ロールの定義の作成、変更、および削除
ロールの定義は、タスクの集まりに名前を付けたものであり、フォルダ、レポート、その他のアイテムに関連して、ユーザーが実行することが許可されるタスクを指定するものです。ロールの定義には、アイテムレベルのタスク、またはシステムレベルのタスクのいずれかを含めることができます。両方のレベルのタスクを 1 つのロールの定義にまとめることはできません。
Reporting Services では、さまざまなユーザー層に合わせて、いくつかの定義済みロールを用意しています。定義済みロールでは不十分な場合、追加のロールを作成することができます。レポート サーバーに 1 つだけ残ったロールの割り当てを無効にしない限り、定義済みのロールも、作成したカスタム ロールも変更または削除することができます。
一般的には操作するタスクの数は比較的少ないので、必要となるロールの定義はそれほど多くなりません。ロールの定義を作成または変更する場合、十分な検討が必要です。ロールを大量に作成すると、メンテナンスと管理が困難になります。また、既存のロールを変更すると、そのロールを使用しているロールの割り当てや、変更によってユーザーが受ける影響がわからなくなる場合があります。ロールベースのセキュリティは Reporting Services のセキュリティ モデルの中核になる部分であり、その影響を理解することが重要です。詳細については、「ロールの定義」および「ロールの割り当て」を参照してください。
ツールと手順
ロール定義の作成と管理を行うには、SQL Server Management Studio またはレポート マネージャを使用します。レポート マネージャでは、[サイトの設定] ページを使用して、アイテムレベルのロールを定義します。Management Studio では、フォルダ階層内のロールの定義アイテムは、レポート サーバーの [セキュリティ] ノードを通じて作成および変更します。
ロール定義の手順については、以下のトピックを参照してください。
使用しているレポート環境で作成されているすべてのロールの定義を表示するには、レポート マネージャで [アイテムレベルのロール] ページまたは [システム ロール] ページを開くか、Management Studio で [セキュリティ] ノードを開きます。これらのページには、既存のロールの定義がすべて表示されます。ただし、ロールの定義がロールの割り当てで使用されているかどうかは表示されません。
ロールの定義の作成
ロールの定義を作成するには、定義の名前を入力し、一連のタスクを選択します。ロールの定義を作成するには、そのための権限が必要です。その権限は、"アイテムごとにセキュリティを設定します" タスクで与えられます。既定では、管理者および定義済みのコンテンツ マネージャ ロールに割り当てられているユーザーがこのタスクを実行できます。
ロールには、一意の名前を付ける必要があります。ロールの定義を有効にするには、1 つ以上のタスクを含める必要があります。詳細については、「Reporting Services のタスクと権限」を参照してください。
ロールの定義を使用するには、ロールの割り当てでその定義を選択します。
ロールの定義の変更または削除
ロールの定義はどのロールの割り当てでも利用できるので、変更すればその定義を使用するすべてのロールの割り当てに影響します。
使用中のロールの定義を削除するときは、元に戻すことができないので注意してください。前に削除したロールの定義を同じ名前とタスク リストで作成し直しても、新しく作成したロールの定義に元のロールの定義を使用していたロールの割り当てが関連付けられることはありません。
個人用レポート機能が有効である限り、この機能用に選択されているロールの定義は削除できません。個人用レポートに使用しているロールの定義を削除するには、先に個人用レポート機能を無効にするか、個人用レポート機能で使用するロールの定義を別のものに選択し直す必要があります。詳細については、「個人用レポートの管理」を参照してください。
レポート サーバーにセキュリティを設定するロールの割り当てが 1 つしかない場合、その割り当てを構成するロールの定義を削除することはできません。レポート サーバーには、アイテムレベルのロールの割り当てと、システムレベルのロールの割り当てが少なくとも 1 つずつ必要です。これらのロールの割り当ての一部になっているロールの定義は削除できません。
参照
概念
定義済みロールの概要
ロールの定義
Reporting Services の権限とセキュリティの管理