レポート処理の管理
レポートの実行とは、ユーザーまたはレポート サーバーがレポートにアクセスするときに行われる処理のことです。レポートの実行時に、レポート サーバーはレポート処理、データ処理、および表示の 3 つの工程でレポートを処理します。
レポート処理は、パブリッシュ済みのレポート定義を使用して開始されます。レポート定義は、1 つ以上のクエリ、レイアウト情報、およびコードの参照または式を含んでいます。レポート処理およびデータ処理では、結果となるデータセットと、中間形式のレポートを構成するレポート定義のレイアウト情報が組み合わされます。この中間形式のレポートは、高速にレポートを取得できるように保存されるか、表示拡張機能に送信されてユーザーに表示する形式に処理されます。処理が完了すると、レポートは共通言語ランタイム アセンブリとしてコンパイルされ、レポート サーバーで実行されます。レポート サーバーは、この中間形式のレポートをさまざまな方法で使用できます。キャッシュ、スナップショット、およびレポート履歴は、すべて中間形式で保存されたレポートを使用する機能です。
要求時またはプッシュ アクセスでレポートがアクセスされると、レポート サーバーでは、エンド ツー エンドで処理を行うか、後から特定の形式で表示するために中間形式で保存されたレポートを返します。どちらの処理が行われるかは、レポート実行設定によって決まります。レポート サーバー管理者が、レポートをキャッシュからアクセスするか、スナップショットとしてアクセスするかを指定している場合、レポート サーバー データベースからレポートの中間形式が取得され、表示されます。それ以外の場合、処理のすべての工程が実行されます。
次の図では、別の処理段階を経由した場合のレポート処理の進行順序を示します。レポート定義に基づいてデータ処理およびレポート処理が実行され、中間形式のレポートが生成されます。中間形式のレポートは、後から特定の表示形式で表示されます。
レポート処理図
メモ : |
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レポート処理は、SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services ではサポートされません。このエディションの機能の詳細については、「SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services の Reporting Services」を参照してください。 |
このセクションの内容
- レポート実行プロパティの設定
要求時にキャッシュから、またはスケジュールに従ってレポート スナップショットとして、実行するレポートを構成する方法を説明します。
- Reporting Services でのレポートのキャッシュ
レポート サーバー上でのレポートのキャッシュの動作を説明します。
- レポート実行タイムアウト値の設定
クエリおよびレポートの処理のタイムアウト設定に関する情報を記載しています。
- 実行中の処理の管理
実行中の処理の表示および取り消しについての情報を記載しています。
- レポートとサブスクリプションの処理の一時停止
サブスクリプション処理を一時的に停止して、スケジュールされたレポート操作を回避する方法を説明します。
- レポート実行の確認
レポートがいつ実行されたかを特定する方法を説明します。
- サイズの大きなレポートの処理
サイズの大きいレポートを構成および配布する際の推奨事項を記載しています。
参照
概念
レポート サーバーのパフォーマンスの監視
Reporting Services コンポーネントの構成
Reporting Services の管理
レポート マネージャ
レポート サーバー Windows サービスの開始と停止
その他の技術情報
Reporting Services の配置
パブリッシュされたレポートの管理と処理