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PowerPivot 用語集

Microsoft SQL Server PowerPivot では、リレーショナル データベースから、分析、Web パブリッシュにいたる、さまざまな技術分野にまたがる機能が提供されているので、このヘルプ ファイルにも聞き慣れない用語や、新しい技術分野の用語が含まれています。 このトピックでは、このヘルプ ファイルで使用される用語の定義と、関連するヘルプ コンテンツへのリンクを示します。

PowerPivot の用語と概念

SharePoint の用語と概念

DAX の用語と概念

PowerPivot の用語と概念

用語

定義

Analysis Services

Analysis Services は、多次元データベースをサポートする SQL Server のコンポーネントです。 また、PowerPivot for Excel でメモリ内の PowerPivot データの格納と処理を行うテクノロジでもあります。

接続文字列

外部データ ソースへの接続のために PowerPivot で使用する情報。

キューブ

多次元構造に編成および集約されるデータのセット。ディメンションとメジャーのセットによって定義されます。

データ ソース接続

PowerPivot でデータ ソースへの接続に使用する接続情報。

外部キー (FK)

同じテーブルや別のテーブルの主キー (PK) または一意キーと値が一致する列。 詳細については、「リレーションシップの概要」を参照してください。

数式

PowerPivot には、PowerPivot データの操作に使用できる新しい数式言語である Data Analysis Expressions が用意されています。 数式の使用の詳細については、「Data Analysis Expressions (DAX) の概要」を参照してください。

粒度

データ要素に含まれている情報の詳細度。 粒度の細かいファクト テーブルには、個別の販売取引など、不連続なファクトが多数含まれます。 粒度の粗いテーブルには、1 日あたりの売上合計など、個々の要素のサマリであるファクトが格納されます。

メモリ内処理エンジン

PowerPivot には、新しい強力なメモリ内データ処理モジュールが含まれています。この xVelocity メモリ内分析エンジン (VertiPaq) は、膨大な量のデータを高速に処理できます。 メモリ内列記憶およびデータ圧縮のための特許取得済み新技術によって、高性能な処理が実現されています。

PowerPivot データ

PowerPivot ウィンドウに追加されているデータ。 詳細については、「PowerPivot でのデータの追加とメンテナンス」を参照してください。

PowerPivot テーブル

Excel のワークシート (タブ) には、異なるデータ領域 (または異なるテーブル) を複数含めることができますが、PowerPivot のテーブル (タブ) には 1 つのデータ領域 (1 つのテーブル) しか含めることができません。

Excel にはユーザー向けの "作業スペース" が用意されていますが、PowerPivot テーブルにはインポートされたデータのみが格納されます。

PowerPivot ブック

PowerPivot ブックは、PowerPivot データが埋め込まれた Excel ブックです。 PowerPivot のアドインによって 2 番目のウィンドウが開きますが、PowerPivot ブックは Excel の処理領域で実行されるのであり、独立したアプリケーションではありません。 詳細については、「PowerPivot の機能について」を参照してください。

主キー (PK)

テーブル内のすべての行を一意に識別する列。 主キーには NULL 値を使用できません。 2 つの行が同じ主キー値を持つことはできないため、主キー値は常に単一の行を一意に識別します。 テーブル内の行を一意に識別するキーは複数存在することがあります。 詳細については、「リレーションシップの概要」を参照してください。

更新

更新 (データ更新) は、PowerPivot ブックで使用されるデータ ソースに対してクエリを実行して、最新データで PowerPivot ブックを更新する処理です。 詳細については、「PowerPivot でデータを更新する各種の方法」を参照してください。

リレーショナル モデル

リレーションシップとは、2 つのデータ テーブルの間に作成する接続であり、これにより、2 つのテーブルのデータの関連付けの方法が決まります。 リレーションシップを作成することにより、高度な分析を簡単に生成できます。 詳細については、「リレーションシップの概要」を参照してください。

スキーマ

データベースのテーブル、フィールド、データ型、主キー、および外部キーの名前。 データベース構造とも呼ばれます。

スライサー

水平スライサーと垂直スライサーがあります。

表示するデータセットの一部をワンクリックで絞り込むことのできるフィルター処理コントロールを提供する機能です。 詳細については、「スライサーを使用したデータのフィルター処理」を参照してください。

