Analysis Services プロジェクトのプロパティの構成
Microsoft SQL Server Analysis Services のプロジェクトは、Analysis Services プロジェクトの構築と配置に影響する既定のプロパティで定義されています。次の表に、プロジェクトの各プロパティの説明、それらの既定値、および値の変更に関する情報を示します。
プロパティ |
既定の設定 |
説明 |
|---|---|---|
構築 / 配置サーバーのエディション |
プロジェクトの開発に使用する SQL Server のエディション |
最終的にプロジェクトを配置するサーバーのエディションを指定します。1 つのプロジェクトに複数の開発者がいる場合、どの機能を Analysis Services プロジェクトに組み込むかを知るには、開発者がサーバーのエディションを理解していることが必要です。 |
構築 / 出力パス |
/bin |
プロジェクトのビルド プロセスの出力を示す相対パス |
構築 / パスワードの削除 |
True |
ビルド中に出力ディレクトリに書き込まれる接続文字列から、既知のパスワードを削除するかどうかを指定します。セキュリティを強化するにはパスワードを削除します。削除した場合は、配置したプロジェクトを処理するときにパスワードを入力して、Analysis Services がソース データにアクセスできるようにする必要があります。 |
デバッグ / 開始オブジェクト |
<現在アクティブなオブジェクト> |
デバッグを開始するときに起動するオブジェクトを決定します。 |
配置 / 配置モード |
変更のみを配置 |
既定では、プロジェクトのオブジェクトの変更のみが配置されます (その他の変更がプロジェクト外で直接オブジェクトに加えられていない場合)。また、配置のたびにプロジェクトのすべてのオブジェクトを配置することもできます。最適なパフォーマンスを得るには、[変更のみを配置] を使用してください。 |
配置 / 処理オプション |
既定 |
既定では、オブジェクトの変更を配置するときに Analysis Services で必要な処理方法が決定されます。通常は、これで配置時間が最速になりますが、配置のたびに完全処理を実行するか処理を実行しないかを選択することもできます。 |
配置 / トランザクション配置 |
False |
既定では、変更されたオブジェクトまたはすべてのオブジェクトの配置は、それらを配置した後の処理とトランザクション関係がありません。処理に失敗しても、配置は成功して持続できます。この既定を変更して、配置と処理を 1 つのトランザクションに組み込むこともできます。 |
配置 / サーバー |
localhost |
既定では、Analysis Services プロジェクト内のデータベース オブジェクトは、Business Intelligence Development Studio を使用しているローカル コンピュータ上の Analysis Services の既定のインスタンスに配置されます。ローカル コンピュータ上の特定のインスタンスを指定するか、Analysis Services のオブジェクトを作成する権限のあるリモート コンピュータ上の任意のインスタンスを指定するには、この既定を変更します。 |
配置 / データベース |
<プロジェクト名> |
既定では、配置後に Analysis Services プロジェクトのオブジェクトをインスタンス化する Analysis Services データベースの名前は、Analysis Services プロジェクトを定義したときの名前です。Server プロパティで指定されている Analysis Services インスタンス上のデータベース名を変更するには、このプロパティを変更します。 |
Analysis Services プロジェクトのプロパティを表示または変更する方法については、「Analysis Services プロジェクトのプロパティを構成する方法」および「ソリューションの展開 (Analysis Services - 多次元データ)」を参照してください。
プロパティの構成
プロパティは構成ごとに定義します。プロジェクトを構成すると、開発者はビルド、デバッグ、配置設定などが異なる Analysis Services のプロジェクトを、基の XML プロジェクト ファイルを編集せずに操作できるようになります。
プロジェクトは、最初は "Development" という 1 つの構成で作成されます。構成を追加作成し、構成マネージャを使用して構成間の切り替えができます。
構成が追加されるまでは、全開発者がこの共通構成を使用します。ただし、プロジェクト開発のさまざまな段階 (プロジェクトの初期開発中やテスト中) で、各開発者がいろいろなデータ ソースを使用して、異なる目的で別のサーバーにプロジェクトを配置する可能性があります。構成を使用すると、このような異なる設定を別々の構成ファイルで維持できます。