クエリ エディタによる SQLCMD スクリプトの編集
更新 : 2006 年 7 月 17 日
Microsoft SQL Server のクエリ エディタでは、クエリを SQLCMD スクリプトとして作成したり、編集したりできます。クエリ エディタで SQLCMD スクリプトを操作するときには、あらゆる Transact-SQL スクリプトと同じ機能を使用できます。使用できる機能には、次のようなものがあります。
- コードの色分け
- スクリプトの実行
- ソース管理
- スクリプトの解析
- プラン表示
クエリ エディタで SQLCMD スクリプト操作を有効にする方法
SQL Server のクエリ エディタで SQLCMD スクリプトの作成や編集を行うには、スクリプト モードを有効にする必要があります。クエリ エディタのスクリプト モードは、既定では有効ではありません。スクリプト モードを有効にするには、ツール バーの [SQLCMD モード] アイコンをクリックするか、[クエリ] メニューの [SQLCMD モード] をクリックします。これらの方法によって、現在のウィンドウの SQLCMD スクリプト操作をオンにできます。
クエリ エディタ ウィンドウを SQLCMD モードに切り替えるには
オブジェクト エクスプローラで、サーバーを右クリックして [新しいクエリ] をクリックし、新しいクエリ エディタ ウィンドウを開きます。
[クエリ] メニューの [SQLCMD モード] をクリックします。
クエリ エディタ ウィンドウのコンテキストで sqlcmd ステートメントが実行されます。
[SQL エディタ] ツール バーの [使用できるデータベース] の一覧で、[AdventureWorks] データベースを選択します。
クエリ エディタ ウィンドウに、次の 2 つの Transact-SQL ステートメントおよび
!!DIR
sqlcmd ステートメントを入力します。SELECT DISTINCT Type FROM Sales.SpecialOffer; GO !!DIR GO SELECT ProductCategoryID, Name FROM Production.ProductCategory; GO
F5 キーを押して、Transact-SQL ステートメントと MS-DOS ステートメントが混在するセクション全体を実行します。
1 番目と 3 番目のステートメントにより、2 つの SQL 結果ペインが表示されます。
結果ペインの [メッセージ] タブをクリックし、3 つのステートメントすべてから取得されたメッセージを確認します。
- (6 行処理されました)
- <ディレクトリ情報>
- (4 行処理されました)
重要 : |
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コマンド ラインから実行すると、sqlcmd ユーティリティはオペレーティング システムとの完全な対話が可能になります。クエリ エディタを SQLCMD モードで使用する場合は、対話型のステートメントを実行しないように注意してください。クエリ エディタは、オペレーティング システムのプロンプトに応答できません。 |
SQLCMD の実行方法の詳細については、「sqlcmd ユーティリティ」または SQLCMD のチュートリアルを参照してください。
SQLCMD スクリプト操作を既定で有効にする方法
SQLCMD スクリプト操作を既定でオンにするには、[ツール] メニューの [オプション] をクリックし、[クエリ実行]、[SQL Server] の順に展開します。次に、[全般] ページをクリックし、[既定で、新しいクエリを SQLCMD モードで開始する] チェック ボックスをオンにします。
SQLCMD スクリプトの作成と編集
スクリプト モードを有効にしたら、SQLCMD コマンドと Transact-SQL ステートメントを作成できます。この場合に当てはまる規則を以下に示します。
- SQLCMD コマンドは行の最初のステートメントでなければなりません。
- 各行に 1 つの SQLCMD コマンドだけを記述できます。
- SQLCMD コマンドの前にコメントや空白文字を入れてもかまいません。
- コメント文字の間にはさまれた SQLCMD コマンドは実行されません。
- 1 行のコメント文字は 2 つのハイフン (
--
) であり、行の先頭に置く必要があります。 - オペレーティング システム コマンドの前には 2 つの感嘆符 (
!!
) を置く必要があります。2 つの感嘆符が付いたコマンドの場合は、感嘆符の後のステートメントがcmd.exe
コマンド プロセッサによって実行されます。!!
の後のテキストは、cmd.exe
にパラメータとして渡されるので、最終的に実行されるコマンド ラインは、"%SystemRoot%\system32\cmd.exe /c <text after !!>"
になります。 - SQLCMD コマンドと Transact-SQL の区別を明確にするために、すべての SQLCMD コマンドの先頭にはコロン (
:
) を付ける必要があります。 GO
コマンドは、先頭に文字を付けずに使用することも、!!:
を付けて使用することもできます。- クエリ エディタは、環境変数をサポートしており、また SQLCMD スクリプトの一部として定義されている変数もサポートしています。ただし、組み込みの SQLCMD 変数や osql 変数はサポートしていません。
注意 : |
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SQL Server Management Studio は、標準モードと SQLCMD モードの実行に Microsoft .NET SqlClient を使用します。コマンド ラインから SQLCMD を実行する場合は、OLE DB プロバイダを使用することになります。同じクエリでも、SQL Server Management Studio の SQLCMD モードで実行する場合と SQLCMD ユーティリティで実行する場合とでは、適用される既定のオプションが異なるので、動作も異なる可能性があります。 |
サポートされている SQLCMD 構文
クエリ エディタでは、以下の SQLCMD スクリプト キーワードをサポートしています。
[!!:]GO[count]
!! <command>
:exit(statement)
:Quit
:r <filename>
:setvar <var> <value>
:connect server[\instance] [-l login_timeout] [-U user [-P password]]
:on error [ignore|exit]
:error <filename>|stderr|stdout
:out <filename>|stderr|stdout
メモ : |
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:error と :out の場合、stderr と stdout のどちらを指定しても、出力は [メッセージ] タブに送信されます。 |
クエリ エディタでは、上記以外の SQLCMD コマンドをサポートしていません。サポートされていない SQLCMD キーワードが実行されると、サポートされていないキーワードごとに、"コマンド <ignored command> を無視" メッセージがクエリ エディタから宛先に送信されます。スクリプトは正常に実行されますが、サポートされていないコマンドは無視されます。
注意 : |
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コマンド ラインから SQLCMD を実行する場合とは異なり、クエリ エディタの SQLCMD モードにはいくつかの制限事項があります。まず、変数などのコマンド ライン パラメータを受け渡すことができません。また、クエリ エディタはオペレーティング システムのプロンプトに応答できないため、対話型のステートメントを実行しないように注意してください。 |
SQLCMD スクリプトのコードの色分け
SQLCMD スクリプト操作が有効になっていると、スクリプトのコードが色分けされます。Transact-SQL キーワードの色分けは変わりません。SQLCMD コマンドは、背景が影付きになります。
例
次の例では、現在のディレクトリを出力するために、sqlcmd ステートメントを使用して、testoutput.txt という出力ファイルを作成し、1 つのオペレーティング システム コマンドで 2 つの Transact-SQL SELECT ステートメントを実行しています。結果ファイルには、DIR
ステートメントからのメッセージ出力に続いて、Transact-SQL ステートメントからの結果の出力が含まれます。
:out C:\testoutput.txt
SELECT @@VERSION As 'Server Version'
!!DIR
!!:GO
SELECT @@SERVERNAME AS 'Server Name'
GO
参照
その他の技術情報
sqlcmd ユーティリティ
SQL Server Management Studio のチュートリアル
ヘルプおよび情報
変更履歴
リリース | 履歴 |
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2006 年 7 月 17 日 |
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2005 年 12 月 5 日 |
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