レッスン 1: データベース エンジンへの接続
SQL Server データベース エンジンのインストール時に一緒にインストールされるツールは、エディションとセットアップによって異なります。このレッスンでは、主要なツールについて確認し、接続して基本機能を実行する方法について学習します。これで、さらに多くのユーザーを認証することができます。
このレッスンの内容は次のとおりです。
作業開始のためのツール
Management Studio を使用した接続
追加接続の認証
作業開始のためのツール
SQL Server データベース エンジンにはさまざまなツールが付属しています。このトピックでは、作業に必要なツールを選択するときの参考となるよう、最初に必要となるツールについて説明します。すべてのツールには、[スタート] メニューからアクセスできます。SQL Server Management Studio など、既定でインストールされないツールもあります。インストールするには、セットアップ中に、クライアント コンポーネントの一部としてツールを選択する必要があります。以下のツールの詳細については、SQL Server オンライン ブックで検索してください。SQL Server Express には、これらのツールのサブセットのみが付属しています。
基本ツール
SQL Server Management Studio は、データベース エンジンを管理し、Transact-SQL コードを記述するための主要なツールです。このツールは、Visual Studio シェルでホストされます。SQL Server Express にこのツールは付属していません。
SQL Server Management Studio Express は、SQL Server Management Studio の無償の限定バージョンで、SQL Server Express で使用されることを目的としたものです。このツールは、簡易ツールで Management Studio の基本機能を必要とするユーザーを対象にしています。SQL Server Express のダウンロードには、Management Studio Express が含まれているものと含まれていないものがあります。Management Studio Express は、Microsoft ダウンロード センターからインストールできます。
SQL Server 構成マネージャーは、SQL Server およびクライアント ツールと共にインストールされます。このツールを使用すると、サーバー プロトコルを有効化したり、TCP ポートなどのプロトコル オプション、サーバー サービスの自動開始、指定の方法によるクライアント コンピューターの接続などを構成することができます。このツールはより詳細な接続要素を構成しますが、機能は有効にしません。
サンプル データベース
サンプル データベースとサンプルは、SQL Server に付属していません。SQL Server オンライン ブックで説明されているほとんどの例では、AdventureWorks2008R2 サンプル データベースを使用しています。詳細については、「SQL Server のサンプルとサンプル データベースのインストールに関する注意点」を参照してください。
SQL Server Management Studio を起動するには
- [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server 2008 R2] の順にポイントして、[SQL Server Management Studio] をクリックします。
SQL Server 構成マネージャーを起動するには
- [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server 2008 R2]、[構成ツール] の順にポイントして、[SQL Server 構成マネージャー] をクリックします。
Management Studio を使用した接続
データベース エンジン インスタンスの名前がわかり、Administrators グループのメンバーとしてコンピューターにログインしていれば、同じコンピューターで実行されているツールからデータベース エンジンに簡単に接続できます。次の手順は、SQL Server をホストしている同じコンピューター上で実行する必要があります。
データベース エンジン インスタンスの名前を確認するには
Administrators グループのメンバーとして Windows にログインし、Management Studio または Management Studio Express を起動します。
セキュリティに関する注意 Windows Vista または Windows Server 2008 以降で SQL Server 2000 または SQL Server 2005 に接続する場合、管理者資格情報を使用して接続するために、Management Studio を右クリックし、[管理者として実行] をクリックする必要が生じる場合があります。SQL Server 2008 以降では、セットアップ時に選択したログインが SQL Server に追加されるので、管理者資格情報は不要です。詳細については、「Windows Vista から SQL Server に接続する方法」を参照してください。