スパークライン

データの高、低、および傾向を示すためにテキストに挿入したり、スプレッドシートのセル内に埋め込んだりできる小型のグラフ。

SharePoint の用語と概念

用語

定義

Analysis Services の SharePoint 統合モード

SharePoint 統合モードの Analysis Services は、PowerPivot データの読み込み、格納、および計算を行う SQL Server Analysis Services (PowerPivot) インスタンスです。 SharePoint 統合モードの Analysis Services では、メモリ内の PowerPivot データの格納と処理のみを実行できます。 従来の MOLAP または ROLAP 処理モードはサポートされていません。

アプリケーション サーバー

ファームにリソースを提供する SharePoint サーバー。 アプリケーション サーバー上で実行されるアプリケーションには、Search Server、Access Database Services、Business Data Connectivity Services、Excel Services、SQL Server PowerPivot for SharePoint などがあります。

構成データベース

ファーム構成設定を格納する SQL Server リレーショナル データベース。

コンテンツ データベース

サイト コレクションのユーザー ドキュメントと項目を格納する SQL Server リレーショナル データベース。

データ フィード ライブラリ

SharePoint サーバーにパブリッシュされたデータ サービス ドキュメントを参照するために共通アクセス ポイントを提供する、特殊な用途を持つライブラリ。

データ サービス ドキュメント

Atom ワイヤ形式でデータをパブリッシュするオンライン ソースへの 1 つまたは複数の接続を指定します。

ファーム

同じ構成データベース、サービス、およびコンテンツを共有する 1 つまたは複数の SharePoint サーバー。

中間層

クライアント アプリケーションとデータベース間の論理層。 通常、ここには Web サーバーが常駐し、ビジネス オブジェクトのインスタンス化も行われます。 またアプリケーション サーバー層とも呼ばれます。

PowerPivot System サービス

PowerPivotSystem Service は、SharePoint 統合モードの Analysis Services インスタンスと連携して PowerPivot データの読み込みと処理を行うための Web サービスです。 このサービスは、ファーム全体の PowerPivot サーバーの状態を監視し、使用状況データを収集し、ファーム内の特定の PowerPivot サービス インスタンスにデータ読み込み操作を割り当てます。

PowerPivot Web サービス

PowerPivot Web サービスは、Web フロント エンドで実行される薄い中間層の接続マネージャーです。 クライアント アプリケーションとファーム内の PowerPivot サービス インスタンスの間の要求と応答の交換を調整および処理します。

SharePoint Web アプリケーション

1 つのアクセス ポイントと共通の構成をアプリケーション レベルで共有するサイトのコレクション。ユーザー ID、サービス接続と可用性、および一般的な設定の認証に使用する認証サブシステムを含みます。

サイト コレクション

サイトの多階層グループ。 各 SharePoint Web アプリケーションに 1 つのルート サイト コレクションがあります。 ただし、ファーム管理者はルートの下および他のコレクション内の他のサイトの下にサイト コレクションを追加することができます。

Web フロントエンド サーバー

Web アプリケーションのホスティング専用の SharePoint サーバー。 Web フロントエンド サーバーは、ファームで共有されるアプリケーションとサービスをホストするコンピューターとは別に、物理的な 1 台のコンピューター上に存在する場合があります。

DAX の用語と概念

Data Analysis Expressions (DAX) 数式を使用するために理解する必要のある用語と概念を次の表に示します。

用語

定義

計算列

計算列は、既存の PowerPivot テーブルに追加する列です。 列に値を貼り付けるかインポートする代わりに、列値を定義する DAX 式を作成します。 ピボットテーブル (またはピボットグラフ) に PowerPivot テーブルを含めると、他のデータ列と同じように計算列を使用できます。

Excel とは異なり、テーブルの異なる行に異なる数式を作成することはできません。代わりに列全体に自動的に DAX 数式が適用されます。

詳細については、「計算列」を参照してください。

コンテキスト

コンテキストは、評価対象のデータの現在のサブセットを定義します。 たとえば、データが年でフィルター処理された場合、年フィルターによって現在のコンテキストが定義されます。

