中央管理サーバーを使用した複数のサーバーの管理
SQL Server 2008 では、中央管理サーバーを指定し、サーバー グループを作成することで、複数のサーバーを管理できます。中央管理サーバーとして指定した SQL Server のインスタンスによってサーバー グループが管理され、サーバー グループによって SQL Server の 1 つ以上のインスタンスの接続情報が管理されます。サーバー グループに対しては、Transact-SQL ステートメントおよびポリシー ベースの管理ポリシーを同時に実行できます。SQL Server 2008 よりも前のバージョンの SQL Server では、中央管理サーバーを指定できません。
注意 |
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Transact-SQL ステートメントは、登録済みサーバー内のローカル サーバー グループに対しても実行できます。 |
中央管理サーバーとサーバー グループの作成
中央管理サーバーには、構成対象に関する接続情報が含まれます。Windows 認証だけがサポートされます。このため、認証情報は格納されません。これにより、中央管理サーバーは複数のサーバーに対して同時に Transact-SQL ステートメントを実行できます。
中央管理サーバーとサーバー グループを作成するには、SQL Server Management Studio の [登録済みサーバー] ウィンドウを使用します。中央管理サーバーを、それ自体が管理するグループのメンバにすることはできません。中央管理サーバーとサーバー グループを作成する方法の詳細については、「中央管理サーバーとサーバー グループを作成する方法 (SQL Server Management Studio)」を参照してください。
マルチサーバー クエリ
サーバー グループ内のすべてのサーバーに対して同時に Transact-SQL ステートメントを実行するには、[登録済みサーバー] ウィンドウでサーバー グループからクエリ エディタを開きます。クエリ エディタで実行された Transact-SQL ステートメントは、グループ内のすべてのサーバーに対して実行されます。クエリから返された結果は、マージして 1 つの結果ペインに表示するか、別々の結果ペインに表示することができます。結果をマージする場合は、最初に応答したサーバーによって結果セットのスキーマが設定されます。結果セットをマージするには、クエリから返される列の数とその列名が、各サーバーで同じであることが必要です。結果をマージすると、最初に結果を返すサーバーから返されたスキーマ (列数と列名) と一致しないサーバーごとにメッセージが表示されます。結果をマージしない場合は、各サーバーからの結果セットが、それぞれのスキーマを使用した固有のグリッドに表示されます。
クエリ エディタには、各行を生成したサーバーの名前と、各行を提供したサーバーへの接続に使用されたログインを表示する列をオプションで追加できます。
マルチサーバー クエリを実行する方法の詳細については、「複数のサーバーに対してステートメントを同時に実行する方法 (SQL Server Management Studio)」を参照してください。
ポリシー ベースの管理
ポリシーは、登録済みのサーバーまたはサーバー グループ全体に対して実行することができます。要求時にポリシーを実行するモードでは、ポリシーの評価モードと適用モードの両方が有効になります。1 つ以上のサーバーと接続を確立できなかった場合は、そのサーバーが無視され、他のサーバーに対する評価が独立して続行されます。ポリシー ベースの管理および実行モードの詳細については、「チュートリアル : ポリシー ベースの管理を使用したサーバーの管理」を参照してください。
セキュリティ
中央管理サーバー グループ内のサーバーへの接続は、ユーザーのコンテキスト内で Windows 認証を使用して実行されるため、サーバー グループ内のサーバーでの有効な権限が変わることがあります。たとえば、SQL Server A のインスタンスでは sysadmin 固定サーバー ロールのメンバであるユーザーでも、SQL Server B のインスタンスでは権限が限られていることがあります。