DatasetDestination コンポーネント サンプル
DatasetDestination サンプルは、Business Intelligence Development Studio に統合されてデータ フロー タスクに追加できる、カスタムの変換先コンポーネントの実装方法を示します。コンポーネントは、実行時に受け取る行をデータセットに格納します。実行の終了時、コンポーネントの構成によっては、データセットが実行時変数に割り当てられ、XML ファイルに保存される場合もあります。データセットから作成された XML ファイルは、XML ソースのソースとして使用できます。この仕組みによって、あるデータ フローの実行結果を外部的に保存し、他のコンポーネントのソースとして使用することが可能になります。このサンプルは、Itanium ベースのオペレーティング システムではサポートされていません。
重要 : |
---|
Integration Services の Data Flow Programming コード サンプルは、カスタム データ フロー コンポーネントを作成するために実装する必要のあるコア機能を示しています。サンプルは、[詳細エディタ] でのカスタマイズを完全にはサポートしていません。たとえば、[詳細エディタ] を使用して、入出力値の追加や削除、または列の構成を行うことはできません。 サンプルは、学習に使用することのみを目的に提供されています。これらは、運用環境での使用を目的としたものではなく、運用環境でのテストも実施されていません。Microsoft からは、これらのサンプルについてのテクニカル サポートは提供されません。 |
サンプルの実行
コード サンプルの場所、ビルド方法、およびインストール方法を確認済みの場合は、「サンプルのテスト」に進み、コード サンプルの構成方法と実行方法を確認してください。
前提条件
このサンプルでは、次のコンポーネントがインストールされている必要があります。
- Microsoft Visual Studio 2005
- Microsoft SQL Server 2005 Integration Services
場所
サンプル コードを既定の場所にインストールした場合は、次のディレクトリに配置されています。
C:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\Samples\Integration Services\\Programming Samples\Data Flow\ DataSetDestination Component Sample\
サンプル コードの C# ソリューションは CS ディレクトリに、Visual Basic ソリューションは VB ディレクトリにあります。
サンプルをインストールするために必要な 2 つの手順の詳細については、「サンプルのインストール」を参照してください。SQL Server 2005 のオリジナル リリース後にリリースされた新しいサンプルを含む、サンプルの最新バージョンを入手するには、「SQL Server 2005 Samples and Sample Databases (April 2006)」を参照してください。
サンプルのビルド
まだ Samples フォルダに厳密な名前のキー ファイルを生成していない場合は、次の手順に従ってこのキー ファイルを生成します。サンプル プロジェクトは、ビルド時にこのキー ファイルを使用してアセンブリに署名するように構成されています。署名プロパティは、[プロジェクトのプロパティ] ダイアログ ボックスの [署名] タブで表示できます。
厳密な名前のキー ファイルを生成するには
Microsoft Visual Studio 2005 コマンド プロンプトを開くには、[スタート] ボタンをクリックして、[すべてのプログラム]、[Microsoft Visual Studio 2005]、[Visual Studio Tools] の順にポイントし、[Visual Studio 2005 コマンド プロンプト] をクリックします。
または
Microsoft .NET Framework コマンド プロンプトを開くには、[スタート] ボタンをクリックして、[すべてのプログラム]、[Microsoft .NET Framework SDK v2.0] の順にポイントし、[SDK コマンド プロンプト] をクリックします。
コマンド プロンプトでディレクトリ変更 (CD) コマンドを使用して、コマンド プロンプト ウィンドウの現在のフォルダを Samples フォルダに変更します。このフォルダに作成するキー ファイルは、すべての SQL Server 2005 サンプル コードで使用されます。
メモ : サンプルが配置されているフォルダを確認するには、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server 2005]、[マニュアルとチュートリアル] の順にポイントして、[サンプル ディレクトリ] をクリックします。既定のインストール場所を使用している場合、サンプルは <system_drive>:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Samples にあります。 コマンド プロンプトで、次のコマンドを実行してキー ファイルを生成します。
