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sac ユーティリティ

  • [アーティクル]

sac ユーティリティは、Microsoft SQL Server 2005 のセキュリティ構成設定をインポートおよびエクスポートします。このユーティリティを使用すると、あるコンピュータ上で外部からのアクセスを構成し、次に同じ設定を別のコンピュータに適用することができます。

SQL Server セキュリティ構成ツールのグラフィカル ユーザー インターフェイスを使用してコンピュータを構成し、次に sac を使用してそのコンピュータの設定をファイルにエクスポートする方法が、sac ユーティリティの最も簡単な使用方法です。また、sac を使用して、すべての SQL Server 2005 コンポーネントの設定を、ローカル コンピュータ上またはリモート コンピュータ上のその他の SQL Server 2005 インスタンスに適用することができます。

このユーティリティは、x:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Shared にあります。

構文

sac {in | out} filename [-S computer_name]
    [-U SQL_login [–P SQL_ password]]
    [-I instance_name ]
    [-DE] [-AS] [-RS] [-IS] [-NS] [-AG] [-BS] [-FT]
    [-F] [-N] [-T] [-O]
    [-H | -?]

パラメータ

  • in
    ファイルから、外部からのアクセス設定をインポートし、instance_name で指定したインスタンスを、インポートした設定に基づいて構成します。
  • out
    外部からのアクセス設定を、インスタンスから filename で指定したファイルにエクスポートします。
  • filename
    外部からのアクセス設定のインポートまたはエクスポート時に使用されるファイルのフル パスを指定します。
  • -Scomputer_name
    リモート コンピュータの名前を指定します。この引数を指定しない場合、sac はローカル コンピュータに接続します。
  • -USQL_login
    SQL Server 認証ログインを使用してデータベース エンジンへ接続します。この引数を指定しない場合、sac は Windows 認証を使用してデータベース エンジンへ接続します。
  • -PSQL_password
    SQL_login のパスワードを指定します。この引数を指定しない場合、sac はパスワードを要求します。値を指定せずに -P を使用した場合、sac で使用されるパスワードは null になります。
  • -Iinstance_name
    sac を実行する SQL Server インスタンスを指定します。このオプションを指定しない場合、sac はすべての SQL Server インスタンスに接続します。既定のインスタンスの場合、インスタンス名は MSSQLServer となります。
  • -DE
    データベース エンジン設定のインポートまたはエクスポートを行います。
  • -AS
    Analysis Services 設定のインポートまたはエクスポートを行います。
  • -RS
    Reporting Services 設定のインポートまたはエクスポートを行います。
  • -IS
    Integration Services 設定のインポートまたはエクスポートを行います。
  • -NS
    Notification Services 設定のインポートまたはエクスポートを行います。
  • -AG
    SQL Server エージェント設定のインポートまたはエクスポートを行います。
  • -BS
    SQL Server Browser サービス設定のインポートまたはエクスポートを行います。
  • -FT
    フル テキスト検索サービス設定のインポートまたはエクスポートを行います。

  • -F
    指定されたコンポーネントについて、次の機能の状態をインポートまたはエクスポートします。

    コンポーネント 機能

    データベース エンジン

    アドホック リモート クエリ

    CLR 統合

    DAC

    データベース メール

    ネイティブ XML Web サービス

    OLE オートメーション

    SQL Server Service Broker

    SQL Mail

    Web Assistant

    xp_cmdshell

    Analysis Services

    アドホック データ マイニング クエリ

    匿名接続

    リンク オブジェクト

    ユーザー定義関数

    Reporting Services

    定期的なイベントおよびレポート配信

    Web サービスおよび HTTP アクセス

    Windows 統合セキュリティ
  • -N
    指定されたコンポーネントについて、リモート接続に関するネットワーク プロトコルの状態をインポートまたはエクスポートします。データベース エンジンおよび Analysis Services の場合は、リモート接続を構成するためのオプションを指定します。
  • -T
    指定されたコンポーネントについて、Windows サービスの状態をインポートまたはエクスポートします。
  • -O
    sac からのコマンド ライン出力を受け取るファイルの名前を指定します。
  • -H | -?
    コマンドの構文を表示します。その他の引数を指定しても無視されます。

解説

次のルールが sac に適用されます。

  • 引数の大文字と小文字は区別されません。
  • コマンドの引数は、先頭にハイフン (-) またはスラッシュ (/) のいずれかを付ける必要があります。これらの記号の意味は同じです。
  • 引数と値の間にはスペースを入力します。
  • 特殊文字を含んでいる値は二重引用符 (") で囲みます。

例

次の例は、sac ユーティリティの一般的な使用方法に関するシナリオです。

A. すべての既定インスタンスの設定のエクスポート

次の例では、既定の SQL Server インスタンスの機能設定、接続設定、サービス設定のすべてを、ファイル server1.out にエクスポートします。この例では、ユーザー名は指定されていますが、パスワードは指定されていないため、sac によってパスワードが要求されます。

sac out server1.out –S server1 –U admin –I MSSQLSERVER

B. 別のサーバーへの機能設定のインポート

次の例では、ファイル server1.out から機能設定のみをインポートし、server2 の既定の SQL Server インスタンスに適用します。この例では、ユーザー名を指定しないため、Windows 認証が使用されます。

sac in server1.out –S server2 –F

C. すべてのローカル機能およびネットワーク設定のエクスポート

次の例では、ローカル サーバー上にあるすべての SQL Server インスタンスおよびコンポーネントについて、サービス設定を除く、すべての機能設定と接続設定をファイル server1.out にエクスポートします。

sac out server1.out –F –N

D. すべての設定のインポート

次の例では、ファイル server1.out で使用可能になっているすべての設定を server2 にインポートします。

sac in server1.out –S server2

E. すべてのデータベース エンジン設定のエクスポート

次の例では、ローカル サーバー上にあるすべてのデータベース エンジン インスタンスについて、すべての設定をファイル server1.out にエクスポートします。

sac out server1.out –DE

F. サービス状態設定のインポート

次の例では、server1.out からサービス状態の設定のみをインポートし、サービス設定を server2 に適用します。

sac in server1.out –S server2 -T

参照

概念

コマンド プロンプト ユーティリティ

その他の技術情報

SQL Server セキュリティ構成

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 12 月 12 日
変更内容 :
  • 構文から -AD スイッチを削除しました。