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データベース ミラーリング エンドポイント

更新 : 2006 年 4 月 14 日

Microsoft SQL Server 2005 では、エンドポイントに基づいて接続が管理されます。エンドポイントとは、SQL Server でネットワーク経由の通信を行えるようにする SQL Server オブジェクトです。データベース ミラーリングの場合、サーバー インスタンスには、そのサーバー専用のデータベース ミラーリング エンドポイントが必要です。1 つのサーバー インスタンス上のすべてのミラーリング接続では、1 つのデータベース ミラーリング エンドポイントが使用されます。このエンドポイントの用途は特殊で、他のサーバー インスタンスからデータベース ミラーリング接続を受信するためにのみ使用されます。

ms179511.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
プリンシパル サーバーとクライアントとの接続では、このデータベース ミラーリング エンドポイントは使用されません。

データベース ミラーリング エンドポイントでは、データベース ミラーリング セッションで、サーバー インスタンス間のメッセージの送受信に伝送制御プロトコル (TCP) が使用されます。各データベース ミラーリング エンドポイントでは、一意な TCP ポート番号がリッスンされます。サーバー インスタンスのデータベース ミラーリング エンドポイントでは、他のサーバー インスタンスからのデータベース ミラーリング メッセージをリッスンしているポートが制御されます。

サーバー ネットワーク アドレス

サーバー インスタンスのネットワーク アドレス (つまりサーバー インスタンスのサーバー ネットワーク アドレス) には、そのサーバー インスタンスのホスト コンピュータのシステム名とドメイン名以外に、そのサーバー インスタンスのエンドポイントのポート番号も含まれています。各サーバーのミラーリング エンドポイントでは一意なポートが使用され他のサーバーと区別できるので、ポート番号を使用してサーバー インスタンスを一意に識別できます。そのため、同じサーバー上の複数のサーバー インスタンスを使用してデータベース ミラーリングを行うことができます (通常、この構成は、テストの目的でのみ行います)。詳細については、「サーバー ネットワーク アドレスの指定 (データベース ミラーリング)」を参照してください。

次の図に、同じサーバー上の 2 つのサーバー インスタンスを一意に識別するしくみを示します。どちらのサーバー インスタンスのサーバー ネットワーク アドレスにも、同じシステム名 MYSYSTEM とドメイン名 Adventure-Works.MyDomain.com が含まれています。システム側でサーバー インスタンスまでルーティングできるように、サーバー ネットワーク アドレスには、特定のサーバー インスタンスのミラーリング エンドポイントに関連付けられたポート番号が含まれています。

既定のインスタンスのサーバー ネットワーク アドレス

ms179511.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
これらのエンドポイントを使用して、サーバー インスタンスのすべてのミラーリング機能を有効または無効にすることができます。

既定では、SQL Server のインスタンスにはデータベース ミラーリング エンドポイントは含まれていません。データベース ミラーリング エンドポイントは、データベース ミラーリング セッションの設定時に手動で作成する必要があります。データベース ミラーリングにかかわる各サーバー インスタンスには、システム管理者が、別個のエンドポイントを作成する必要があります。

ms179511.security(ja-jp,SQL.90).gifセキュリティ メモ :
SQL Server を実行しているコンピュータでファイアウォールを使用している場合は、エンドポイントで指定されているポートを送信と受信の両方の接続で使用できるようにファイアウォールを構成する必要があります。

データベース ミラーリングでは、認証と暗号化はエンドポイントで構成します。詳細については、「データベース ミラーリング トランスポート セキュリティ」を参照してください。

ms179511.note(ja-jp,SQL.90).gif重要 :
使用中のデータベース ミラーリング エンドポイントは再構成しないでください。サーバー インスタンスは、互いのエンドポイントを使用して、他のシステムの状態を調べます。エンドポイントを再構成すると、そのエンドポイントは再起動されます。これにより、他のサーバー インスタンスではエラーが発生したように見えることがあります。これは、自動フェールオーバーを伴う高い安全性モードでは特に重要です。この場合、パートナーでエンドポイントを再構成すると、フェールオーバーの原因になることがあります。
データベース ミラーリング用のエンドポイントを構成するには

参照

概念

データベース ミラーリング トランスポート セキュリティ
データベースを別のサーバー インスタンスで使用できるようにするときのメタデータの管理
データベース ミラーリングの設定のトラブルシューティング

その他の技術情報

sys.database_mirroring_endpoints (Transact-SQL)
sys.dm_db_mirroring_connections

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 4 月 14 日

新しい内容 :
  • 使用中のデータベース ミラーリング エンドポイントの再構成に対する推奨事項を追加しました。