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カスタム接続マネージャーの作成

カスタム接続マネージャーを作成するために必要な手順は、Integration Services の他のカスタム オブジェクトの作成手順と同様です。

  • 基本クラスを継承する新しいクラスを作成します。接続マネージャー用の基本クラスは ConnectionManagerBase です。

  • クラスに、オブジェクトの種類を識別する属性を適用します。接続マネージャー用の属性は DtsConnectionAttribute です。

  • 基本クラスのメソッドとプロパティの実装をオーバーライドします。接続マネージャーでは、ConnectionString プロパティ、AcquireConnection メソッド、および ReleaseConnection メソッドが対象です。

  • 必要に応じて、カスタム ユーザー インターフェイスを開発します。その場合、接続マネージャーでは、IDtsConnectionManagerUI インターフェイスを実装するクラスが必要です。

カスタム接続マネージャーのサンプルについては、Codeplex にある Integration Services のサンプルを参照してください。このトピック内のコード例は、Sql Server Custom Connection Manager のサンプルに含まれています。

注意注意

Integration Services に組み込まれているタスク、変換元、および変換先の多くは、組み込みの接続マネージャーの特定の種類でのみ機能します。そのため、これらのサンプルは組み込みのタスクおよびコンポーネントではテストできません。

カスタム接続マネージャーの概要

プロジェクトおよびクラスの作成

すべてのマネージ接続マネージャーは ConnectionManagerBase 基本クラスから派生するため、カスタム接続マネージャーを作成するには、最初に任意のマネージ プログラミング言語でクラス ライブラリ プロジェクトを作成してから、基本クラスを継承するクラスを作成します。この派生クラスで、基本クラスのメソッドとプロパティをオーバーライドして、カスタム機能を実装します。

同じソリューション内に、もう 1 つのクラス ライブラリ プロジェクトをカスタム ユーザー インターフェイス用に作成します。配置を容易にするため、ユーザー インターフェイス用に別個のアセンブリを使用することをお勧めします。そうすれば、接続マネージャーやそのユーザー インターフェイスの更新や再配置を個別に行うことができます。

どちらのプロジェクトも、アセンブリに署名するよう構成します。アセンブリは、厳密な名前のキー ファイルを使用して、ビルド時に生成されます。

DtsConnection 属性の適用

作成したクラスに DtsConnectionAttribute 属性を適用して、そのクラスが接続マネージャーとして識別されるようにします。この属性には、接続マネージャーの名前、説明、および接続の種類など、デザイン時の情報を指定します。ConnectionType プロパティと Description プロパティは、[SSIS 接続マネージャーの追加] ダイアログ ボックスに表示される [種類] 列と [説明] 列に対応します。このダイアログ ボックスは、Business Intelligence Development Studio でパッケージの接続を構成するときに表示されます。

UITypeName プロパティを使用して、接続マネージャーをそのカスタム ユーザー インターフェイスにリンクします。このプロパティに必要な公開キー トークンを取得するには、sn.exe -t を使用して、ユーザー インターフェイス アセンブリへの署名に使用するキー ペア (.snk) ファイルから公開キー トークンを表示します。

<DtsConnection(ConnectionType:="SQLVB", _
  DisplayName:="SqlConnectionManager (VB)", _
  Description:="Connection manager for Sql Server", _
  UITypeName:="SqlConnMgrUIVB.SqlConnMgrUIVB,SqlConnMgrUIVB,Version=1.0.0.0,Culture=neutral,PublicKeyToken=<insert public key token here>")> _
Public Class SqlConnMgrVB
  Inherits ConnectionManagerBase
  . . .
End Class
[DtsConnection(ConnectionType = "SQLCS",
  DisplayName = "SqlConnectionManager (CS)",
  Description = "Connection manager for Sql Server",
  UITypeName = "SqlConnMgrUICS.SqlConnMgrUICS,SqlConnMgrUICS,Version=1.0.0.0,Culture=neutral,PublicKeyToken=<insert public key token here>")]
public class SqlConnMgrCS :
ConnectionManagerBase
{
  . . .
}

カスタム接続マネージャーのビルド、配置、およびデバッグ

Integration Services のカスタム接続マネージャーをビルド、配置、およびデバッグする手順は、他の種類のカスタム オブジェクトの手順と同様です。詳細については、「カスタム オブジェクトのビルド、配置、およびデバッグ」を参照してください。

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変更履歴

変更内容

  • Integration Services の組み込みのタスクおよびコンポーネントではカスタム サンプルをテストできない理由について説明した注記を追加しました。