新機能 (Service Broker)
SQL Server 2008 R2 における新機能
注 |
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SQL Server 2008 R2 は SQL Server 2008 のマイナー バージョン アップグレードなので、SQL Server 2008 のセクションのコンテンツも確認することをお勧めします。 |
SQL Server 2008 R2 では、キューにおける有害メッセージ処理のオン/オフを切り替えるオプションを利用できるようになりました。有害なメッセージの処理がオフに設定されているキューは、トランザクションのロールバックが連続して 5 回実行されても無効になりません。このオプションを使用すると、カスタムの有害メッセージの処理方法を必要に応じてアプリケーションで定義できます。Transact-SQL ステートメントの CREATE QUEUE および ALTER QUEUE が更新されました。また、[IsPoisonMessageHandlingEnabled]プロパティが [Microsoft.SqlServer.Management.Smo.Broker.ServiceQueue] API に追加されました。
SQL Server 2008 における新機能
このリリースの SQL Server Service Broker には、次の機能が追加されています。
メッセージ交換の優先度のサポート
Service Broker の構成とメッセージ交換を診断する新しいコマンド プロンプト ユーティリティ
新しいパフォーマンス オブジェクトおよびカウンター
SQL Server Management Studio による Service Broker のサポート
新しいチュートリアル
新しいメッセージ交換の優先度
メッセージ交換の優先度を使用すると、管理者や開発者は、重要な Service Broker メッセージ交換のメッセージを重要度の低いメッセージ交換のメッセージよりも先に送受信するよう指定できます。これにより、優先度の低い作業によって優先度の高い作業が妨げられることがなくなります。Service Broker システムは、さまざまなレベルのサービスを提供するように構成できます。詳細については、「メッセージ交換の優先度」を参照してください。
新しい診断ユーティリティ
ssbdiagnose ユーティリティは、2 つの Service Broker サービス間の構成または単一のサービスの構成を分析します。このユーティリティでは、実行中のメッセージ交換のエラーも分析されます。実行中のメッセージ交換にエラーが発生すると、ssbdiagnose は、メッセージ交換で使用されている Service Broker 構成を分析します。エラーは、コマンド プロンプト ウィンドウにユーザーが解釈できる形式で報告されるか、ファイルまたは別のプログラムにリダイレクトできる XML 形式で報告されます。詳細については、「ssbdiagnose ユーティリティ」を参照してください。
オブジェクト エクスプローラーの新しい Service Broker 要素
SQL Server Management Studio オブジェクト エクスプローラー階層にメッセージ交換の優先度が追加されました。既存の Service Broker オブジェクトに、[プロパティ] メニュー項目など右クリック メニュー項目が追加されました。詳細については、「Service Broker オブジェクトの [プロパティ] の F1 ヘルプ」を参照してください。
新しいシステム モニター オブジェクトおよびカウンター
Broker TO Statistics パフォーマンス オブジェクトは、Service Broker ダイアログが転送オブジェクトを要求した頻度、および非アクティブな転送オブジェクトが tempdb の作業テーブルに書き込まれた頻度を報告します。詳細については、「SQL Server: Broker TO Statistics オブジェクト」を参照してください。
Broker Statistics パフォーマンス オブジェクトに次の 5 つの新しいカウンターが追加されました。
Activation Errors Total
Corrupted Messages Total
Dequeued TransmissionQ Msgs/sec
Dropped Messages Total
Enqueued TransmissionQ Msgs/sec
詳細については、「SQL Server: Broker Statistics オブジェクト」を参照してください。
新しい Service Broker チュートリアル
次の 3 つのスコープを持つ簡単な要求/応答のメッセージ交換の設定に必要な手順を説明する 3 つの Service Broker チュートリアルが追加されました。
発信側と発信先のサービスが同じデータベース内に格納されている。
発信側と発信先のサービスが、データベース エンジンの同じインスタンスにある異なるデータベースに格納されている。
発信側と発信先のサービスが独立したインスタンスに存在する。
アクティブ化ストアド プロシージャを構成してキューからメッセージを受信するために必要な手順について説明したチュートリアルもあります。詳細については、「Service Broker チュートリアル」を参照してください。