データ フィードのソースの特定と評価
データ フィードは、オンライン データ ソースの XML データを、PowerPivot for Excel で作成した PowerPivot 対応のブックに移動するために使用します。データ フィードを使用するには、まず、Atom 1.0 形式のデータを返す Web サービスまたはデータ サービスを 1 つ以上特定する必要があります。
このトピックの内容は次のとおりです。
Atom データ形式の使用可能なソースの確認
Microsoft ツールとアプリケーションからのデータ フィードの取得
社内データ ソースからデータ フィードを生成するカスタム プロバイダーの作成
Atom データ形式の使用可能なソースの確認
Atom 1.0 データのソースは次のとおりです。
Atom データ フィードを生成する組み込みのエクスポート機能を持つソフトウェア。SQL Server 2008 R2 Reporting Services と Microsoft SharePoint 2010 のいずれにも、Atom 1.0 データを生成するエクスポート機能があります。
企業データやビジネス データを Atom データ フィードとして使用できるようにするために、データ担当者によって組織内で作成された内部またはカスタムのデータ サービス。
Atom フィードをサポートする、配信データの外部またはパブリックのソース。RSS フィードの代わりに Atom フィードを提供するデータ配信者が増えています。データ配信者の Web サイトに表示される Atom フィードのリンクは、Atom データを提供するデータ サービス URL として、SSAS データ サービス ドキュメントに含めることができます。
Microsoft ツールとアプリケーションからのデータ フィードの取得
Atom 1.0 データに使用できるソースには、SQL Server 2008 R2 Reporting Services および SharePoint リストの組み込み機能があります。Reporting Services および SharePoint リストでは、Atom 1.0 形式でこれらのソースのデータをエクスポートできます。これらのソースを使用できる場合、自動的に、組み込みのエクスポート機能によって Atom 1.0 データにアクセスできることになります。
ソース |
Atom データ |
リンク |
---|---|---|
Reporting Services |
SQL Server 2008 R2 バージョンの Reporting Services には、Atom 1.0 形式でレポート データをエクスポートする新しいデータ表示拡張機能があります。 |
|
SharePoint リスト |
SharePoint 2010 のライブラリおよびリストでは、リボンに [データ フィードとしてエクスポート] という新しいコマンドがあります。リストの項目は、リストを表す内部 XML と同様に、データ フィードとしてすべてエクスポートできます。 SharePoint リストをエクスポートするには、ADO.NET Data Services をシステムにインストールする必要があります。詳細については、「SharePoint リストのデータ フィードのエクスポートをサポートする ADO.NET Data Services のインストール方法」を参照してください。 |
社内データ ソースからデータ フィードを生成するカスタム プロバイダーの作成
Atom データ サービスの作成方法を理解している開発者がいる場合、それらのサービスが組織内にあることもあります。データ担当者またはプログラマーは、ビジネス ユーザーにとって内部データをより使いやすいものにするために、単純なデータ サービスを簡単に作成できます。ADO.NET Data Services および Windows Communication Foundation (WCF) の機能強化により、データ サービスを簡単に配置できるようになり、既存の企業データベースのデータを Atom データとして返すことが容易になります。
データ サービスを構築するための一般的なテクノロジは次のとおりです。
REST スタイルの Windows Communication Foundation (WCF) サービス。
ADO.NET Data Services フレームワーク。詳細については、「ADO.NET Data Services の使用」を参照してください。
カスタム データ サービスの要件
データ サービスは、要求時に XML 表形式データを提供します。Analysis Services でこのデータを使用できるようにするには、次の表に示されている要件をデータ サービスが満たす必要があります。
要件 |
説明 |
---|---|
HTTP エンドポイント |
データ サービスに Web 接続経由でアクセスできる必要があります。データ サービスは、その URL パスによってデータ フィード内で参照されます。 |
登録 |
データ フィードには、SharePoint サイトで作成したデータ サービス ドキュメントを通じてアクセスします。 データ サービス ドキュメントでデータ フィードを登録して、他のユーザーがそのフィードを使用できるようにします。 データ サービス ドキュメントをインポートすると、ドキュメントに示されているデータ サービスから実際のデータを取得する要求が起動されます。 |
認証とアクセス制御 |
データ サービスでは、匿名アクセスを許可するか、現在のユーザーの資格情報を使用して Windows 統合セキュリティをサポートする必要があります。 |
Atom 1.0 形式でのデータ出力 |
データ サービスでは、Atom 1.0 配信形式に準拠するデータ出力を提供する必要があります。これは、PowerPivot for Excel に組み込まれているデータ フィード リーダーによってサポートされている形式です。 組み込みのデータ フィード リーダーでは、RSS 形式はサポートされません。 データ出力に関する要件の詳細については、「データ フィード XML 構文」を参照してください。 |
ページング |
Atom データ サービスでは、データを扱いやすい分量に分割するページングをサポートできます。 Analysis Services ではページングは無視されます。 すべてのデータは、データがなくなるまで (またはメモリしきい値やその他のリソース制約に到達するまで)、連続するページごとに IMBI モデルに読み込まれます。 |
ログに記録される操作 (省略可能) |
Analysis Services では、データ サービスによって実行されたイベントや操作をログに記録できません。ログ記録は、使用するデータ サービスの機能になります。データ サービスでイベントやエラーがログに記録されない場合、データが正常に取得されたかどうかを示す記録はありません。企業データのデータ サービス プロバイダーを作成する場合は、インポート操作や更新操作の状態を追跡できるように、ログ記録機能をサービスに追加することを検討してください。 |