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拡張イベントを使用したシステムの使用状況の監視

この手順は、拡張イベントを Event Tracing for Windows (ETW) と共に使用してシステムの使用状況を監視する方法を示します。 また、CREATE EVENT SESSION、ALTER EVENT SESSION、DROP EVENT SESSION の各ステートメントの使用方法についても説明します。

この作業には、SQL Server Management Studio のクエリ エディターを使用した次の手順の実行も含まれます。 この手順では、コマンド プロンプトを使用して ETW コマンドを実行することも必要です。

拡張イベントを使用してシステムの使用状況を監視するには

  1. クエリ エディターで次のステートメントを実行してイベント セッションを作成し、2 つのイベントを追加します。 checkpoint_begin と checkpoint_end のイベントは、データベース チェックポイントの開始時と終了時に起動されます。

    CREATE EVENT SESSION test0
    ON SERVER
    ADD EVENT sqlserver.checkpoint_begin,
    ADD EVENT sqlserver.checkpoint_end
    WITH (MAX_DISPATCH_LATENCY = 1 SECONDS)
    go
    
  2. 32 バケットのバケット ターゲットを追加して、データベース ID に基づいたチェックポイントの数をカウントします。

    ALTER EVENT SESSION test0
    ON SERVER
    ADD TARGET package0.histogram
    (
          SET slots = 32, filtering_event_name = 'sqlserver.checkpoint_end', source_type = 0, source = 'database_id'
    )
    go
    
  3. 次のステートメントを実行して ETW ターゲットを追加します。 こうすると開始イベントと終了イベントを表示できるので、これを使用してチェックポイントの所要時間を判断できます。

    ALTER EVENT SESSION test0
    ON SERVER
    ADD TARGET package0.etw_classic_sync_target
    go
    
  4. 次のステートメントを実行してセッションを開始し、イベント コレクションを開始します。

    ALTER EVENT SESSION test0
    ON SERVER
    STATE = start
    go
    
  5. 次のステートメントを実行して 3 つのイベントを発生させます。

    USE tempdb
          checkpoint
    go
    USE master
          checkpoint
          checkpoint
    go
    
  6. 次のステートメントを実行してイベント カウントを表示します。

    SELECT CAST(xest.target_data AS xml) Bucketizer_Target_Data_in_XML
    FROM sys.dm_xe_session_targets xest
    JOIN sys.dm_xe_sessions xes ON xes.address = xest.event_session_address
    JOIN sys.server_event_sessions ses ON xes.name = ses.name
    WHERE xest.target_name = 'histogram' AND xes.name = 'test0'
    go
    
  7. コマンド プロンプトで、次のコマンドを実行すると ETW のデータが表示されます。

    注意

    tracerpt コマンドのヘルプを表示するには、コマンド プロンプトで「tracerpt /?」と入力します。

    logman query -ets --- List the ETW sessions. This is optional.
    logman update XE_DEFAULT_ETW_SESSION -fd -ets --- Flush the ETW log.
    tracerpt %temp%\xeetw.etl -o xeetw.txt --- Dump the events so they can be seen.
    
  8. 次のステートメントを実行してイベント セッションを停止し、サーバーから削除します。

    ALTER EVENT SESSION test0
    ON SERVER
    STATE = STOP
    go
     
    DROP EVENT SESSION test0
    ON SERVER
    go
    

関連項目

参照

CREATE EVENT SESSION (Transact-SQL)

ALTER EVENT SESSION (Transact-SQL)

DROP EVENT SESSION (Transact-SQL)

拡張イベント カタログ ビュー (Transact-SQL)

拡張イベントの動的管理ビュー

概念

SQL Server 拡張イベント ターゲット