レポート サーバーのアイテムに対する Windows SharePoint Services の組み込みのセキュリティの使用
Windows SharePoint Services 3.0 は、SharePoint のサイトおよびライブラリにあるレポート サーバー アイテムへのアクセスに使用できる、組み込みのセキュリティ機能を提供します。サイトおよびリストに対する権限がユーザーに割り当て済みである場合は、Windows SharePoint Services とレポート サーバーの間の統合設定を構成すると、直ちにそのユーザーがレポート サーバーのアイテムおよび操作にアクセスできるようになります。
セキュリティ保護可能なアイテム
サイトまたはライブラリに定義された権限を使用して、レポート サーバーのアイテムへのアクセスを許可できます。ただし、個々のアイテムを保護する場合は、次に示すコンテンツの種類に対して権限を設定できます。
ファイルの種類 |
説明 |
---|---|
.rdl |
レポート レイアウトおよびデータの取得に使用するコマンドを定義するレポート定義ファイルです。レポート定義は、レポートの処理時にデータ ソース接続情報を使用してデータを取得します。レポート定義がレポート ビルダで作成されたアドホック レポートである場合、表示されたレポートに対するデータ探索スコープを設定するレポート モデル (.smdl) ファイルがレポートに付属しています。 |
.smdl |
データ構造およびデータ構造の関連付けを記述するレポート モデル ファイルです。レポート ビルダ レポートの作成および実行に使用されます。 |
.rsds |
外部データ ソースへの接続情報を指定する共有データ ソース ファイルです。レポート定義 (.rdl) およびレポート モデル (.smdl) ファイルによって使用されます。レポート モデルは、常に .rsds ファイルを使用して基になるデータ ソースへの接続情報を取得します。レポート定義では、.rsds ファイル、またはそのレポートのデータ ソース プロパティに定義された接続情報を使用できます。 |
スケジュール、サブスクリプション、およびレポート履歴は保護可能なアイテムではありません。サイトまたはライブラリの権限を設定することで、スケジュール、サブスクリプション、およびレポート履歴をユーザーが作成または使用できるかどうかを決定することはできますが、これらのアイテムを直接的に保護することはできません。
個別のアイテムを保護するには、ライブラリのアイテムを選択し、下矢印をクリックして、[権限の管理] をクリックします。[アクション] メニューの [権限を編集] をクリックします。
組み込みのグループおよび権限レベルを使用したレポート サーバーのアイテムへのアクセス
権限の継承および標準の SharePoint グループを使用する場合は、レポート サーバーおよび Windows SharePoint Services インスタンスの統合設定を構成すると、直ちにほとんどのレポート サーバーの操作にアクセスできるようになります。
Windows SharePoint Services で提供される標準グループは、SharePoint サイトのドキュメントおよびページにどのようにアクセスできるかを決定する、定義済み権限レベルにマップされます。標準グループおよび既定の権限レベルを使用する場合に、サイトが権限を継承するように構成されていると、以下の方法で Reporting Services 機能を使用できます。
SharePoint グループ |
権限レベル |
概要 |
レポート サーバー アクセス |
---|---|---|---|
所有者 |
フル コントロール |
所有者は、レポート サーバーのアイテムおよび操作を作成、管理、保護するための完全な権限を持っています。 |
サイト全体でライブラリに格納されたすべてのレポート サーバー アイテムへのアクセスを制御する権限を設定します。レポート モデル内の権限を設定します (モデル アイテム セキュリティ)。レポート ビューアの Web パーツをカスタマイズします。レポートおよび他のアイテムをライブラリに追加します。レポートおよびその他のドキュメントのアイテム プロパティを編集します。レポートおよび他のアイテムを削除します。データ探索用にレポート モデルを使用するレポートなど、レポートを表示します。レポートのパラメータを設定します。レポートの処理オプションを設定します。レポート モデルを生成します。レポート ビルダでレポートを作成します。共有データ ソースを作成および管理します。ユーザーにより所有されているサブスクリプションを作成、変更、および削除します。サイト全体で使用される共有スケジュールを作成および管理します。ドキュメントのバージョンを作成および管理します (レポート履歴など)。レポート定義またはレポート モデルのソース ファイルをダウンロードします。レポート定義、レポート モデル、共有データ ソース、またはリソースを置き換えます (アイテムのプロパティおよび権限を保持)。 |
メンバ |
投稿 |
メンバは新しいアイテムを作成して、デザイン ツールから SharePoint ライブラリにアイテム レポートおよびモデルをパブリッシュすることができます。 |
レポートおよび他のアイテムをライブラリに追加します。レポートおよび他のドキュメントのアイテム プロパティを編集します。レポートおよび他のアイテムを削除します。データ探索用にレポート モデルを使用するレポートなど、レポートを表示します。レポート履歴スナップショットなど、ドキュメントの過去のバージョンを表示します (ユーザーには、レポート履歴が作成された元のレポートを開く権限が必要)。レポートのパラメータを設定します。レポートの処理オプションを設定します。レポート モデルを生成します。レポート ビルダでレポートを作成します。共有データ ソースを作成および管理します。ユーザーが所有するサブスクリプションを作成、変更、および削除します。サブスクリプションで共有スケジュールを使用します。ドキュメントのバージョンを作成および管理します (レポート履歴など)。レポート定義またはレポート モデルのソース ファイルをダウンロードします。レポート定義、レポート モデル、共有データ ソース、またはリソースを置き換えます (アイテムのプロパティおよび権限を保持)。 |
閲覧者 |
読み取り |
閲覧者は、任意のレポートを表示し、ユーザーが所有するサブスクリプションを作成して、定期的なスケジュールでレポートを配信できます。 |
データ探索用にレポート モデルを使用するレポートなど、レポートを表示します。ユーザーが所有するサブスクリプションを作成、変更、および削除します。サブスクリプションで共有スケジュールを使用します。レポート定義またはレポート モデルのソース ファイルをダウンロードします。 |
組み込みのグループおよび権限レベルを使用しない場合、Reporting Services 機能にアクセスするには、特定の権限が必要になります。手順については、「SharePoint Web アプリケーションのレポート サーバー操作に対する権限の設定」を参照してください。
関連項目