[サーバーへの接続] ダイアログ ボックスで、[キャンセル] をクリックします。
[登録済みサーバー] が表示されていない場合は、[表示] メニューの [登録済みサーバー] をクリックします。
[登録済みサーバー] ツール バーで [データベース エンジン] を選択した状態で、[データベース エンジン] を展開して [ローカル サーバー グループ] を右クリックし、[タスク] をポイントして [ローカル サーバーの登録] をクリックします。コンピューターにインストールされているデータベース エンジンのすべてのインスタンスが表示されます。これには、SQL Server 2000 と SQL Server 2005 のインスタンスが含まれます。既定のインスタンスには名前がなく、コンピューター名で表示されます。名前付きインスタンスは、コンピューター名の後に円記号 (\)、その後にインスタンスの名前が続く形式で表示されます。SQL Server Express では、セットアップ中に変更されない限り、インスタンス名は <computer_name>\sqlexpress の形式になります。
データベース エンジンが実行されていることを確認するには
登録済みサーバーで、SQL Server インスタンスの名前の隣に白い矢印付きの緑色のドットが表示されていれば、データベース エンジンは実行されています。それ以上の操作は必要ありません。
SQL Server インスタンスの名前の隣に白い正方形の付いた赤いドットが表示されている場合、データベース エンジンは停止しています。この場合、データベース エンジンの名前を右クリックし、[開始] をクリックします。データベース エンジンが開始されたら、確認のダイアログ ボックスが表示され、丸印が緑色に変わります。
データベース エンジンに接続するには
Management Studio で、[ファイル] メニューの [オブジェクト エクスプローラーを接続] をクリックします。
[サーバーへの接続] ダイアログ ボックスが開きます。[サーバーの種類] ボックスに、最後に使用したコンポーネントの種類が表示されます。
[データベース エンジン] を選択します。
[サーバー名] ボックスに、データベース エンジン インスタンスの名前を入力します。SQL Server の既定のインスタンスでは、サーバー名としてコンピューター名を指定します。SQL Server の名前付きインスタンスでは、ACCTG_SRVR\SQLEXPRESS のように、<computer_name>\<instance_name> の形式でサーバー名を指定します。
[接続] をクリックします。
追加接続の認証
ここまでの作業で、管理者として SQL Server に接続できました。次に行う最初の作業の 1 つに、他のユーザーの接続の認証があります。これには、ログインを作成し、そのログインに対し、ユーザーとしてデータベースにアクセスすることを認証します。ログインは、Windows 認証ログインまたは SQL Server 認証ログインです。Windows 認証ログインでは、Windows の資格情報を使用します。SQL Server 認証ログインは、Windows 資格情報に依存せず、認証情報は SQL Server に保存されます。できるだけ Windows 認証を使用してください。
Windows 認証ログインを作成するには
前の作業で、Management Studio を使用してデータベース エンジンに接続しました。次に、オブジェクト エクスプローラーでサーバー インスタンスを開き、[セキュリティ] を展開して [ログイン] を右クリックし、[新しいログイン] をクリックします。
[ログイン - 新規作成] ダイアログ ボックスが表示されます。
[全般] ページの [ログイン名] ボックスに、<domain>\<login> の形式で Windows ログインを入力します。
[既定のデータベース] ボックスで、[AdventureWorks2008R2] が有効である場合はこれを選択します。有効でない場合は [master] を選択します。
[サーバー ロール] ページで、新しいログインを管理者として設定する場合は [sysadmin] をクリックします。管理者として設定しない場合は空白にします。
[ユーザー マッピング] ページで、AdventureWorks2008R2 データベースが有効な場合はこのデータベースに対し [Map] を選択します。有効でない場合は [master] を選択します。ここで、[ユーザー] ボックスにログインが表示されたことに注目してください。ダイアログ ボックスを閉じると、データベースにこのユーザーが作成されます。
[既定のスキーマ] ボックスに「dbo」と入力し、ログインをデータベース所有者スキーマにマップします。
[セキュリティ保護可能なリソース] ボックスと [状態] ボックスには既定の設定をそのまま使用します。[OK] をクリックするとログインが作成されます。
セキュリティに関する注意 |
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上記は開始するための基本的な情報です。SQL Server では優れたセキュリティ環境が提供されます。セキュリティはデータベース操作において明らかに重要な要素です。 |