レポート サーバー データベースのアップグレード
レポート サーバー データベースは、1 台以上のレポート サーバー インスタンスの内部的な記憶域になります。レポート サーバー データベースのスキーマは、Reporting Services が新たにリリースされるたびに変更される可能性があります。そのため、使用中のレポート サーバー インスタンスのバージョンとデータベースのバージョンを一致させる必要があります。ほとんどの場合、レポート サーバー データベースは自動的にアップグレードされます。ユーザーは何も処理する必要がありません。
注意 |
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SQL Server 2005 データベース エンジンのインスタンス上で実行されるレポート サーバー データベースのアップグレードは、データベース エンジンを SQL Server 2008 アップグレードしなくても行えます。また、SQL Server 2005 データベース エンジンのインスタンスを使用して、SQL Server 2008Reporting Services 用に作成された新しいレポート サーバー データベースをホストできます。 |
レポート サーバー データベースをアップグレードする方法
次に、レポート サーバー データベースのアップグレード条件の一覧を示します。
セットアップは、レポート サーバーの単一のインスタンスをアップグレードします。サービスが開始され、レポート サーバーによってデータベース スキーマのバージョンがサーバーのバージョンと一致しないことが検出されると、データベース スキーマが自動的にアップグレードされます。
レポート サーバーは、サービスの開始時に、データベース スキーマのバージョンとサーバーのバージョンが一致しているかどうかを確認します。データベース スキーマのバージョンが古い場合、レポート サーバーで必要なバージョンのスキーマに自動的にアップグレードされます。自動アップグレードは、古いレポート サーバー データベースを復元またはアタッチした場合に特に役立ちます。データベース スキーマのバージョンがアップグレードされたことを示すメッセージが、レポート サーバーのトレース ログ ファイルに入力されます。
新しいバージョンのレポート サーバー インスタンスで古いバージョンのレポート サーバー データベースを使用するように選択した場合、Reporting Services 構成ツールは、ローカルまたはリモートのレポート サーバー データベースをアップグレードします。この場合、アップグレード操作を事前に確認する必要があります。
Reporting Services 構成ツールには、個別の [アップグレード] ボタンまたはアップグレード スクリプトが用意されていません。SQL Server 2008 では、レポート サーバー サービスの自動アップグレード機能の導入に伴って、これらの機能が廃止されました。
スキーマを更新した後で、アップグレードを以前のバージョンにロールバックすることはできません。以前のインストールを再作成する必要が生じる場合に備えて、必ずレポート サーバー データベースをバックアップしてください。
スキーマ、メタデータ、およびレポート サーバー コンテンツの更新方法
レポート サーバー データベースは、次の 3 段階でアップグレードされます。
スキーマは、セットアップとサービス開始の後、または Reporting Services 構成ツールで SQL Server 2005 もしくは 2000 のレポート サーバー データベースを選択したときに、自動的にアップグレードされます。さらに、レポート サーバー サービスは、起動時にデータベース バージョンを確認します。レポート サーバーは、接続先のデータベースが以前のバージョンである場合、起動時にデータベースを更新します。
セキュリティ記述子は、スキーマの更新後にレポート サーバー データベースを最初に使用するときにアップグレードされます。
パブリッシュ済みのレポートとコンパイル済みのレポート スナップショットは最初に使用するときに更新されます。詳細については、「レポートのアップグレード」を参照してください。
レポート サーバーは、レポート サーバー データベース以外に一時データベースも使用します。一時データベースは、レポート サーバー データベースをアップグレードするときに自動的にアップグレードされます。
レポート サーバー データベースのアップグレード
レポート サーバー データベースを含む Reporting Services をアップグレードする場合、データベース スキーマのアップグレードで問題が発生することがあります。既定では、リモートの SQL Server インスタンスへの接続とスキーマの更新には、セットアップ プログラムを実行しているユーザーのセキュリティ トークンが使用されます。レポート サーバー データベースをホストするデータベース サーバーの SQL Serversysadmin 権限がある場合は、データベースのアップグレードは成功します。同様に、リモート コンピュータのスキーマを変更する sysadmin 権限のあるアカウントの RSUPGRADEDATABASEACCOUNT 引数と RSUPGRADEPASSWORD 引数を指定してコマンド プロンプトからセットアップを実行すると、データベースのアップグレードは正しく行われます。
しかし、リモート コンピュータのデータベースの権限がないと、次のエラーで接続が拒否されます。
"レポート サーバー データベース スキーマをアップグレードできませんでした。セットアップの終了後、データベース スキーマを手動で更新する必要があります。スキーマを更新するには、Reporting Services 構成ツールを実行し、[データベースのセットアップ] ページを開き、データベースを選択し直して、[適用] をクリックします。データベースが自動的にアップグレードされます。"
この時点で、レポート サーバーのプログラム ファイルはアップグレードされますが、レポート サーバー データベースは以前のバージョンの形式のままになります。データベースを手動でアップグレードしてアップグレード プロセスを完了するまで、レポート サーバーは使用できません。
データベースを手動でアップグレードするには
セットアップによってレポート サーバー データベースが自動的にアップグレードされなかった場合、レポート サーバーは部分的にしかアップグレードされていません。アップグレードを完了するには、セットアップの完了後に Reporting Services 構成ツールを実行して、レポート サーバー データベースをアップグレードする必要があります。
Reporting Services 構成ツールを実行して、前の手順でアップグレードしたレポート サーバーに接続します。ツールの起動方法とサーバーへの接続方法の詳細については、「Reporting Services 構成を開始する方法」を参照してください。
[データベースのセットアップ] ページを開き、[接続] をクリックして、レポート サーバー データベースをホストする SQL Server インスタンスに接続します。
アップグレードするレポート サーバー データベースを選択します。
[適用] をクリックして、データベース スキーマを更新します。
これらの手順を完了すると、レポート サーバーを使用できるようになります。