データ マイニング オブジェクトの処理
マイニング構造やマイニング モデルの処理は、ディメンションやキューブなどの OLAP オブジェクトの処理とは異なります。OLAP 処理では集計付きのキューブを作成するのに対して、データ マイニング処理ではトレーニング データを作成し、そのデータでマイニング アルゴリズムを実行します。詳細については、「Analysis Services オブジェクトの処理」を参照してください。
マイニング構造の処理
マイニング構造内でモデルがどのように処理されるかを制御するために、関連付けられたマイニング モデルとは別個にマイニング構造を処理できます。関連付けられたマイニング構造を処理してから、関心のあるマイニング モデルの処理に進むことができます。たとえば、複数のモデルが関連付けられている SalesCluster というマイニング構造があり、SalesCluster_model_1 という 1 つのモデルだけを処理する場合は、まず SalesCluster を処理してから、SalesCluster_model_1 だけを処理します。マイニング構造を処理するには、データ マイニング エディタの [マイニング モデル] タブまたは [マイニング構造] タブのメニューまたはボタンを使用します。処理ダイアログ ボックスで処理オプションを選択し、[実行] をクリックします。
Analysis Services ではマイニング構造キャッシュがローカルに保持されるので、ハード ディスク領域を節約する場合は注意してください。つまり、すべてのトレーニング データがローカル ハード ディスクに書き込まれます。データをキャッシュしない場合は、マイニング構造の MiningStructureCacheMode プロパティを ClearAfterProcessing に設定することで、既定値を変更できます。これにより、モデルを処理した後にキャッシュが破棄されます。また、マイニング構造のドリルスルーも無効になります。詳細については、「マイニング モデルとマイニング構造におけるドリルスルーの使用 (Analysis Services - データ マイニング)」を参照してください。
また、キャッシュを消去すると、提示されたテスト セット (定義している場合) を使用できなくなり、テスト セット パーティションの定義も失われます。提示されたテスト セットの詳細については、「トレーニング セットとテスト セットへのデータのパーティション分割 (Analysis Services - データ マイニング)」を参照してください。
マイニング モデルの処理
モデルの操作を開始する前に、定義する Analysis Services モデルを処理する必要があります。また、マイニング モデル構造の変更、トレーニング データの更新、既存のマイニング モデルの変更、または構造への新しいマイニング モデルの追加を行った場合は、必ずマイニング モデルを再処理する必要があります。
マイニング モデルは次の方法で処理できます。
プロジェクトを配置します。プロジェクトの設定と現在の状態によっては、プロジェクトの配置時にそのプロジェクトのマイニング モデルが処理されます。配置を開始すると、以前に処理されたバージョンが Analysis Services サーバーに存在して構造的に変更されていない場合を除き、処理が自動的に開始されます。プロジェクトを配置するには、ドロップダウン リストから [ソリューションの配置] を選択するか、または F5 キーを押します。配置プロパティを設定すると、マイニング モデルの配置方法を制御できます。Analysis Services データ マイニング ソリューションを配置する方法の詳細については、「配置 (Analysis Services - データ マイニング)」を参照してください。
データ マイニング エディタで、[マイニング モデル] タブまたは [マイニング構造] タブのメニューまたはボタンを使用します。[マイニング モデル] タブでは、マイニング構造を再処理したり、選択したマイニング モデルだけを処理したり、構造に関連付けられているすべてのマイニング モデルを処理したりできます。
データ マイニング エディタで [マイニング モデル ビューア] タブを開きます。マイニング モデル構造が古い場合は、マイニング モデルを再配置して処理するように要求されます。