単一のデータベース内でのメッセージ交換の完了
このチュートリアルは、Service Broker は初めて使用するが、データベースの概念と Transact-SQL ステートメントについては理解しているユーザーを対象としています。ここでは初心者のユーザーを対象に、単一のデータベース内で簡単なメッセージ交換を構築および実行する方法を紹介します。
学習する内容
このチュートリアルでは、簡単な要求/応答の Service Broker メッセージ交換をサポートするために必要なデータベース オブジェクトを作成する方法を学習します。次に、メッセージ交換を開始し、それを使用してメッセージを転送します。
各 Service Broker メッセージ交換には、発信側と発信先があります。実行する作業は次のとおりです。
発信先のサービスとキュー、および発信側のサービスとキューを作成する。
要求メッセージ型と応答メッセージ型を作成する。
発信側から発信先に送信される要求メッセージと、発信先から発信側に送信される応答メッセージを指定するコントラクトを作成する。
次に、簡単なメッセージ交換を実行します。
メッセージ交換を開始する。
発信側から発信先に要求を送信する。
発信先で要求を受信し、応答を発信側に送信する。
発信側で応答を受信する。
メッセージ交換を終了する。
発信側と発信先がデータベース エンジンの同じインスタンスに存在するメッセージ交換では、メッセージはネットワークを介して転送されません。データベース エンジンのセキュリティおよび権限により、許可されたプリンシパルへのアクセスが制限されます。このシナリオでは、ネットワーク暗号化は必要ありません。
このチュートリアルは、次の 3 つのレッスンで構成されています。
レッスン 1 : メッセージ交換オブジェクトの作成
このレッスンでは、基本的な Service Broker メッセージ交換をサポートするために必要なメッセージ型、コントラクト、サービス、およびキューを作成します。レッスン 2 : メッセージ交換の開始とメッセージの送信
このレッスンでは、メッセージ交換を開始し、発信側から発信先に要求メッセージを転送して、基本的なメッセージ交換を完了します。次に、応答メッセージを発信側に返信し、メッセージ交換を終了します。レッスン 3 : メッセージ交換オブジェクトの削除
このレッスンでは、メッセージ交換をサポートするために作成されたオブジェクトを削除します。
必要条件
このチュートリアルを完了するには、Transact-SQL 言語と、SQL Server Management Studio のデータベース エンジン クエリ エディターの使用方法についての知識が必要です。また、AdventureWorks2008R2 サンプル データベースの db_ddladmin 固定データベース ロール、db_owner 固定データベース ロール、または sysadmin 固定サーバー ロールのメンバーである必要があります。
システムには次のコンポーネントがインストールされている必要があります。
SQL Server 2005 または SQL Server 2008 の任意のエディション。
SQL Server Management Studio または Management Studio Express。
Internet Explorer 6 以降。
AdventureWorks2008R2 サンプル データベース。このサンプル データベースのインストール方法の詳細については、「SQL Server のサンプルとサンプル データベースのインストールに関する注意点」を参照してください。
注 チュートリアルを行うときは、ドキュメント ビューアーのツール バーに [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンを追加することをお勧めします。詳細については、「ヘルプへの [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンの追加」を参照してください。