構成ファイルを使用して SQL Server 2008 をインストールする方法
SQL Server セットアップには、システムの既定値および実行時入力に基づいて構成ファイルを生成する機能が用意されています。構成ファイルを使用すると、同じ構成の SQL Server を企業全体に配置できます。また、Setup.exe を起動するバッチ ファイルを作成して、企業全体で手動によるインストールを標準化することもできます。
セットアップでは、コマンド プロンプトからのみ構成ファイルを使用できます。以下に、構成ファイルを使用する際のパラメータの処理順序について説明します。
構成ファイルによって、パッケージの既定値が上書きされます。
コマンド ライン値によって、構成ファイル内の値が上書きされます。
構成ファイルを使用すると、インストールごとにパラメータおよび値を追跡できます。したがって、インストールを確認および監査する場合に構成ファイルが役立ちます。
構成ファイルの構造
構成ファイルは、パラメータ (名前と値のペア) と説明用のコメントを基本構造とするテキスト ファイルです。
次に、ConfigurationFile.ini ファイルの例を示します。
;SQLSERVER2008 Configuration File
[SQLSERVER2008]
; Specifies a Setup work flow, like INSTALL, UNINSTALL, or UPGRADE. This is a required parameter.
ACTION="Install"
; Specifies features to install, uninstall, or upgrade. The list of top-level features include SQL, AS, RS, IS, and Tools. The SQL feature will install the database engine, replication, and full-text. The Tools feature will install Management Tools, Books online, Business Intelligence Development Studio, and other shared components.
FEATURES=SQL,Tools
構成ファイルを生成する方法
SQL Server のインストール メディアを挿入します。ルート フォルダの Setup.exe をダブルクリックします。ネットワーク共有からインストールするには、ネットワーク共有上のルート フォルダに移動し、Setup.exe をダブルクリックします。
ウィザードに従って [インストールの準備完了] ページまで進みます。構成ファイルのパスは、[インストールの準備完了] ページの [構成ファイルのパス] セクションで指定します。SQL Server をインストールする方法の詳細については、「SQL Server 2008 をインストールする方法 (セットアップ)」を参照してください。
INI ファイルを生成するには、インストールを実際に完了しなくてもセットアップをキャンセルします。
注意 セットアップ インフラストラクチャは、パスワードなどの機密情報を除き、実行したアクションに対してすべての適切なパラメータを書き出します。また、値が通常はコマンド プロンプトで指定されないブール型パラメータの場合は、値が含まれます。
構成ファイルを使用した SQL Server 2008 のインストール
コマンド ライン インストールでのみ構成ファイルを使用できます。
注意 |
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構成ファイルに変更を加える必要がある場合は、コピーを作成して、コピーを変更することをお勧めします。 |
構成ファイルを使用してスタンドアロンの SQL Server インスタンスをインストールする方法
- コマンド プロンプトからインストールを実行し、ConfigurationFile パラメータを使用して ConfigurationFile.ini を指定します。
構成ファイルを使用して SQL Server フェールオーバー クラスタをインストールする方法
統合インストール方法は次のとおりです (ノードに単一ノードのフェールオーバー クラスタを作成し、追加ノードでは AddNode を実行します)。
[フェールオーバー クラスタをインストールする] オプションを実行して、すべてのインストール設定の一覧を示す構成ファイルをキャプチャします。
ConfigurationFile パラメータを指定して、コマンド ライン フェールオーバー クラスタのインストールを実行します。
追加するノードで、AddNode を実行して既存のフェールオーバー クラスタに適用できる ConfigurationFile.ini ファイルをキャプチャします。
同じ構成ファイルを指定して ConfigurationFile パラメータを使用することによって、フェールオーバー クラスタを結合するすべての追加ノードでコマンド ライン AddNode を実行します。
詳細なインストール方法は次のとおりです (すべてのフェールオーバー クラスタ ノードでフェールオーバー クラスタを準備し、次にすべてのノードを準備した後、共有ディスクを所有するノードで完了操作を実行します)。
いずれかのノードで [準備] を実行して、ConfigurationFile.ini ファイルをキャプチャします。
準備するフェールオーバー クラスタのすべてのノードで、設定する同じ ConfigurationFile.ini ファイルを指定します。
すべてのノードを準備した後、共有ディスクを所有するノードでフェールオーバー クラスタの完了操作を実行して、ConfigurationFile.ini ファイルをキャプチャします。
この ConfigurationFile.ini ファイルを指定すると、フェールオーバー クラスタを完了できます。
構成ファイルを使用して SQL Server フェールオーバー クラスタにノードを追加または削除する方法
- フェールオーバー クラスタにノードを追加したり、フェールオーバー クラスタからノードを削除したりするために以前使用した構成ファイルがある場合は、同じファイルを再利用して追加ノードを追加または削除できます。
構成ファイルを使用して SQL Server フェールオーバー クラスタをアップグレードする方法
パッシブ ノードでアップグレードを実行して、ConfigurationFile.ini ファイルをキャプチャします。それには、実際のアップグレードを実行するか、または実際のアップグレードを実行しないで最後に終了します。
アップグレードするすべての追加ノードで、ConfigurationFile.ini ファイルを指定して処理を完了します。
サンプル構文
次に、構成ファイルの使用方法の例をいくつか示します。
- コマンド プロンプトで構成ファイルを指定するには
Setup.exe /ConfigurationFile=MyConfigurationFile.INI
- 構成ファイルの代わりにコマンド プロンプトでパスワードを指定するには
Setup.exe /SQLSVCPASSWORD="************" /AGTSVCPASSWORD="************" /ASSVCPASSWORD="************" /ISSVCPASSWORD="************" /RSSVCPASSWORD="************" /ConfigurationFile=MyConfigurationFile.INI