sn -k SampleKey.snk
重要 厳密な名前のキー ペアの詳細については、MSDN の .NET Development Center にある「Security Briefs: Strong Names and Security in the .NET Framework」を参照してください。
Microsoft Visual Studio 2005 でサンプルをビルドするには
[ファイル] メニューの [開く] をポイントし、[プロジェクト/ソリューション] をクリックして、使用するプログラミング言語の DataSetDestination.sln を開きます。
[ビルド] メニューの [DatasetDestination のビルド] をクリックして、プロジェクトをビルドします。
サンプルのインストール
サンプルは、Visual Basic と C# のどちらでも提供されます。サンプルのバージョンごとにアセンブリを区別するため、出力アセンブリ名には CS または VB が追加されます。コンポーネントが正常にビルドされたら、次の手順を実行して Business Intelligence Development Studio のデータ フロー タスクにコンポーネントを追加します。
コンポーネントを PipelineComponents フォルダにコピーするには
Windows エクスプローラ、またはファイル システムでの作業に適切なアプリケーションを開きます。
アセンブリ (DatasetDestinationCS.dll または DatasetDestinationVB.dll) を %system%\Program Files\Microsoft SQL Server\90\DTS にある PipelineComponents フォルダにコピーします。
アセンブリをドラッグしてコンポーネントをグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) にインストールするには
Windows エクスプローラ、またはファイル システムでの作業に適切なアプリケーションを開きます。
アセンブリを、PipelineComponents フォルダから、グローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) があるフォルダ (%system%\assembly) にドラッグします。
gacutil.exe を使用してコンポーネントをグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) にインストールするには
[コマンド プロンプト] ウィンドウを開きます。
次のコマンドを入力して gacutil.exe を実行し、C# バージョンのコンポーネントを GAC にインストールします。
gacutil.exe -iF "c:\Program Files\Microsoft Sql Server\90\DTS\PipelineComponents\DataSetDestinationCS.dll "
- or -
次のコマンドを入力して gacutil.exe を実行し、Visual Basic バージョンのコンポーネントを GAC にインストールします。****
gacutil.exe -iF "c:\Program Files\Microsoft Sql Server\90\DTS\PipelineComponents\DataSetDestinationVB.dll "
コンポーネントをツールボックスに追加するには
Business Intelligence Development Studio を開きます。
ツールボックスを右クリックし、[アイテムの選択] をクリックします。
[ツールボックス アイテムの選択] ダイアログ ボックスで、[SSIS データ フロー項目] タブをクリックします。
コンポーネントの隣にあるチェック ボックスをオンにして、[OK] をクリックします。
注 コンポーネントが一覧に表示されない場合は、[参照] をクリックして、コンポーネントを探すことができます。ただし、この場合は、コンポーネントが正しくインストールされていない可能性があります。
これらの手順を完了すると、コンポーネントは [ツールボックス] の [SSIS 制御フロー項目] タブに表示され、SSIS デザイナのデータ フロー タスクに追加することができます。
サンプルのテスト
サンプル コンポーネントをパッケージのデータ フロー タスクに追加すると、SSIS デザイナでこのコンポーネントを構成することができます。DataSet Destination コンポーネントには、実行動作を制御する 3 つのカスタム プロパティがあります。これらのプロパティが既定値のままの場合、コンポーネントは正常に実行されます。この場合、データセットは実行の終了時に保存されません。
プロパティ | 説明 |
---|---|
RuntimeVariable |
データセットが実行後に書き込む、実行時変数名を指定します。 |
DataTableName |
新しいデータセットに作成されるか、既存のデータセットに追加される、DataTable 名を指定します。 |
SaveDataSetToXml |
実行の終了時に、データセットを XML ファイルに保存するかどうかを指定します。true の場合、ファイル接続マネージャをコンポーネントに指定する必要があります。 |