Reporting Services のコンポーネントとツール
SQL Server Reporting Services は、管理環境での機能豊富なレポートの開発と使用をサポートする処理コンポーネント、ツール、およびプログラム インターフェイスのセットです。このツール セットには、開発ツール、構成と管理ツール、およびレポート表示ツールが含まれています。
処理は、複数のコンポーネントに分散されます。中央および専用のプロセッサを使用して、データの取得、レポート レイアウトの処理、表示形式への変換、および送信先への配信が行われます。表示処理は、データが取得されてデータ処理から切り離された後に行われます。これによって、複数のユーザーが同じレポートを各種デバイス用に設計された形式で同時に確認したり、レポートの表示形式を 1 回のクリックで HTML から PDF、Microsoft Excel、または XML へとすばやく変更できます。このモジュール式アーキテクチャは、高い拡張性を実現するように設計されています。開発者は、カスタム アプリケーションにレポート機能を含めたり、レポート機能を拡張してカスタムの機能をサポートすることができます。
新規または既存のアプリケーションやポータルとの統合を容易にするプログラム インターフェイスには、次のものがあります。
SOAP (Simple Object Access Protocol)
URL エンドポイント
WMI (Windows Management Instrumentation)
このセクションの内容
[レポート サーバー]
データとレポートの処理、およびレポートの配信を提供するレポート サーバー コンポーネントについて説明します。レポート サーバー コンポーネントには、特定の関数を実行する複数のサブコンポーネントが含まれています。ここでは、レポート サーバーの各コンポーネントを紹介します。レポート デザイナー
レポート デザイナーは、管理者および開発者向けの包括的なレポート デザイン ツールです。レポート デザイナーは、Microsoft Visual Studio 2005 以降と完全に統合されている Business Intelligence Development Studio で実行されるか、個別のアプリケーションとして実行できます。レポート デザイナーには、サポートされているさまざまな種類のデータ ソースに固有のクエリ デザイナーが複数用意されています。レポート デザイナーは、自由形式のレポートやカスタム レポート アイテムなど、高度なレポート機能をサポートしています。また、レポート デザイナーに関連するレポート ウィザードもあります。レポート ウィザードでは、手順に従ってレポートのデザイン プロセスを進めて、レポート デザイナーで開いて拡張したりそのまま使用したりできる単純な表形式のレポートやグラフ形式のレポートを作成できます。
レポート ビルダー 3.0
レポート ビルダーの新バージョンであるレポート ビルダー 3.0 は、Microsoft Office と同様の作成環境を備えています。マップを作成するためのウィザード、新しいスパークライン、データ バー、インジケーター データの視覚化、レポート アイテムをレポート パーツとして保存する機能、入れ子になった集計、式のサポート強化など、さまざまな新機能を搭載しています。既存のすべてのレポートは、元の作成環境に関係なく、カスタマイズして更新することができます。レポート ビルダー 1.0
レポート ビルダーでは、インフォメーション ワーカーが、基になるデータ ソースの構造を知らなくてもレポート モデルでビジネス情報を調べたり、個人または組織で使用するアドホック レポートを作成したりできます。クリックスルー機能を使用すると、ユーザーは自分が利用できるビジネス データをアドホック レポートから調べることができます。モデル デザイナー
モデル デザイナーは、レポート ビルダーまたはレポート デザイナーで使用するビジネス データのレポート モデルを生成およびカスタマイズするために使用します。レポート マネージャー
レポート マネージャーは、レポートへのアクセスと管理を行う Web ベースのツールです。Microsoft Internet Explorer 6.0 以降を使用してアクセスします。コンテンツ マネージャーだけでなくインフォメーション ワーカーも、レポート マネージャーを使用して、パブリッシュされたレポートを検索、実行、およびサブスクライブできます。コンテンツ マネージャーは、レポート マネージャーを使用して、レポート、データ ソース、およびリソースを管理し、レポート処理オプションとセキュリティを構成できます。レポート マネージャーの起動と構成の詳細については、「レポート マネージャー」を参照してください。Reporting Services 構成ツール
Reporting Services 構成ツールは、Reporting Services のインストールを構成するために使用します。Reporting Services は、インストール後、ビジネス要件やシナリオの変化に対応するように再構成できます。レポート サーバーのコマンド プロンプト ユーティリティ
SQL Server Reporting Services には、レポート サーバーの管理に使用できる 3 つのコマンド ライン ユーティリティがあります。これらのユーティリティは、レポート サーバーをインストールする際に自動的にインストールされます。Business Intelligence Development Studio の Reporting Services (SSRS)
SQL Server Business Intelligence Development Studio は、レポート デザイナーおよびモデル デザイナーをホストする Visual Studio シェルです。レポート サーバー管理用の SQL Server ツール
SQL Server には、管理者が Reporting Services のインストールの管理に使用できるツールも用意されています。チュートリアル : Reporting Services ツールを検索および開始する方法
このチュートリアルでは、レポート サーバーの設定、レポート サーバーのコンテンツと動作の管理、レポートおよびレポート モデルの作成とパブリッシュに使用できる Reporting Services ツールを紹介します。