さまざまな種類のコンテキスト、およびそれらが数式の結果に及ぼす影響の詳細については、「DAX の数式のコンテキスト」を参照してください。

式は、数式の一部です。 ブックを更新すると、式の値が評価され、その式の値を他の計算に使用できるようになります。

フィルター

フィルターは、DAX を使用して作成する式で、現在のコンテキストで使用される行と列を制限します。 フィルターは、別の関数に対して値のテーブルを返す場合にも使用できます。 たとえば、特定の地域の顧客のみを返すフィルターを作成し、テーブルの平均または合計を計算する式内でテーブルの代わりにそのフィルター式を使用できます。 詳細については、「数式内でのデータのフィルター処理」を参照してください。

関数

一連の行の 1 つの列に対して計算を実行し、1 つの値を返す関数。

メジャー

メジャーとは、PowerPivot データを使用するピボットテーブル (またはピボットグラフ) 専用に作成される数式のことです。 COUNT や SUM などの標準の集計関数に基づいてメジャーを作成することも、DAX を使用して独自の数式を定義することもできます。 メジャーは、ピボットテーブルの [値] 領域で使用します。 計算結果をピボットテーブルの別の領域に配置する場合は、計算列を使用します。

ピボットテーブルまたはピボットグラフにドロップする各メジャーは、特定のコンテキストで評価されます。 たとえば、Excel のピボットテーブルにメジャーを配置すると、ピボットテーブル内の各セルは、そのセルの行と列の見出しの値の一意の組み合わせを表します。 セルにデータを読み込むために、関連するすべての値を取得するクエリが発行され、数式がデータ セットに対して評価されます。

詳細については、「ピボットテーブルまたはピボットグラフのメジャーの作成」を参照してください。

   Analysis Services に精通している場合は、MDX ではなく DAX 構文を使用して作成される "計算されるメジャー" として DAX メジャーを考えるとわかりやすくなります。

演算子

クエリにおける、2 つの式、2 つのサブ句、または式とサブ句の組み合わせの間のコネクタ。 主な論理演算子には AND、OR、および NOT の 3 つがあります。 詳細については、「PowerPivot の DAX 演算子リファレンス」を参照してください。

処理

処理とは、メモリ内 BI エンジンの自動操作のことです。この処理によって、データはメモリ内で更新され、必要な集計がすべて再計算されます。

詳細については、「数式の再計算」を参照してください。

再計算

元になるデータが更新された場合、または数式が変更された場合、PowerPivot ブックの数式とメジャーを再計算する必要があります。 したがって、多くの場合、再計算の後には更新操作が行われます。 再計算には時間がかかる場合があるので、再計算を行うタイミングを制御できます。 詳細については、「数式の再計算」を参照してください。

リレーションシップ

リレーションシップとは、2 つのテーブル間のマッピングです。このマッピングは、各テーブルの 1 つの列を結合します。これらの列には、一致するデータが含まれています。 PowerPivot は、2 つのテーブルの単一列間の単一のリレーションシップをサポートしています。 1 対 1 または 1 対多のリレーションシップを作成することができます。 詳細については、「リレーションシップの概要」を参照してください。

スカラー

単一の値。テキストまたは数値。 PowerPivot ブックには、スカラー値のみを処理する関数と、データの列またはテーブル全体を処理できる関数があります。

table データ型

DAX の関数で使用する新しいデータ型。 テーブルは、Excel の関数で配列を使用するときのように、複数の値を合計したり操作したりするために使用されます。 ただし、DAX ではアド ホック配列を定義することはできません。代わりに、列またはテーブルを返す式を定義することによって、テーブル値を取得することができます。

table データ型の列またはテーブルを PowerPivot テーブルの個別のセルに格納することはできません。むしろ、メモリ内に格納された列またはテーブルを中間結果として使用して、その他の操作を行います。 詳細については、「Data Analysis Expressions (DAX) の概要」を参照してください。

不明なメンバー

ディメンションを含むキューブの処理中にキーが見つからなかったディメンションのメンバー。 たとえば、売上を店舗別にまとめるピボットテーブルを作成するときに、店舗名が一覧に含まれていないレコードが売上テーブルに含まれている場合は、有効な店舗名がないすべてのレコードが不明のメンバーとして 1 つにまとめられます。

関連項目

概念

PowerPivot for Excel の概要