター データ マネージャー Web アプリケーションに作成および配置することができなくなりました。 代わりに、新しいコマンド ライン ユーティリティを使用することができます。 詳細については、「モデルの配置 (マスター データ サービス)」を参照してください。
このウィザードは、データを含まないパッケージの作成および配置には引き続き使用できます。
また、パッケージは作成されたエディションの SQL Server のみで展開できます。 つまり、SQL Server 2008 R2 で作成されたパッケージを SQL Server 2012 に配置することはできません。 SQL Server 2008 R2 環境にパッケージを展開してから、データベースを SQL Server 2012 にアップグレードする必要があります。
コード生成のビジネス ルール
Code 属性の値を自動的に生成するビジネス ルールを管理する方法が変わりました。 以前は、Code 属性の値を生成するために、[システム管理] 機能領域にある [ビジネス ルール] の [生成値に対する既定の属性] アクションを使用していました。 現在は、自動的に生成されたコードの値を有効にするには、[システム管理] でエンティティを編集する必要があります。 詳細については、「コードの自動作成 (Master Data Services)」を参照してください。
この種類のルールが格納された SQL Server 2008 R2 モデルの配置パッケージを持っている場合は、データベースを SQL Server 2012 にアップグレードすると、ビジネス ルールが除外されます。
一括更新と一括エクスポート
マスター データ マネージャー Web アプリケーションで、複数のメンバーの属性値を一括更新することができなくなりました。 一括更新を行うには、ステージング処理または マスター データ サービス Excel 用アドインを使用します。
マスター データ マネージャー Web アプリケーションで、メンバーを Excel にエクスポートできなくなりました。 Excel でメンバーを操作するには、マスター データ サービス Excel 用アドインを使用します。
トランザクション
[エクスプローラー] 機能領域では、ユーザーはトランザクションを元に戻すことができなくなりました。 以前は、ユーザーがデータに加えた変更を [エクスプローラー] で元に戻すことができました。 [バージョン管理] 機能領域では、管理者は、引き続き全ユーザーのトランザクションをすべて元に戻すことができます。
注釈が永続的に保持されるようになり、削除できなくなりました。 以前は、注釈はトランザクションと見なされていて、トランザクションを元に戻すことで削除できました。
Web サービス
マスター データ サービス Web サービスが、Silverlight の必要に応じて自動的に有効にされるようになりました。 以前は、Web サービスは手動で有効にする必要がありました。
PowerShell コマンドレット
MDS に PowerShell コマンドレットが含まれなくなりました。