優先順位制約への式の追加
優先順位制約では、優先順位付き実行可能ファイルと、制約付き実行可能ファイルの 2 つの実行可能ファイル間の制約を定義するために、式を使用できます。これらの実行可能ファイルには、タスクまたはコンテナを設定できます。式は単独で使用することも、優先順位付き実行可能ファイルの実行結果と組み合わせて使用することもできます。実行可能ファイルの実行結果は、成功または失敗のどちらかです。優先順位制約の実行結果を構成する場合、実行結果を Success、Failure、または Completion に設定できます。Success に設定した場合、優先順位付き実行可能ファイルは成功する必要があります。Failure に設定した場合、優先順位付き実行可能ファイルは失敗する必要があります。Completion は、優先順位付きタスクの成功または失敗にかかわらず、制約付き実行可能ファイルが実行されることを示します。詳細については、「優先順位制約」を参照してください。
式は True または False に評価される、有効な Integration Services 式である必要があります。式では、リテラル、システム変数とカスタム変数、および SSIS の式文法で用意されている関数と演算子を使用できます。たとえば、式 @Count == SQRT(144) + 10 では、変数 Count、SQRT 関数、等号 (==) 演算子、および加算 (+) 演算子が使用されています。詳細については、「Integration Services の式のリファレンス」を参照してください。
次の図では、実行結果と式を使用する優先順位制約によって、タスク A とタスク B がリンクされています。制約値は Success に設定され、式は @X >== @Z です。タスク B は制約付きタスクで、タスク A が正常に完了し、変数 X の値が変数 Z の値以上の場合にのみ実行されます。
異なる式が含まれる複数の優先順位制約を使用して、実行ファイルをリンクすることもできます。たとえば、次の図では、実行結果と式を使用する優先順位制約によって、タスク B およびタスク C がタスク A にリンクされています。制約値は両方とも Success. に設定されています。1 つの優先順位制約には式 @X >== @Z が含まれ、もう 1 つの優先順位制約には式 @X < @Z が含まれています。変数 X と変数 Z の値に応じて、タスク C とタスク B のどちらかが実行されます。
式を追加または変更するには、SSIS デザイナの [優先順位制約エディタ] と Business Intelligence Development Studio で用意されている [プロパティ] ウィンドウを使用します。ただし、[プロパティ] ウィンドウには、式の構文を検証する機能は用意されていません。
優先順位制約に式が含まれる場合、[制御フロー] タブのデザイン画面で、優先順位制約の隣にアイコンが表示され、アイコン上のツールヒントには式が表示されます。
実行値と式の結合
次の表では、実行値制約と優先順位制約の式を結合した場合の結果について説明します。
評価操作 |
制約の評価 |
式の評価 |
制約付き実行可能ファイルの実行 |
---|---|---|---|
制約 |
True |
N/A |
True |
制約 |
False |
N/A |
False |
式 |
N/A |
True |
True |
式 |
N/A |
False |
False |
制約と式の両方 |
True |
True |
True |
制約と式の両方 |
True |
False |
False |
制約と式の両方 |
False |
True |
False |
制約と式の両方 |
False |
False |
False |
制約または式のいずれか |
True |
True |
True |
制約または式のいずれか |
True |
False |
True |
制約または式のいずれか |
False |
True |
True |
制約または式のいずれか |
False |
False |
False |
優先順位制約に式を追加するには
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