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[ディストリビューション エージェント セキュリティ]

[ディストリビューション エージェント セキュリティ] ダイアログ ボックスを使用すると、ディストリビューション エージェントを実行する Windows アカウントを指定できます。ディストリビューション エージェントは、プッシュ サブスクリプションのディストリビュータと、プル サブスクリプションのサブスクライバで動作します。エージェント プロセスはこのアカウントで実行されるため、Microsoft Windows アカウントは、プロセス アカウントとしても参照されます。ダイアログ ボックスで使用できる追加オプションは、次に示すアクセスの方法によって異なります。

  • サブスクリプションの新規作成ウィザードからこのダイアログ ボックスにアクセスする場合、サブスクライバ (プッシュ サブスクリプション) またはディストリビュータ (プル サブスクリプション) への接続を作成するディストリビューション エージェントのコンテキストを指定することもできます。接続は、Windows アカウントの権限を借用するか、指定した Microsoft SQL Server アカウントのコンテキストで作成します。

  • [サブスクリプションのプロパティ] ダイアログ ボックスからこのダイアログ ボックスにアクセスする場合、[サブスクライバ接続] 行または [ディストリビュータ接続] 行のプロパティ ボタン ([...]) をクリックして、ディストリビューション エージェントが接続を作成するコンテキストを指定します。[サブスクリプションのプロパティ] ダイアログ ボックスへのアクセスの詳細については、「プッシュ サブスクリプションのプロパティを表示および変更する方法 (SQL Server Management Studio)」と「プル サブスクリプションのプロパティを表示および変更する方法 (SQL Server Management Studio)」を参照してください。

各アカウントに正しいパスワードが指定され、すべてのアカウントが有効である必要があります。アカウントとパスワードは、エージェントが実行されるまで検証されません。

オプション

  • [プロセス アカウント]
    ディストリビューション エージェントが実行される Windows アカウントを入力します。

    • プッシュ サブスクリプションでは、アカウントには次のことが必要です。

      • 少なくとも、ディストリビューション データベースの db_owner 固定データベース ロールのメンバである。

      • パブリケーション アクセス リスト (PAL) のメンバになれる。

      • スナップショット共有の読み取り権限を持つ。

      • サブスクリプションが非 SQL Server サブスクライバの場合、サブスクライバの OLE DB プロバイダのインストール ディレクトリへの読み取り権限を持つ。

    • プル サブスクリプションでは、アカウントは少なくとも、サブスクリプション データベースの db_owner 固定データベース ロールのメンバである必要があります。

    接続を作成するときにプロセス アカウントを借用する場合、追加の権限が必要です。後述の [ディストリビュータに接続][サブスクライバに接続] を参照してください。

    ディストリビューション エージェントは SQL Server 2005 Express Edition のインスタンスでは実行できないため、[プロセス アカウント] は、Microsoft SQL Server 2005 Express Edition へのプル サブスクリプションには指定できません。詳細については、「SQL Server Express へのデータのレプリケート」を参照してください。

  • [パスワード][パスワードの確認入力]
    Windows アカウントのパスワードを入力します。

  • [ディストリビュータに接続]
    プッシュ サブスクリプションでは、ディストリビュータへの接続は常に [プロセス アカウント] テキスト ボックスに指定されたアカウントを借用することによって作成されます。

    プル サブスクリプションでは、ディストリビューション エージェントが、[プロセス アカウント] テキスト ボックスに指定されたアカウントを借用するか、SQL Server のアカウントを使用してディストリビュータへの接続を作成する必要があるかどうかを選択します。SQL Server アカウントの使用を選択した場合、SQL Server ログインとパスワードを入力します。

    注意

    SQL Server アカウントの使用ではなく、Windows アカウントの借用を選択することをお勧めします。

    接続に使用する Windows アカウントまたは SQL Server アカウントには次のことが必要です。

    • PAL のメンバになれる。

    • スナップショット共有の読み取り権限を持つ。

  • [サブスクライバに接続]
    プル サブスクリプションでは、サブスクライバへの接続は常に [プロセス アカウント] テキスト ボックスに指定されたアカウントを借用することによって作成されます。

    プッシュ サブスクリプションでは、次のように、SQL Server サブスクライバと非 SQL Server サブスクライバのオプションが異なります。

    • SQL Server サブスクライバでは、ディストリビューション エージェントが、[プロセス アカウント] テキスト ボックスに指定されたアカウントを借用するか、SQL Server のアカウントを使用してサブスクライバへの接続を作成する必要があるかどうかを選択します。SQL Server アカウントの使用を選択した場合、SQL Server ログインとパスワードを入力します。

      注意

      SQL Server アカウントの使用ではなく、Windows アカウントの借用を選択することをお勧めします。

      サブスクライバへの接続に使用される Windows アカウントまたは SQL Server アカウントは、少なくとも、サブスクリプション データベースの db_owner 固定データベース ロールのメンバである必要があります。

    • 非 SQL Server サブスクライバでは、ディストリビューション エージェントがサブスクライバに接続するときに使用する必要のあるサブスクライバでデータベース ログインを指定します。ログインは、サブスクリプション データベースにオブジェクトを作成するための十分な権限を持つ必要があります。非 SQL Server サブスクライバの構成の詳細については、「SQL Server 以外のサブスクライバーのサブスクリプションを作成する方法 (SQL Server Management Studio)」を参照してください。

  • [追加の接続オプション]
    非 SQL Server サブスクライバのみです。接続文字列の形式で、サブスクライバの任意の接続オプションを指定します (Oracle では追加のオプションは不要)。各オプションはセミコロンで区切る必要があります。次は、IBM DB2 接続文字列の例です (読みやすくするために改行されています)。

    Provider=DB2OLEDB;Initial Catalog=MY_SUBSCRIBER_DB;Network Transport Library=TCP;Host CCSID=1252;
    PC Code Page=1252;Network Address=MY_SUBSCRIBER;Network Port=50000;Package Collection=MY_PKGCOL;
    Default Schema=MY_SCHEMA;Process Binary as Character=False;Units of Work=RUW;DBMS Platform=DB2/NT;
    Persist Security Info=False;Connection Pooling=True;
    

    文字列内のオプションの多くは、接続する DB2 サーバーに固有のものですが、Process Binary as Character オプションは常に False に設定する必要があります。サブスクリプション データベースを識別するため、Initial Catalog オプションに値が必要です。詳細については、「IBM DB2 サブスクライバー」を参照してください。