マルチサーバー環境の作成
マルチサーバー管理では、マスタ サーバー 1 台と、対象サーバー 1 台以上を設定する必要があります。すべての対象サーバーで処理されるジョブは、まずマスタ サーバーで定義されてから対象サーバーにダウンロードされます。
マルチサーバー環境を作成するには、マスタ サーバー ウィザードを使用します。マスタ サーバー ウィザードの使用方法の詳細については、「マスタ サーバーを作成する方法 (SQL Server Management Studio)」を参照してください。マスタ サーバーと対象サーバーの間の接続では、完全な SSL (Secure Sockets Layer) 暗号化および証明書の検証が、既定で有効になります。詳細については、「対象サーバーでの暗号化オプションの設定」を参照してください。
このウィザードでは、次の操作を行います。
対象サーバーにするすべてのサーバーの SQL Server エージェント サービスと SQL Server サービスのセキュリティ設定を確認します。
どちらのサービスも Microsoft Windows ドメイン アカウントで実行することをお勧めします。詳細については、「マルチサーバー環境に適した SQL Server エージェント サービス アカウントの選択」を参照してください。
マスタ サーバーにマスタ サーバー オペレータ (MSXOperator) を作成します。
MSXOperator は、マルチサーバー ジョブの通知を受け取ることができる唯一のオペレータです。
マスタ サーバーで SQL Server エージェント サービスを開始します。
対象サーバーとして 1 つ以上のサーバーを参加させます。
多数の対象サーバーがある場合、運用サーバーでマスタ サーバーを定義しないようにしてください。これは、対象サーバーのトラフィックによって、運用サーバーのパフォーマンスが低下する可能性があるためです。また、専用のマスタ サーバーにイベントを転送すると、1 つのサーバーに管理を集中することができます。詳細については、「イベントの管理」を参照してください。
注意 |
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マルチサーバー ジョブの処理を使用するには、SQL Server エージェント サービスのアカウントがマスタ サーバーの msdb データベースの TargetServersRole ロールのメンバでなければなりません。マスタ サーバー ウィザードを使用すると、登録処理の一環としてこのロールがサービス アカウントに自動的に追加されます。詳細については、「SQL Server エージェント サービスのアカウントの選択」を参照してください。 |
マルチサーバー環境に関する注意点
マルチサーバー環境を作成するときは、次の点を考慮してください。
各対象サーバーは、1 つのマスタ サーバーのみに対してレポートを行います。対象サーバーを別のマスタ サーバーに参加させるには、現在のマスタ サーバーからその対象サーバーの参加を解除する必要があります。
対象サーバーの名前を変更する場合は、名前を変更する前に参加を解除し、変更を行ってからもう一度参加させる必要があります。
マルチサーバー構成を取り消す場合は、マスタ サーバーからすべての対象サーバーの参加を解除する必要があります。
マルチサーバー環境を作成するための一般的な作業は、次のとおりです。